漆喰か珪藻土か迷っている方、予算がないけど塗り壁は諦めたくないという方、メール講座をご活用ください。
珪藻土は、調湿性能がある塗り壁材として、一般に知られるようになりました。
しかし、珪藻土を使った塗り壁であれば、どの製品であっても、調湿性能を発揮する訳ではありません。
珪藻土そのものは、確かに「調湿する素材」であることは確かです。
しかし、珪藻土に水を加えて練っても、粘土のような粘りが出る訳ではないので、珪藻土だけでは、壁には塗れません。
つまり、壁に塗れるようにするためには、珪藻土に、色々な材料を加えないとならないし、その結果、調湿性能の良し悪しも左右されてしまうのです。
では、珪藻土の調湿性能の良し悪しに関して、解説していきましょう。
珪藻土の最大の特徴は、調湿性能がある点です。
調湿性能とは、部屋の湿度状況によって湿気を吸収したり放出したりする現象のことです。
人間が快適と感じる湿度は、40~60%と言われています。
珪藻土は室内の湿度を自然とこれくらい湿度に保ってくれるので、「呼吸する壁」とも言われるのです。
珪藻土とは、植物性プランクトンの化石です。
太古の昔、沼や、海だった場所に、珪藻(けいそう)という藻(も)の死骸が堆積し、それがやがて、地層となったものです。
珪藻土が調湿する秘密は、珪藻の死骸(骨格)の形に秘密があって、目に見えない小さな穴(細孔といいます)が沢山空いています。
そして、その穴の大きさが、水蒸気の粒と相性がいいため、室内の湿度に応じて、調湿性能を発揮する訳です。
したがって、珪藻土が調湿性能を発揮するためには、珪藻土の穴(細孔)が、とても重要なのです。
しかし、地中から掘り起こしたままの珪藻土には、様々な不純物が詰まっており、
そのままでは、十分な調湿性能を発揮しません。
そこで、珪藻土の目詰まりを除去するために、焼きます。
つまり、珪藻土には、焼いて不純物を除去した「焼成珪藻土」と、地中から掘り出したままの「未焼成珪藻土」とがあり、
焼成珪藻土のほうが、調湿性能は、高いのです。
珪藻土は、粘土と違って、水を加えても粘りは出ません。
また、珪藻土だけでは、塗り壁にならないので、
さまざまな副資材を加えます。
その中には、糊のような成分もあれば、塗り易さを改善するための成分もあります。
もちろん主原料となる珪藻土が沢山入っているほうが、調湿性能が高くなると考えたい訳ですが、
加えられる量には、限界があるのです。
珪藻土100%の珪藻土塗り壁というのは、存在しませんし、製品化できません。
しかも、いくら珪藻土が沢山入っていても、一番重要なのは、珪藻土の種類であり、
壁に塗ったあと、いかに調湿性能を発揮してくれるかということです。
ただ、珪藻土塗り壁という以上は、5%とか10%の含有量では、物足りないと思います。
珪藻土塗り壁の調湿性能を決定する要素は、品質の高い珪藻土を使い、ある程度の量も入っていることが重要だとお話ししましたが、
もう1つ大切なことは、その珪藻土の固め方です。
珪藻土が調湿性能を発揮するためには、珪藻土の穴(細孔)が大事だと言いました。
そのため不純物を取り除いた焼成珪藻土がいいのですが、そのせっかくの穴も、珪藻土を固めるための
接着剤などによって、台無しになってしまうことがあるのです。
珪藻土は、珪藻土だけでは、塗り壁にならないし、壁には塗れません。
固めるための接着剤のような成分が必要になるのです。
つまり、どのようにして、珪藻土を固めているのかによって、
珪藻土塗り壁の調湿性能の良し悪しが左右されるということなのです。
調湿性能のある建材は、JIS規格に評価制度がありますので、その数字を確認して、調湿性能が高いとか、低いと判断するのが、もっとも、簡単で、適切な
評価方法だと思います。
塗り壁の調湿性能を評価するJIS規格は、JIS A 6909という試験方法で、調湿性能が70g以上ないと、調湿建材とは言えないことになっています。
なにが70gなのかというと、それは、次にご説明致します。
調湿とは、湿気の多い時には、「吸湿」し、湿気の少ない時には、「放湿」するという能力です。
つまり、塗り壁が塗られている部屋で、湿気が多い時には、壁が吸湿してくれ、乾燥した時には、壁が放湿してくれる作用です。
吸湿と放湿の両方の性能が要求されますし、何度でも「吸放湿」してくれないとならないし、
ある一定基準以上の「吸放湿量」がないとならない訳です。
JIS規格では、その最低基準が、70g/m²/24h以上と、決められています。
どういう意味かというと、1m²の塗り壁が、24時間の間に、70g以上の湿気を吸放湿する能力があるということです。
つまり、最低70g以上の調湿能力がないと、調湿性能のある塗り壁とは、言えないのです。
珪藻土塗り壁は調湿性能に優れた塗り壁ですが、使われている珪藻土の種類と、量、そして、固め方が重要だということがご理解頂けましたか?
ほんの少し珪藻土が入っただけでも、珪藻土塗り壁と呼べますが、調湿性能を期待するのであれば、
焼成珪藻土を原料に使い、それなりの量が入っていて、珪藻土の穴(細孔)をつぶさない固め方をした
珪藻土塗り壁が、よいということになります。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁はいから小町は、食品加工に使われる焼成珪藻土100%で、珪藻土の含有率は、体積比で、40%ほどです。
にがりと、マグネシアといった食品レベルに安全性の高い素材で、固めていますので、
珪藻土の穴を潰しません。
その結果、241g/m²/24hという、実に一般的な漆喰の6倍もの調湿性能を発揮しています。
この調湿性能は、業界トップクラスです。
硬く仕上がって、ボロボロしない点が評価されています。
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