漆喰か珪藻土か迷っている方、予算がないけど塗り壁は諦めたくないという方、メール講座をご活用ください。
調湿性能を期待して漆喰にしたいという方は多いと思います。
しかし、残念なことに、今の漆喰は、調湿建材と呼べるほどには、調湿性能は、高くないのです。
では、漆喰の調湿性能に関して、実際の所はどうなのか? 詳しく解説してみたいと思います。
漆喰は、消石灰(しょうせっかい)を原料にした塗り壁です。
また消石灰は、石灰岩を原料にして作っています。
石灰岩を高温で焼くと、生石灰(きせっかい)になり、生石灰に水を加えると消石灰になる訳です。
漆喰壁というと、壁全部が漆喰で出来ているといった印象を持たれている方も多いと思いますが、
漆喰というのは、仕上げ材として、土壁などの上に塗った1mm、2mm程度のものなのです。
漆喰そのものには、それほど調湿性はありません。
昔の壁は、土壁で出来ていました。
15cmとか、20cmという下地が土壁だった訳です。
土壁は、断熱性もあるし、調湿性もあります。
だから、下地の土壁と、仕上げの漆喰の両方の調湿性能が、全部「漆喰壁」の調湿性能だと思われていた訳です。
しかし、今の住宅の壁や天井の下地には、土壁は使われていません。
ほぼ100%、石膏ボードとか、プラスターボードと呼ばれるものです。同じものです。
壁の表面に仕上げ材として塗る漆喰そのものは、昔も今も、1mm、2mm程度の厚みしかありません。
しかし、昔は下地が土壁だったので、下地そのものに調湿性があったけど、今は、下地が石膏ボードなので、調湿性がない。
そこで、表面に塗った1mm、2mmしか調湿性能を発揮できない。
だから、今の漆喰は、調湿しないという理屈になってしまうのです。
もし、調湿性能を期待して漆喰にしたいということであれば、漆喰調の塗り壁とか、珪藻土系の塗り壁の方が、いいかも知れません。
今は、下地が、ほぼ100%石膏ボードなので、仕上げ材として表面に塗る1mm、2mmの性能で、
勝負が決まってしまうのです。
漆喰の原料である消石灰は、石灰岩を原料にしていて、
空気中の二酸化炭素と反応することで、徐々に硬くなり、最終的には、元の石灰岩に戻ります。
年々硬くなりますから、施工直後よりも、年数が経つほどに、硬くなり、その結果、調湿性能は、更に悪くなります。
もともと、漆喰の調湿性能は、40g程度ですから、JIS規格の規定によれば、調湿する建材でさえありません。
最低70g以上調湿しないと、調湿建材とは呼ばないのです。
仕上げ材の表面1mm、2mmの性能で、調湿性能が決定してしまう訳ですから、
もし、調湿性能を期待して漆喰を選ぶというのなら、漆喰以外の塗り壁を選ばれた方がいいかも知れません。
特に、調湿性能を期待するのであれば、珪藻土系の塗り壁がいいと思います。
もちろん珪藻土を原料にしているから、どこの会社の製品も調湿性能に優れているとは、限りません。
まずは、企業が公開しているJIS規格のデータを確認すべきだと思います。
漆喰系のメーカーは、「このJIS規格に基づく」調湿性能を表示していないケースも多いようです。
というのも、良心的な漆喰系のメーカーは、漆喰は調湿性能が高い素材ではないことを知っていて、「漆喰=調湿」といったイメージでは販売していないからです。
漆喰を好まれる方は、「漆喰調」と呼ばれるツルっとした仕上がりが好きだったり、
漆喰そのものに、あこがれを持っているという方もいるので、
調湿性能は、度外視して、漆喰を採用されるといいと思います。
漆喰は、調湿性能の高い塗り壁ではありません。
昔の漆喰が調湿したのは、下地が15cmも20cmもある土壁だったので、下地と一緒になって、
調湿性能を発揮した。
だから調湿したということです。
しかし、今の住宅は、壁の下地が、ほぼ100%石膏ボードです。
石膏ボードは、調湿しないので、
石膏ボードの上に漆喰を塗っても、調湿する壁にはならないという訳です。
アトピッコハウスでは、3種類の塗り壁を作っていて、漆喰調に仕上がる「漆喰美人」という塗り壁も作っています。
調湿性能は、JIS規格で94gです。
JISの最低基準が、70gなので、十分に調湿する塗り壁だと主張できる訳です。
しかし、やはり、調湿性能を期待するということであれば、アトピッコハウス製品の場合なら、
珪藻土塗り壁「はいから小町」という製品の方が、お勧めということになります。
調湿性能は、JIS規格の3倍以上の241gもあります。
一般的な漆喰が40g程度ですから、
一般的な漆喰と比較すると、6倍程度の調湿性能ということになります。
漆喰美人、はいから小町の資料、サンプル等をご希望の方は、こちらからご請求ください。