珪藻土クロスと、珪藻土の違い
珪藻土塗り壁のテクスチャーが好きだからという理由なら、
珪藻土クロスを貼るという判断でもいいと思います。
しかし、珪藻土クロスと、珪藻土は全く違うものです。
もし、調湿性など珪藻土の性能を期待して、
珪藻土クロスを貼るとしたら、残念な結果になると
思います。
では、珪藻土クロスと、珪藻土には、
どんな違いがあるのでしょう?
目次
テクスチャー重視か性能か?
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの後藤坂です。
珪藻土クロスは、珪藻土の粉末を
壁紙の下地に付着させたものです。
本物の珪藻土を使っている場合もあれば、木粉などの
珪藻土風に見える素材を着色して使用している場合も
あります。
また、珪藻土だけでは、壁紙の下地に付着しないので、
糊とか接着剤を混ぜて、
珪藻土バインダーと呼ばれるものを作ります。
それを壁紙の下地に付着させて行きます。
すると、見た目は、「珪藻土ふう」に仕上がります。
あとは、工事の腕さえよければ、本物と違わないほど、
珪藻土風のテクスチャーになります。
しかし、所詮は、紙の上に、ミクロン単位で、
珪藻土が含まれた「のり」を付着させているだけですから、
大した調湿性能は期待できません。
珪藻土クロスは、紙なので限界がある
珪藻土クロスは、珪藻土を含む「のり」を付着させた
クロスだと言いました。
つまり、巾は、90cmほどなので、
本物の珪藻土塗り壁と違って、
90cmおきに「ジョイント」と呼ばれる継ぎ目が
現れます。
上手い人がやると、比較的ジョイントが
目立ち難くなりますが、
それでも、所詮はクロスですから、
どうしても、90cm幅で、ジョイントが現れます。
珪藻土の調湿性は、客観データがある
珪藻土クロスに調湿性能は期待できません。
それは、仕方のないことです。
もし、調湿性能を期待するのであれば、
珪藻土クロスではなく、
珪藻土の塗り壁を塗った方がいいと思います。
但し、単に「珪藻土」と言っても、
どんな珪藻土でも調湿する訳ではありません。
調湿性能を謳いたい建材には、
JIS規格に客観的な評価基準が定められていて、
その評価方法に基づき測定したデータでないと、
調湿性能がいいとか、悪いといったことは言えない
訳です。
70g以上でないと、調湿建材ではない
調湿する建材は、珪藻土の塗り壁だろうが、
珪藻土クロスだろうが、
JIS A6909というJIS規格の評価方法に基づき、
最低でも70g/㎡/24h以上の吸放湿量が
証明されていないとならないことになっています。
吸放湿量とは、単に「吸湿」ということではなく、
「放湿」する力もないとならないということなのです。
例えば、石膏ボードなどは、「吸湿」はしますが、
「放湿」はしないので、「調湿建材」とは呼びません。
70g/㎡/24hというのは、1㎡の「試験体」が、
24時間で、70gの水蒸気を
吸湿したり、放湿したりする能力を備えていますよ、
ということになる訳です。
つまり、吸湿する力と、放湿する力の
両方ないと、調湿建材とは呼ばない訳だし、
それが最低70g以上ないとならないということです。
もし、調湿性能を期待しているなら、
JIS規格における調湿性能を確認した上で、
珪藻土クロスなり、珪藻土塗り壁の採用を決定すると、
期待外れということがないと思います。
塗り厚ではなく、調湿量
珪藻土の調湿性能は、珪藻土の塗り厚には
関係がありません。
厚く塗っても、性能が悪い珪藻土だったら、
調湿性能は発揮してくれません。
つまり塗り厚ではなく、JIS規格における
調湿性能が何gあるのかということが、
最も重要な評価基準になるのです。
一般的な漆喰は、40g程度の調湿量しかないと言われていますから、
その意味においては、漆喰は調湿建材では、
ありません。
調湿性能に関しては、漆喰よりも珪藻土の方が
上ですが、それでも、どんな珪藻土でも、
70g以上の調湿性能があるという保証はありません。
ましてや、珪藻土バインダーを紙に塗って仕上げた
珪藻土クロスに、大した調湿性能があるとは思えません。
まずは、JIS規格における客観データを
確認すべきだと思います。
性能重視か、テクスチャー重視かで決まる
いかがでしょうか?
珪藻土ふうに仕上がればいいというテクスチャー重視の
方にとっては、調湿性能の良し悪しというのは、
それほど重要ではないと思います。
それに、90cmほどのジョイントも気にならない
ということであれば、
珪藻土クロスで十分だと思います。
しかし、もし調湿性能を期待して、珪藻土にしたいという
場合は、珪藻土クロスでは不十分です。
JIS規格の測定結果を確認して、
きちんと、証明が取れている珪藻土を
選ぶことが間違いないと思います。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、
241g/㎡/24hの調湿性能があります。
JISの最低基準である70gと比較すると、
3倍以上の調湿性能です。
また、一般的な漆喰と比較すると、6倍ほどの
調湿性能です。
この性能は、業界最高基準の調湿性能です。
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