無垢フローリングに使う接着剤の用途とは?
思われると思いますが、
製品によっては、無垢フローリングにも接着剤が
使われています。
といっても、目くじらを立てるほどのことでは、ありません。
もし、その「少量」の接着剤も気になるということであれば、
料金が高くなることを容認し、かつ不具合が起こることも
容認しないとならなくなります。
では、無垢フローリングの何処に接着剤が使われているのでしょう?
詳しく解説してみたいと思います。
目次
定尺の無垢フローリングは、接着している
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの後藤坂です。
無垢フローリングには、「定尺」という製品と、
「乱尺」という製品があります。
それぞれ、どういう製品で、どういった違いがあるかというと、
定尺という無垢フローリングは、30cmから60cm程度の
短い無垢フローリングを「接着」して、182cmの長さにします。
これを「定尺」と呼ぶのです。
182cmというと、1.82mです。
30cmの無垢材だと、およそ6本を繋ぎ合わせた程度のものになります。
そして、その接続部分をフィンガージョイントという
手の「指」を絡め合わせたような形状に加工した
ジョイントに接着剤を付けて、圧着するのです。
ユニとは、フィンガージョイントのこと
フィンガージョイントのことを「ユニ」とも言います。
UNI(ユニ)とはUnitedの略で、
無垢材を縦方向にジョイントしたもののことです。
両手の指と指を交互に差し込むことで、抜けにくく
なりますが、ここに少量の木工用ボンドを塗ります。
つまり接着剤です。
近頃であれば、最低でもF☆☆☆☆の製品が使われますから、
ホルムアルデヒドに関しては、
それほど気にする必要はないと思います。
フィンガーの接着剤まで気にするなら、乱尺
もし、ユニする際の少量の接着剤も容認できない
ということであれば、
「定尺」の無垢フローリングではなく、「乱尺」の
無垢フローリングを選ばざるを得ないと思います。
しかし、乱尺の無垢フローリングは、30cmとか、60cm、
長くても、90cm程度の長さしかありませんから、
貼る手間が、定尺の無垢フローリングの2倍も3倍も
かかってしまいます。
乱尺は、フローリングそのものも高いし、施工手間が高いので、
結局、費用が高くなります。
ただ、広葉樹系の「堅い樹種」は、今言ったような説明になりますが、
杉とかヒノキといった針葉樹系の樹種であれば、
2mとか、3mといったユニしていない無垢の製品もあります。
但し、ナラとかカバといった広葉樹系の無垢フローリングと比較すると、
節の数は多くなります。
どちらの無垢フローリングが良いかは、本人の好み次第ということになります。
乱尺のフローリングは、費用が高くつく
乱尺の無垢フローリングが、なぜ高くなるかというと、
それなりの長さの「良質な」無垢フローリングが、
手に入り難いということと、短い無垢フローリング
1本1本に、巾方向、長さ方向のジョイント加工をしないと
ならないからです。
原料に希少価値があり、加工に手間暇がかかれば、
そりゃー高くなります。
ただし、乱尺の無垢フローリングを採用すれば、
無垢フローリングそのものには、
全く接着剤は、使われていません。
フローリングを施工する際には、接着剤を使う
但し、乱尺の無垢フローリングを採用しようが、
定尺の無垢フローリングを採用しようが、
フローリングを床に貼って行く際には、接着剤は使います。
接着剤を使わずに工事するということも出来ない訳では
ありませんが、
もし、接着剤を使わず、無垢フローリングを施工したら、
「床鳴り」が発生する可能性があります。
床鳴りとは、フローリングを踏んだ時に、「キシキシ」とか、
「ギー」という音が鳴る事です。
これは、フローリングのジョイント部分がこすれて鳴ることが
多いのですが、無垢フローリングを
接着せずに施工したら、より「床鳴り」が発生する
可能性が高くなるということなのです。
いかがでしょうか?
折角、無垢フローリングにするのだから、接着剤なんて
使いたくないという方もいらっしゃると思います。
しかし、全く接着剤を使っていない無垢フローリングとなると、
「乱尺」の製品となることはご理解頂けたと思います。
そして、乱尺の製品は、高いし、工事に手間暇がかかるので、
工事費も高くなります。
それに、無垢フローリングを貼っていく際にも、
下地と無垢フローリングを、接着剤と、釘を使って貼っていきます。
微量の接着剤も気になるということだと、
床鳴りや、各種の不具合が発生することを「容認」しないと
なりません。
それでも良ければ、接着剤を使わず、無垢フローリングを
施工するという選択肢も残されていますが、
通常は、定尺の無垢フローリングを作る際の少量の
接着剤は、気にしないという方が、いいと思います。
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