台風被害 その後
2019年は大きな台風がきて、
そして2020年は新型コロナウイルスの中、
スウェーデンの環境活動家グレタさんの
演説を思い出すことが増えました。
世界中の空が綺麗になって、
グレタさんの熱意に、ウイルスが頑張ってくれたのかな、と。
もちろん彼女の本意ではないでしょうし、
彼女も現在の状況を喜んでいるとは思えませんが、
今の世界の状況を、
社会が変わるための必要な出来事と捉えたい。
そういう意見も多く見かけるようになりましたが、
やっぱり日本は変わらないんじゃないの?
と思う出来事が昨日あったのです。
アトピッコハウスの台風被害
漆喰や無垢材の専門店
アトピッコハウス(株) ごとうひろ美です。
2019年秋の台風は、
鎌倉にも大きな被害をもたらし、
自衛隊に出動していただいて難を逃れましたが、
他エリアの被害が甚大だったため、
あまり多くは報道をされていませんでした。
アトピッコハウス周辺エリアも、
屋根が飛んだり、
外塀の倒壊がありました。
すぐに撤去していただいたこともあり、
アトピッコハウスには大きな被害がなかったのは、
不幸中の幸いでした。
台風を想定外とは言えないのではないか…
鎌倉は自然の要塞と呼ばれている地形です。
平地は少なく、
山が多く、水も豊かです。
アトピッコハウスの庭にも、
サワガニが生息していて、
GW明け頃から、姿を見かけるようになります。
それだけ水が綺麗で、豊ということです。
とはいえ、最近の雨量は尋常ではありません。
緩やかな坂道が、
川となり、ゴォゴォ~と流れていく様子は恐怖です。
大きな台風や、大雨が降ると
観測史上とか、想定外という単語を使って報道されますが、
もう想定外の出来事でもなくなっていますよね。
外塀倒壊がアトピッコハウスだけだった理由
アトピッコハウスのある地域は住宅街で、
古いエリアで新興住宅地ではありません。
史跡に指定されているため、
建築工事も色々と制限があり、
ほとんどのお宅の外壁が、古いままになってます。
その味わいが良いんですよねぇ…。
古い石積みの塀って、
劣化が美しくて、
自然素材っていいな、って思います。
周辺地区が同様の石塀なのに、
アトピッコハウスだけ倒壊してしまったのには、
理由があります。
もちろん雨量の増加、
そして地形も関係しているのですが、
隣地が数年前に土の入れ替えをされました。
古い土地は雑草が蔓延しやすいので、
土を入れ替えて新築をすることが一般的です。
でも!古い土には植物の根が張り巡らされていて、
その根によって土地の安定が保たれています。
傾斜地にあるアトピッコハウスの庭も、
そんな植物の根に支えられながら、
自然の姿を保っていて、
だから雑草も抜かずにカットする
お手入れ方法を実践しています。
この方法は宮内庁でも行っています。
勤労奉仕でお邪魔した時に、
宮内庁職員からお話を伺い、
アトピッコハウスと一緒だ!と感動しました。
さて隣家もご多聞に漏れず、
土の入れ替えをしていて、
その時に、大きな樹木の根を廃棄されていました。
勿体ないなぁ、
大丈夫かなぁ、
と思っても、
そこは他人の土地…。
しかも挨拶程度の、お付き合いでは
お隣の趣向も、
どういう暮らしがしたいのかも判断ができません。
そこを理解した上で、
アドバイスをしなければ
いえ、そもそもアドバイスなんて求めていない人に、
声をかけるのは、
単なる、お節介オバチャンです。
でもね、あの大きな樹木たちが、
太く、長く、広く、しっかりと
根を張ってくれていたのに、
それを撤去してしまった…。
雨量は想定外だけどコンクリートの強度には自信あるんだ…
新たに塀をつくる場合、
同じような石塀では許可がおりません。
そのためコンクリートブロック塀で話が進んでいます。
打合せの中で、
私が気になったのは、
コンクリートへの高い信頼度です。
土木会社の方は、
岩盤よりもコンクリートの方が
強度があると言い切っていました。
岩盤は風化すると…。
だけどコンクリートだって風化して劣化します。
耐用年数は50年と言われていますし、
それだって実験室で計算した数字。
そして数字って、組合せや条件で、
簡単に変えることができるんです。
- 岩盤の強度
- 岩盤のサイズ
- 鎌倉の気候
- 傾斜や人の動き
雨量は想定外を推移しているから、
実験室の数字を信じすぎるのは、どうかと…。
雨量は想定外なのに、
コンクリートブロックの強度には
絶対の自信がある…。
ここに矛盾を感じながら話を聞いていました。
アフターコロナの世界に期待したいが…
折しも世界は今、
想定外のウイルス蔓延で機能が停止しています。
パスツール研究所は、
新型コロナウイルスの強さを甘くみていたことを
謝罪したという話も聞きました。
(自分では確かめるところまではしていません)
人間の浅はかな知恵では、
計り知れないことは、たくさんあるし、
今までの価値観では
生きていけないことを多くの人が気付くチャンス!
と言われています。
- 食料自給率
- モノづくりの空洞化
- 核家族と個人主義
- そもそも資本主義経済は…?
様々なことを立ち止まって考える時だし、
そういう人が増えているという声も多くありますが、
建築業界は、相変わらずだったら
脱力だなぁ…。
想定外の力を「いなす」という発想を持ちたい
アトピッコハウスは
1996年の創業以来、
一貫して自然素材と共に歩んできました。
自然素材は人間のために
存在しているのではありませんから、
人間の都合に合わせてはくれません。
だからフローリングは動くこともあるし、
塗り壁は湿度によって発色が変わる…。
そういう視点で考えると、
コンクリートで水を受け止めるという発想ではなく、
しなやかな竹のように、
自然に翻弄されているようで、
実はうまく逃がすという考え方も
あると思うんです。
人間関係と似ています。
こちらが向かっていけば、
相手もムキになるのだから、
自然に立ち向かうのを、
そろそろ辞めればいいのにな、と。
私と同じように感じていただけたのなら、
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きっと快適な暮らしが待っています。
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