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家のなぜ?

吸音材とは?防音材との違いや効果を解説!

2024/08/10
2024/08/14

マンションなど集合住宅では様々なトラブルが起こる事があります。その中でも上位に入るのが騒音トラブルです。その為、生活の時間帯や家族構成も異なる沢山の人々が住む場所では、防音対策は必須と言えます。

そして防音対策をしていく上で欠かせないものといえば「防音材」です。

しかしひとえに「防音材」と言っても、音を遮るものや音を吸収するものなど様々な種類があるのはご存知でしょうか?この違いや性能を知ることは効果のある防音対策をする上でとても大切になります。

今回はその「防音材」の中でも音を吸収する効果がある「吸音材」をメインにその他の防音材の種類や効果、そして目的や用途に合わせた防音材の選び方を解説します。

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防音材とは?

リビング

自然素材の内装専門メーカー、アトピッコハウスの伊藤です。

そもそも「防音」とは音を防ぐための性能を持つ素材を使用し、室内から外部へ音が漏れないようにしたり、外部の騒音が室内に入ってこないようにする事を意味します。

そしてその性能を持つ素材のことの総称を「防音材」と呼びます。この性能の違う防音材を組み合わせて使用することで、防音効果を高めていきます。

音の伝わり方を知ろう

音は空気の「振動」によって伝わります。この振動が様々なものを介して伝わることで「耳」に音として届きます。

そして音には2種類の伝わり方があります。この違いによって防音対策方法も異なるため、自分が防音したい音はどちらの種類に当てはまるかしっかりチェックをしておきましょう。

空気伝播音

まず「空気伝播音」とはその名の通り、音が空気中に伝わって(振動させて)聞こえる音の事を意味します。家庭内で出る主な音として、人の話し声やテレビ・ステレオの音、楽器の音色などが挙げられます。外部から入ってくる音だと飛行機の音や踏切の音などです。この「空気伝播音」の特徴として、音を発している物体から距離が遠ければ遠いほど音は小さく聞こえます。

個体伝播音

一方「個体伝播音」とは、発生した音が床や壁、天井などに振動や衝撃が伝わって聞こえる音を指します。主に、子どもの走り回る足音や物を床に落とした時の音、ドアの開閉音、洗濯機の可動音や車の音が挙げられます。また、楽器の中でもピアノやドラムのように床に設置し演奏する際の打撃音は床に響きやすいため「個体伝播音」に分類されますので注意が必要です。

アトピッコハウスの床の防音材「わんぱく応援マット」は遮音性能L 40の遮音材で子どもの足音などの騒音対策に最適です

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吸音とは?

様々ある防音の性能の中の一つが「吸音(きゅうおん)」です。「吸音」は、空気中に伝わる音波の振動を熱エネルギーに変え吸収することで音を減衰させます。

音を吸収することにより音の反響も防ぎますが、吸音性が高すぎると反響音が減るので物足りなさを感じることがあります。

吸音性能を表す「吸音率」は入ってきた音のエネルギーに対する反射されてこない音のエネルギーの比率のことをいいます。吸音率は一般的にαで示され、0〜1までの値となります。

吸音材とは?

そしてこの吸音率の大きい防音材を「吸音材」と呼びます。

室内に吸音材を設置することで反響音を軽減させたり残響音を調整する効果がある為、防音対策をする際は必須な防音材です。

また、吸音材は壁やドアなど見える位置に設置することが多いため、好みのデザインを探すことでインテリアの一部としての役割も果たします。

吸音材の種類

吸音材には多くの種類があり、施工方法によっても吸音性能が大きく変わります。複数の吸音材を重ね合わせたり、吸音材の厚みを増やしたり、背後に空気層を作るなどでも吸音率の値は変わります。

では吸音材の種類とそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

多孔質吸音材

まず一つ目は「多孔質吸音材」と呼ばれるものです。このタイプの吸音材は小さな穴が無数に開いている素材で作られており種類も豊富です。この多孔質性の素材に音波が当たると、その中の空気が振動する際に摩擦が起き、音のエネルギーが熱エネルギーに変換することで吸音効果が生じます。

素材はグラスウールやウレタンスポンジ、フェルトなどが挙げられます。使い勝手が良くコストも抑えられる為、多孔質吸音材は防音対策をする多くの場所で使用されています。

共鳴型吸音材

二つ目は「共鳴型吸音材」と呼ばれるもので、共鳴現象を利用した吸音材のことを指します。この共鳴型吸音材の性能は、穴の開いた部分に音が当たる事で空気を振動させ、発生した周囲との摩擦によって音エネルギーを減少させます。特に低音を吸音する時に使用されることが多いです。

有孔ボードやアルミ・ステンレス・鉄などに穴を開けた材料を使用しています。

板振動型吸音材

三つ目は「板振動型吸音材」というもので、こちらのタイプの吸音材は音が直接素材に当たる事で内部に摩擦が発生し、音エネルギーが消費される事で吸音効果を発揮します。こちらも低音を吸音する時に使われることが多いです。

薄いベニヤ板やカンバス(麻などで作られた布)などの素材で作られた吸音材ですが、簡易的な防音対策で使用されるため、そこまで吸音効果は高くはありません。

吸音材の素材

主な三つのタイプの吸音材を紹介しましたが、よく使用される素材についてさらに詳しくみていきましょう。

グラスウール

「多孔質吸音材」の素材として使用されるグラスウールはガラスを細かい繊維にした素材です。このガラスを細かくした繊維の間に空気の層ができ、音の振動を吸収します。

グラスウールは特に中音域~高音域の音が吸収しやすく、反響音が多い音楽ホールや体育館でも使用されています。家庭内だと1階と2階の間の天井にグラスウールを入れる事により、空気伝播音が吸収されるため、上階の話声やテレビの音などに対する吸音・防音効果が高まります。

ウレタンスポンジ

こちらも「多孔質吸音材」の素材として多く使用されているウレタンスポンジは、ポリウレタンなどの合成樹脂を発砲形成させてスポンジ状に加工した物です。このウレタンの気泡に音が入り中で様々な方向に跳ね返る事で音のエネルギーを分散させ、音の反響を減少させます。

壁などに貼り付ける事で話声の防音対策となり、50mm以上の厚みで吸音効果が発揮しやすくなります。

フェルト

フェルトは動物の毛を圧縮してシート状にした繊維品の事をいい、不織布の一種です。そのほかにもポリエステルなどの化学繊維で作られたフェルトもあります。

フェルトは柔らかく保温性や防音、防振性にも優れている素材です。フェルトも「多孔質吸音材」として使用されます。

有孔ボード(パンチングボード)

有孔ボードとは、「共鳴型吸音材」として使用され、その名の通り「無数に開けられた孔(穴)がある板」の事です。よく学校の音楽室や体育館の壁に使用されているため、名前は知らなくても一度は目にした事がある吸音材かもしれません。

室内で有孔ボードを使用すると無駄な反響音は抑える事ができ、程よい反響音になります。

この孔(穴)の中に音が吸収され音を減少させる効果があるのですが、有孔ボードの背面はその他の吸音材や空気層がないと効果は出ないので注意が必要です。

吸音・遮音・防振の違いとは?

これまで「吸音」の意味や「吸音材」の効果を紹介してきましたが、高い防音効果を出すには吸音以外にも様々な性能を持つ防音材を組み合わせて使用する事が大切です。

ここからはその性能の違いを詳しく解説します。

遮音と遮音材とは?

吸音と同じく防音対策において重要な「遮音(しゃおん)」。その名の通り「音を遮(さえぎ)る」事を指し、空気中に伝わってくる音を跳ね返して遮断し、外部へ音が漏れないようにしたり、外部の音が室内へ入って来ないようにする事を言います。

そしてその性能を持つ防音材を「遮音材」と呼び、空気中を伝播する音波を遮ります。遮音材はコンクリートや鉄板、石膏ボードなど面密度があり重い素材で作られており、密度や重さがあればあるほど遮音効果は高くなります。

しかしコンクリートや石膏ボードなどは遮音効果が高いですが、重く施工するのも安易で無いため個人で設置するには多くの負担がかかってしまいます。

その為、「遮音マット」や「遮音シート」「遮音パネル」などの遮音性能を持つ商品を使用するのが良いでしょう。

注意点として遮音性が高すぎると音が室内に反響しやすくなってしまいます。そのため、吸音材と組み合わせる事で音の反響を軽減し、結果防音効果を高めます。

アトピッコハウスの床の防音材「わんぱく応援マット」はフェルトとゴムの2層構造になっているため、重量感と密度が高い遮音マットです

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防振と防振材とは?

「防振」とは物と物が衝突することで振動をする音や揺れを防ぐ方法のことを言います。音の発生源になる物と振動を伝えたくない部分との間に弾力性があるものを入れることで、振動の伝わり方を小さくします。

このような弾力性がある防音材を「防振材」と言います。防振材はプラスチックやゴムなどのクッション性や柔軟性がある素材を使用しており、衝撃を吸収することで音や振動を抑えることができます。

防振材は単体で使用するのではなく遮音材などと組み合わせて使う防音材です。マンションなどでは2重床や置床と呼ばれる防振ゴムのついた支柱材として使用します。

目的・用途に合わせた防音材の選び方

防音材の種類を知った上でここからは目的や用途に合わせた防音対策をご紹介します。

床の防音対策方法

足音

マンションなどでは床の防音対策はとても大切になります。なぜなら自分の家の床は下階の住人にとっては天井となり、上下階での騒音トラブルがとても多いからです。

まずスプーンなど硬く軽いものを落とした時の音を防ぐには、ジョイントマットやカーペットを敷くなどをすることで防音効果が期待できます。ジョイントマットなどはデザインも豊富でホームセンターなどでも購入できるため費用を抑える事もできます。

しかし、子どもの走り回る足音や尻もちをついた時などの柔らかく重い音を防ぎたい場合は、床に遮音材(遮音マット)を敷く事をオススメします。

ジョイントマットでもいいのでは?と思うかもしれませんが、足音などの重たい「ドスン」という音は「個体伝播音」の中でも「重量床衝撃音」と呼ばれる衝撃音に分類される為、遮音性が高い遮音材でないと十分な防音効果を発揮することが出来ません。

そして「個体伝播音」の防音対策に欠かせないのが防振材です。防振材は「個体伝播音」を床に伝わる事を遮断する働きがある為、遮音材と組み合わせて使用するのがよいでしょう。

さらに市販の遮音マットでも可能ですが、さらにしっかりとした防音対策をするにはプロに施工を頼む事が防音効果も高くなり安心です。

アトピッコハウスの床防音材「わんぱく応援マット」は床材との組み合わせにより高い遮音性能を確保している為、足音対策に最適な遮音マットです

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天井の防音対策方法

上階からの騒音を防音したい際は自室の天井の防音対策をしていきましょう。

遮音材や吸音材を使用し天井の防音リフォームを実施していくのが有効な防音対策です。しかし防音リフォーム工事は費用もかかるので、その点も確認が必要です。

費用を抑えつつ防音効果も出したい場合は、吸音パネルや遮音シートなど直接天井に貼るタイプの防音材が便利です。

吸音パネルは室内の反響音を吸収することで音を減少させ、遮音シートは音を遮断し跳ね返す性能があります。その為、単体で使用するよりもこの吸音材と遮音材を組み合わせることで高い防音効果が期待できます。

壁の防音対策方法

室内での話し声やテレビの音などを外部へ漏れないように対策をしたい際は、壁の防音対策が必要です。

壁の防音には吸音パネルを壁に張るのが望ましいです。壁に貼るタイプの吸音材は壁を傷つける事もなく、取り外しも可能なので、賃貸物件にお住まいの方でも安心して使用できます。

効果のある貼り方としてまず遮音材を壁に貼り、その上に吸音材を重ねて貼ると良いでしょう。

ドアの防音対策方法

見落としてしまいがちなドアも防音対策が必要です。ドアの下には空気を通す為に隙間が開いています。まずはドアの隙間に隙間テープを貼ることでも防音対策は可能です。

しかしドアは壁と比較して厚みが少ないため、隙間を埋めるだけではなくドアに吸音シートを貼ることでさらに効果の高い防音対策が期待できます。

吸音シートは様々な形状・素材のものが販売されているので、自分の好みやお部屋の雰囲気に合わせて選ぶ事ができます。

吸音材を使用するときの注意点

ポイント

ここまで様々な種類や素材の吸音材や目的に合わせた選び方を解説しましたが、吸音材を使用する際には注意点もあります。吸音効果をしっかり出すためにも吸音材を使用する際の注意点やポイントを確認しましょう。

吸音材の貼り過ぎは逆効果になる

「吸音効果をしっかり出したい!」と思い吸音材を貼り過ぎると反響音が無くなってしまうため、室内が寂しい印象になってしまいます。逆に吸音材が少ないと残響音が残り過ぎてしまうため、吸音材の使用量はしっかり確認することが大切です。

吸音材は湿気を含みやすい

吸音材には空気層が多くあるので、湿気が多いと空気層の中に水分を含みやすくなります。吸音材に水分が多く含むと、吸音材の重量が増えてしまい吸音効果が減少してしまいます。その為、吸音材を設置する場所の湿度には注意が必要です。

吸音材の設置(貼る)位置に気を付ける

吸音材は設置する位置によって音の聞こえ方が違ってしまいます。吸音材は音を反響させたり逃がす効果もあるため、お部屋の中で映画を見たり、音楽を楽しみたい方は吸音材を貼る位置が重要になります。音源に対し正面に吸音材を貼るのか?両サイドに貼るのか?などで聞こえ方が変わるのでしっかり確認をしましょう。

吸音材は人や家具によっても吸音効果が変化する

吸音材は人間やタンス、本棚などの家具によっても部屋の吸音効果が変わります。そのため、どれくらい家具を置くのか、人が常に生活する部屋なのかを考えた上で吸音材の設置をしていきましょう。

両面テープだと剥がれやすい

吸音材を貼ろうとするとき、両面テープを使用する方も多いかと思います。しかし吸音材は繊維質で表面に凹凸があるため、両面テープで吸音材を固定しようとしても剥がれやすくなってしまいます。吸音材を剥がれにくく貼るには、まず壁にマスキングテープを貼り、その上に粘着力のあるブチルテープを貼ることをお勧めします。

まとめ

防音

様々な種類がある防音材の中でも、音も吸収する性能がある吸音材を中心に解説をしました。

「吸音材」と言っても素材や厚さ、形状そして背面の空気層などで吸音効果は変化します。その為、吸音性が高く効果のある防音対策をするには、吸音材だけを使用するのではなく、遮音材など他の防音材と組み合わせる事が重要です。

吸音材を使用する際は防音したい音や目的に合わせた吸音材選びが大切となります。正しい知識を持ち、適切な対策をする事で騒音トラブルを回避していきましょう。

アトピッコハウスの床防音材「わんぱく応援マット」は遮音等級L40の遮音性があり、床材と組み合わせる事により遮音性能を確保しています

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よくある質問

吸音材と遮音材の違いはなんですか?

吸音材は多孔質と呼ばれる無数の穴が開いている素材で作られています。その穴の中に音が入り振動する際に抵抗の力が働き、音のエネルギーが繊維間の摩擦によって熱エネルギーに変える事で吸音効果を発揮するのが吸音材です。一方、遮音材は音が天井や床、壁の向こう側に届かないようにするために音を遮る性能がある防音材です。

アトピッコハウスの床遮音材「わんぱく応援マット」は床の防音対策に適した遮音マットです

吸音材を置くだけで効果はありますか?

吸音材は空気に伝わる音波の振動を熱エネルギーに変換させることで音を減少させます。置くだけのタイプの吸音材は部屋の角に置くだけで簡単に設置できます。しかし、音も逃がす吸音材だけでは防音効果があるとは言えない為、遮音材と組み合わせる事により防音効果を高めます。

床の遮音材「わんぱく応援マット」は吸音材などと組み合わせて使用することで高い効果を発揮します

吸音材の素材は何ですか?

吸音材で良く使用されている素材は、無数の穴があいている「多孔質吸音材」でグラスウールやウレタンスポンジなどが挙げられます。これらの吸音材は比較的お値段もお手頃なため、簡易で防音対策をしたい方におすすめです。

室内を防音したい際の吸音材の貼る順番は?

室内の音を防音対策したい際は、まず壁に遮音材を貼り外部へ音が漏れないようにし、その上に吸音材を重ねることで室内の反響音を防ぎます。更に我々人間や家具にも吸音する作用がある為、吸音材を貼る際は予め家具や人が入る部屋ということを考慮した上で吸音材を設置してきましょう。

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