無垢フローリングのお手入れ&メンテナンス方法【水シミ・黒ずみ・油ジミ】
無垢材のフローリングは、心地よい肌触りで温かみがあり調湿性もあるため、家づくりを考える際に、憧れる方や実際に検討する方も多いと思います。
その中には、無垢フローリングには憧れるけど、無垢材ってメンテナンスが大変そう!と思っている方もいるかもしれませんね。
また、既に自宅の床が無垢フローリングだけど、お手入れ方法がよく分からない……。という方もいるかと思います。
今回は無垢フローリングのお手入れやメンテナンスの方法についてお伝えいたします!
アトピッコハウスには、お米で作ったクリーナー「こめっとさん」という商品があり、合板フローリング、無垢フローリングと、幅広いお手入れにお使い頂けます。
目次
無垢フローリングのお手入れって何をすればいいの?
自然自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの成川です。
無垢材のフローリングはとても良い床材ですが、水分に弱いという部分で、日常生活のなかでどうしてもできる、日々の水シミや食べこぼし、調理中の油汚れ、施工して時間が経つうちに少しずつできる黒ずみなど、お手入れやメンテナンスが合板フローリングより大変だと言われがちな無垢材ですが、実は、無垢フローリングにできたシミなどは意外に簡単に落とせることも多いのでご安心ください!
長い目で見れば合板フローリングよりメンテナンスの負担が少なく、長持ち!思っているよりも簡単ですよ。
早速次から、シミを除去し、きれいで美しい無垢フローリングに戻すためのお手入れ方法を紹介していきます。
アトピッコハウスの無垢床「ごろ寝フローリング」は無垢材のフローリングです。
調湿性能もあり、経年変化が美しいです。
無垢フローリングって乾拭き?水拭きNG?時々なら水拭きOK!
無垢フローリングのお手入れと聞くとまずよく耳にする「無垢フローリングは乾拭きで」という話。
そう聞くと、水拭きしてはダメなの? と思ってしまいますよね。
実は、水拭きができないわけではなく「日々のお手入れは乾拭きで十分ですよ」という意味であり、水拭き自体はしても大丈夫なんです。
ただし、水分をたくさん含んだビチャビチャの布やモップで拭くのは避け、固く絞った布で拭きましょう。
また、毎日の水拭きはフローリングの保護を兼ねた油分がなくなり、汚れが染み込みやすくなるので、「時々する」というのがポイントです!
無垢フローリングのシミのお手入れは塗装ごとに違う!
まずシミを取り除く前に確認してほしいことが、ご自宅の無垢フローリングの塗装方法です。
無垢フローリングは大きく分けて「ウレタン塗装」「オイル(浸透性塗料)・自然塗装」「無塗装」の3種類あります。
実はそれぞれ「やってはいけないお手入れ方法」があるため、必ず確認をしましょう。
塗装の説明の後は、シミの種類を4つに分け、シミの落とし方と注意点についてご説明していきます。
ウレタン塗装・ウレタンUV塗装
特徴としては以下が挙げられます。
・光沢が良い。
・耐水性に優れているので、汚れが付きにくく、落としやすい。
・硬く耐摩耗性があるので、塗り替えの必要がない。
(ウレタン塗装の寿命は20~30年ほど)
・表面に傷が付くと目立ちやすい。
・コーティグされるので、無垢材表面の質感が変わる。
自然塗装の無垢フローリングと比べると表面がつるっとしているのが特徴で、無垢材でありながら比較的水が染み込みづらく、汚れも落としやすいので、調理中の油ハネや、小さな子どもがいる生活でも安心です。
半年に1度ワックスがけをすると、永くきれいな状態を保てます。
オイル塗装(浸透性塗料)・自然塗装
特徴としては以下が挙げられます。
・木の質感をそのまま生かすことが出来、無垢材の肌触りが楽しめる。
・傷が目立ちにくく、凹み等の補修がしやすい。
・油膜を作らないので、傷や汚れが付きやすい。
・オイルの種類や使用状況によるが、定期的に塗り直しが必要。
オイルを染み込ませると、木目や色味が際立つのが特徴です。
年に1度オイルでメンテナンスしてあげると、艶が出て経年劣化を楽しめます。
無塗装
特徴としては以下が挙げられます。
・木の色・無垢材の質感をそのまま生かせる。
・傷が目立ちにくく、凹み等の補修がしやすい。
・調湿効果が一番期待できる。
・汚れが染み込み、落とすのが困難。
・季節によって毛羽立ちやささくれが出る事がある。
木材に塗装を施していない無塗装のフローリングは、部屋の湿気を吸い取り、乾燥したら湿気を吐き出す、調湿効果に優れています。
その反面、乾燥しすぎて反り返ったり、汚れが染み込みやすいのがデメリットです。
無垢フローリングお手入れ方法1【水シミ】
無垢材のフローリングは湿気は吸収してくれますが、大量の水を吸収すると水ジミの原因になります。
更に水濡れに気づかずそのままの状態が続くと、カビが生え黒くなってしまいます。
水や飲み物をこぼしたときは、すぐに拭き取り、乾拭きをするのが基本です。
吸水性に優れているマイクロファイバーのクロスがあると安心ですよ。
また最初の方でもお伝えした通り、全塗装共通で、びしょびしょに濡れた雑巾で床を拭かないでください。
ジョイント部分のすき間から水が入り込み、反りや膨張といった変形の原因になります。
水がこぼれたらすぐにふき取っていただくことが理想ですが日々忙しく生活していると、毎回必ず出来るとは限りませんよね。
もし水ジミができてしまったら、次の塗装別の場合のお手入れ方法を試しましょう。
ウレタン塗装の場合
固く絞った雑巾でゴシゴシ拭いてみましょう。
一回で落ちない場合は数回にわけて拭いてください。
表面がコーティングされているウレタン塗装は水が染み込みにくいため、ほかの塗装方法に比べ、シミの除去が簡単です。
ウレタン塗装の場合は、硬いスポンジ等で磨くと表面の塗膜を傷つけてしまうので注意しましょう。
オイル・自然塗装の場合
こちらも固く絞った雑巾で拭きます。
それで落ちない頑固なシミには、硬い部分がついた2層タイプのキッチンスポンジを使用しましょう!濡らしたスポンジを固く絞り、硬い部分でゴシゴシして表面を削ります。
スポンジを濡らすのは、削った木くずを飛び散らさないためです。
シミが落ちたら雑巾で乾拭きをし、オイルや密猟ワックスなどを塗れば、きれいな床がよみがえります。
水ジミを見つけたらすぐ使えるように水ジミが出来やすいキッチンや洗面所などにスポンジを置いておくと良いかもしれませんね!
無塗装の場合
無塗装の場合も、基本的にはオイル塗装と同じお手入れ方法で対応可能です。
ただし、無塗装のままでは非常にシミができやすく、一度水分が染み込んでしまうとかなり落としにくくなってしまいますので、日々の日常生活での汚れを気にするのであれば、オイルを塗っておくことをお勧めします。
無垢フローリングお手入れ方法2【染色性のある水シミ】
コーヒーやワインなど色のついた飲み物は、目立つシミになってしまいます。
また小さい子供がいるご家庭では食べこぼしもあるので、ダイニングテーブルの下などは色のついたシミが多いかもしれませんね。
ウレタン塗装の場合
薄めた中性洗剤をいらない布に染み込ませて床を磨きます。
すぐに落ちない場合は薄めた中性洗剤を塗り、しばらくおいてから拭き取ります。
ウレタン塗装の場合、メラミンスポンジ、紙やすり等でのお手入れは、表面の塗膜(塗料の膜)を削ってしまうため厳禁です。
オイル・自然塗装の場合
メラミンスポンジに薄めた中性洗剤をつけて拭き取ります。
これで落ちない場合は、紙やすりで磨きます。
最初は粗目で磨き、その後で細目で磨くと、頑固な汚れも落とせます。
乾拭きをし必ず最後にオイルで再塗装を施すことできれいになります。
無塗装の場合
オイル塗装と同様に紙やすりでお手入れ可能です。
無垢フローリングお手入れ方法3【黒ずみ】
水シミや汗などの皮脂汚れ、油汚れは放っておくと黒ずんでいきますし、その他に「カビ」も黒いシミの原因になります。
もしカビがフローリングの奥まで根を張っていれば、業者に依頼する必要がありますが、床表面のカビならご自分である程度きれいにすることが可能です。
基本的な黒ずみはお酢で落とせます。
バケツにお酢を入れ雑巾に染み込ませて水拭きしてもいいですし、気になる部分にお酢スプレーをして乾拭きしてもOKです。
お酢には殺菌作用もあるので、お掃除に使ってみましょう。
ちなみにお酢スプレーの分量は、水:酢が2:1の割合です。
ウレタン塗装の場合
ホームセンターで販売されているカビ除去用のエタノールが効果的です。
日常品で除去をしたいという方には、前述したお酢をおすすめします。
お酢をスプレー容器に入れ、カビに噴射し雑巾で拭きます。
気になるお酢の匂いは乾けば消えるので心配はいりません。
またウレタン塗装の場合、表面の塗膜の劣化が黒いシミになることがあります。この場合は塗膜の再塗装が必要になります。
オイル・自然塗装の場合
カビによる黒ずみについては、オイル塗装でもウレタン塗装と同じく、エタノールやお酢による方法が使えます。
また、植物オイルで仕上げた無垢床は石鹸や洗剤などアルカリ性汚れが黒ずみになることがあります。
こちらも酸性であるお酢を使って、中和させることでシミを薄くできます。
そのあと紙やすりで磨き、オイルを塗り直しましょう。
無塗装の場合
オイル塗装と同じ方法でお手入れが可能です。
無垢フローリングお手入れ方法4【油ジミ】
キッチン周りの油ハネや毎日歩く場所は人間の足の皮脂汚れが該当します。
よく歩く場所や子供部屋などは皮脂汚れが付着しやすく、その床を踏んだスリッパなどで歩き回ると、他の場所に汚れを持っていってしまうこともあります。
油は水をはじくため、きれいにするには少し工夫が必要ですし、油ジミは奥まで染み込むと落ちなくなるので、気がついたときに掃除できるよう、掃除道具を近くにスタンバイしておきましょう。
ウレタン塗装の場合
油汚れに対しても、食器などを洗うときに使う中性洗剤が効果的です。
薄めた中性洗剤をつけた布で拭き取りましょう。
洗浄力が高いからといって弱アルカリ性洗剤を使ってしまうと、塗膜が剥がれる可能性がありますので、使う前に必ず洗剤の性質を確認しましょう。
オイル・自然塗装の場合
施工のときに塗装したオイルと同じメーカーのオイルで磨きます。
油には水では対抗できませんが、同じ油なら効果があります。
それで落ちなければ、表面をキッチンスポンジを使ってこする、もしくは紙やすりで削りましょう。
無塗装の場合
無塗装のフローリングに油汚れがつくと、なかなか落とすことができません。
汚れも「味」として受け入れるのでなければ、オイル塗装を施しておくことをおすすめします。
アトピッコハウスの無垢床「ごろ寝フローリング」には無塗装・自然塗装・ペット対応UV塗装の3種類があります。
▶無塗装、自然塗装、ペット用もある「ごろ寝フローリング」の詳細はこちら
無垢フローリングの日々のお手入れとメンテナンス
それぞれのシミのお手入れ方法がわかった所で次は基本的なお手入れとメンテナンスについてご紹介します。
毎日のお手入れ
【掃除機や箒、フローリングワイパーでホコリを取る】
無垢フローリングに限ったことではありませんが、床に細かなジャリやホコリが溜まっていると、細かい傷がついてしまいます。
特に、ウレタン塗装のフローリングでは、表面に傷がつくと、そこから汚れが浸透してしまいます。
アレルギーの原因にもなるので、掃除機や箒、フローリングワイパーなどで床の上のホコリを取り除きましょう。
週に1.2回のお手入れ
【モップやクロスで乾拭き】
素足で歩いたり、食べ物をこぼしたりの油汚れは掃き掃除だけでは、表面についた汚れが取れません。
週に数回、乾拭きして汚れを落としましょう。
乾拭きだけでは汚れが落ちないのでは? と思うかもしれませんが、乾いた布でもしっかり汚れを落とすことができます。
木目に沿って乾拭きして、表面をきれいにしましょう。
月に1、2回のお手入れ
【固く絞った雑巾で水拭き】
月に数回必ず水拭きをしなければいけないというわけではなく、表面がザラザラしたり、ベタベタするなど汚れが気になったらでOKですよ。
乾拭きをしても汚れが気になるときに、固く絞った雑巾で水拭きしましょう。
無垢材は、水分を吸収してくれますが、できれば乾きやすい晴れた日に水拭きするのがおすすめです。
汚れがひどいときには、中性洗剤を入れましょう。
年に1、2回のお手入れ
【ワックス、オイルメンテナンス】
ウレタン塗装の無垢フローリングは、半年に1度ワックスがけをしましょう。
オイル塗装の無垢フローリングは、年に1度オイルメンテナンスをすると、無垢フローリングのトラブルを防げます。
色が白っぽくなってきた、表面がカサカサしてきた、水拭きした後、乾燥する季節の前、直射日光が当たる場所、水濡れしやすい場所は、気になったらその都度オイルメンテナンスしてあげるときれいになります。
板によってオイルの染み込み具合が変わるので、ちょっと乾燥してきたかな? と思ったら、部分的に塗装するというのもOKです。
アトピッコハウスの無垢床「ごろ寝フローリング」は、気が向いた時にワックスがけOK!
私たちの足の裏の脂を、ワックスとして利用することでワックスが不要になるのです。
※自然塗装・無塗装品のみ
まとめ
無垢材のフローリングは、ポイントを押さえてお手入れやメンテナンスをしていれば、水ジミや黒ずみ・油ジミも、意外と簡単にきれいにすることができますし、長持ちします。
暮らしに快適さと心地よさを求めて選んだ無垢フローリング。
正しくお手入れやメンテナンスをして、無垢フローリングのある暮らしを楽しみましょう!
よくある質問
フローリングの水シミはどうやって取れますか?
スポンジの硬い部分=不織布を使って落とすことができます。
水に濡らして固く絞ったスポンジでゴシゴシ擦り、乾いた布で拭きあげます。
床が乾いたらオイルを塗ってあげるときれいになります。
無垢床に水をこぼしたらどうすればいいですか?
水をこぼしたままにしているとシミができてしまいます。
すぐに、乾いた布で拭き取りしょう。
無垢床を濡れたままにしておくとどうなる?
無垢床を濡れたまま放置するとシミの原因や床板の膨張や反りを招くため、水をこぼしたらすぐに拭き取るようにしましょう。
フローリングは水拭きはダメ?
「場合による」というのが正しいです。
皮脂汚れや調理中に飛んだ油ハネ、食べこぼしなどは水拭きでないと汚れが落ちませんので、木材に水が染み込まないように、水で濡らして固く絞った布で拭くようにしましょう。
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