無垢フローリングの価格は高いか、安いか
無垢フローリングって憧れますよね。でも建築会社の人に床のフローリングを無垢材にしたいというと、無垢フローリングは価格が高い、メンテナンスが大変などと言われることがあります。
無垢フローリングって本当に高いのでしょうか。
目次
無垢フローリングって?一般的なフローリングと何が違うの?
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの内藤です。
ご自宅の床材って何かすぐ思い浮かびますか?こだわって一から選んで作っていれば別ですが、色味は分かっても素材まではなかなか理解されている方、少ないと思います。
一言でフローリング材と言っても木質の物、塩ビのクッションフロアなど種類はたくさんあり、木質のフローリングは無垢フローリングと複合フローリングに分かれます。
フローリングの種類:無垢フローリング
無垢フローリングは切り出した木そのものをフローリングに加工している床材です。単層フローリングとも呼ばれ、木質フローリングの中では高額なフローリングになります。
フローリングの種類:複合フローリング
複合フローリングは小さく切った木材を接着剤ではり合わせた集成材の表面に無垢を張り付けたものです。
複合フローリングには突板と挽板があります。
下地が修正材であることは同じですが突板はフローリングの表面に0.3㎜~2㎜程の無垢のシートが、挽き板は3㎜~5㎜程の無垢が貼られているフローリング材です。
突板のフローリングは安価がメリット、挽板のフローリングは無垢の風合いを残しつつ、反り伸縮などが起きにくいため、床暖房などにも使用できるため幅広く採用されています。
一般的な床材では突板フローリングが使われていることが多いです。
アトピッコハウスの「ごろ寝フローリング」は足触りの良い無垢フローリングです。
無垢フローリングのメリットとは?
無垢フローリングにはたくさんのメリットがあります。
無垢フローリングは元々生きている木を切ってフローリングとします。そのためフローリングになった後でも呼吸をするのです。
そして呼吸の際に余分な湿気やニオイを吸ってくれます。無垢フローリングは調湿性能が高いと言われるのはそのためです。手触り、足触りが良く、夏場でもベタつきませんし、冬場もヒヤッとしません。
一枚板のため、傷がついても目立ちにくく、早い段階であれば濡れた布とアイロンを使ってもとに戻すこともできます。
その呼吸によって無垢材は伸縮します。湿気を吸って膨らみ、冬場は乾燥して縮むのです。無垢フローリングは「動く」と言われますが、こういうことなのです。良質な無垢材を使って正しく施工をすれば「暴れる」ことはありません。
またなんと言っても無垢フローリングの楽しみは経年による見た目の変化です。時間が経つにつれ、深みが出て愛着がわいてきます。
アトピッコハウスの「ごろ寝フローリング」は経年変化が美しい無垢材です。
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複合フローリングのメリット、デメリットとは?
複合フローリングは無垢フローリングよりも安価に木質のフローリングにできるというメリットがあります。また、ほとんどが集成材でできているため動きが少なく、床暖房などにも使用できます。
デメリットは無垢フローリングのように呼吸をしない事、熱伝導率が高くない事が挙げられます。そのため、夏のベタつきや冬の冷えが気になります。
無垢の部分が3㎜~5㎜程のフローリングのため、無垢の部分に傷がつくとすぐに集成材の部分が見えてしまうので傷が目立ちやすいというところもあります。
床材をフローリングに、複合と無垢材で価格はどのくらい違う?
無垢床フローリングの相場は、安い樹種の価格で㎡あたり8,000円程からとなります。床暖対応などの商品は㎡あたり42,000円程の物もあり、フローリングのグレードや樹種により大きく価格帯は変わります。
比較して複合フローリングは突板で㎡4,000円程から、挽板は㎡6,000円程からとなります。
やはり、無垢フローリングは複合フローリングと比べると価格に差が出るようですね。
フローリングの塗装の種類
フローリングは塗装がされていることが多く、その塗装の種類で手触りや足触りは変わります。
フローリングの塗装の種類:無塗装
無塗装のフローリングは、その名の通り、塗装をしていないフローリングです。塗装をしていない分、自然な色合いや質感を楽しむこと、木の風合いや手触りをそのまま感じることができるため、自然な美しさが際立ちます。
無垢材が持つ調湿性能などは一番期待ができますが、無塗装の木材は、汚れや水分に対する耐性が低いため、定期的なメンテナンスが必要です。オイルやワックスでの保護が推奨されます。
無塗装のフローリングは空気や人の生活に直に触れるため、時間とともに経年変化しやすく、使い込むほどに独特の味わいが増していきます。
フローリングの塗装の種類:オイル塗装
フローリングのオイル塗装とは、木材に天然のオイルを塗布することで、オイルが無垢材の内部に浸透し、木材の美しさを引き出しながら保護する塗装です。オイル塗装は木材の内部に浸透し、表面に膜を作りません。そのため木が自然に呼吸することができ、木材の調湿作用が維持されます。
自然な手触りを感じつつ、内側からの保護もできるということで無垢フローリングで人気の塗装です。
オイル塗装は比較的メンテナンスが必要ですが、その分自分で修復や再塗装がしやすいです。傷や汚れが目立ってきたら、再度オイルを塗布することで元の美しさを取り戻すことができます。
フローリングの塗装の種類:ウレタン塗装
フローリングのウレタン塗装とは、ウレタン樹脂を使用して木材の表面にコーティングを施す塗装方法です。これにより、耐久性や防水性を高めると同時に、美しい光沢を持たせることができます。
ウレタン塗装は表面をコーティングしているため、無垢材の持つ手触りや調湿性能は期待ができませんが、非常に強く、傷や摩耗に対する耐性が高いです。これにより、頻繁に使用される場所や物が落ちやすい場所でも長持ちします。ウレタンのコーティングは水を弾くため、湿気の多い場所や飲み物をこぼしやすいキッチンやダイニングルームにも適しています。
ウレタン塗装されたフローリングは、水分にも強く、汚れが付きにくいですが、塗装が割れてしまうと専門業者による塗装のし直しが必要となります。
ごろ寝フローリングは、無塗装、オイル塗装、ウレタン塗装いずれの塗装も取り揃えています。
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無垢フローリングと合板フローリングメンテナンスしやすいのは?
床のフローリングを無垢材にした場合定期的にワックスを塗ってメンテナンスをする必要があると聞きますが本当にそうなんでしょうか。
アトピッコハウスでは無塗装、オイル塗装の無垢フローリングの場合、入居前にみつばちワックスをすることを推奨しています。ただ、それだけです。理想を言えば1年に一度程度同様にワックスをかけるといいですが、そんな手間もかけてられないですよね。
無垢フローリングは意外と放っておいても大丈夫。もちろん、新品同様にキレイに保ちたいという場合はそれなりのメンテナンスをされることをおすすめしますが、そうでなければ特に何もしなくても大丈夫。生活していく上で発生する油分、例えばお料理の油や人の足の脂などもワックス代わりになるからです。
アトピッコハウスには1階にナラ材、2階にウォルナットの無垢フローリングを貼っていますが、8年間ワックスがけしていません。汚れが気になる時はこめっとさんで拭き取る程度です。
また、無垢フローリングは傷がついたときに傷が目立ちにくいです。複合フローリングは表面と中身で素材が違うので削れると違和感がありますが、1枚板の無垢はその心配がないのです。
ごろ寝フローリングはメンテナンス不要で経年変化が美しい無垢フローリングです。
床を無垢フローリングにしたい、選び方は?
それでは無垢フローリングはどのように選んだらいいのでしょうか。
無垢フローリングの選び方:特徴で選ぶ
無垢材は針葉樹と広葉樹に分かれます。針葉樹はパインやヒノキ、杉、桐といった柔らかい樹種、広葉樹はメープルや、オーク、ナラといった硬い樹種です。
針葉樹は柔らかいので傷がつきやすいですが、無垢特有の温かさを感じやすいです。逆に広葉樹は硬いので傷がつきにくいです。
まずは温かみか、傷のつきにくさで選んで見ましょう。
無垢フローリングの選び方:色味で選ぶ
無垢フローリングを色で選ぶ際には、部屋の用途、自然光の量、インテリアのスタイル、部屋の大きさ、木材の特性を考慮することが重要です。無垢フローリングは自然素材ならではの美しさと温かみを持っており、どの色実も魅力的ですが、具体的な色選びは、自分の好みやライフスタイルに合ったものを選ぶといいと思います。
無垢フローリングには白っぽいホワイトオークやメープル、チェリーのような赤っぽいものからブラックウォルナットのような黒っぽいものもあります。
明るい色味を選ぶと部屋を広く見せられますし、清潔感があります。寝室などには暗い色合いを選ぶと温かみと重厚感が出て、落ち着いた雰囲気になります。
ただ、無垢フローリングは必ず経年で色味が変わるので、そこも覚えておきたいですね。
無垢フローリングの選び方:使う場所で選ぶ
無垢フローリングを選ぶ際には、部屋ごとの用途や特性を考慮するという方法もあります。リビングルームやダイニングルームでは耐久性とデザイン、キッチンやバスルームでは耐水性、寝室や子供部屋では快適性や安全性を重視するなど、各部屋に適した木材を選ぶことで、美しく快適な住環境を作り出すことができます。
1. リビングルーム
リビングルームは家族が集まる場所であり、頻繁に使用されるため、耐久性が高い無垢材や、メープルやオークなどの明るい色味のものを選ばれる方が多いです。
2. ダイニングルーム
ダイニングルームは食事をする場所であり、汚れやすいので、耐久性と汚れの目立ちにくさが重要です。木目の美しいナラや、個性的な木目が特徴のアカシアなどがおすすめです。
3キッチンや洗面などの水周り
水撥ねが気になるキッチンはダイニングと同様木目のはっきりしたナラやアカシアなどの他、水分に強い尾鷲ヒノキもおすすめです。
4. 寝室
寝室はリラックスする場所なので、快適で落ち着いた雰囲気を作り出す無垢材を選ぶといいですね。ウォルナットなどの暗い色味や、中間色で、リラックスした雰囲気のオークなどもいいですね。
無垢フローリング材の特徴と価格を比較
床のフローリングを無垢材にする場合、樹種によって特徴も価格も変わります。
無垢フローリング:ブラックウォルナット価格と特徴
ブラックウォルナットは濃いチョコレートブラウンから紫がかった茶色、黒に近い色合いの高級木材です。
さまざまな高級家具の他、ギターやピアノなど、楽器の製造にも使用されます。音響特性が優れており、見た目も美しいため、特に高級楽器に用いられます。
ブラックウォルナットフローリング材の価格は無垢フローリングの中では高価で、㎡単価22,000円程です。
無垢フローリングブラック:チェリー価格と特徴
ブラックチェリーは、新しいときは白から淡いピンク色合いを持ちますが、時間が経つにつれて深みのある赤褐色や茶褐色に変化します。この経年変化が、美しいアンティーク調の風合いを生み出します。節が少なく、緻密で均一な木目が高級感を引き立てます。
硬さがあり、加工がしやすい一方で十分な耐久性を持っています。家具や内装材としても広く利用されています。
ブラックチェリーフローリング材の価格は㎡単価18,000円程です。
無垢フローリング:チーク価格と特徴
チーク材は黄金色から黄褐色、濃い茶色までの美しい色合いを持ち、時間が経つにつれて、濃く深みのある色合いに変化し、独特の風格を醸し出します。
非常に硬くて重い木材で、耐久性は極めて高いです。腐食や虫害にも強く、古くから船舶のデッキ材として使用されてきました。
チークフローリング材の価格は平米単価35,000円程です。
無垢フローリング:ナラ(オーク材)価格と特徴
ナラ材は、淡い黄褐色から中程度の茶色までの色合いを持ちます。時間が経つにつれて、深みのある黄金色や茶褐色に変化し、落ち着いた雰囲気を醸し出します。ナラ材の木目は、特徴的な放射状の模様があり、非常に美しいです。一般に「虎斑(とらふ)」と呼ばれる独特の模様が見られることもあります。
ナラ材は硬くて重い木材で、耐久性が高いです。衝撃や摩耗に強いため、フローリング材として最適です。
ナラフローリング材の価格はグレードにより大きく変わりますが、㎡単価12,000円程~です。
無垢フローリング:メープル価格と特徴
和名だと「カエデ」です。若干赤身を帯びていますが、白っぽ過ぎず、表情が出過ぎることのない上品な木肌が魅力の無垢材です。針葉樹よりは硬いですが、ナラやホワイトオークよりは柔らかいです。
色味と木目で人気の高い無垢材です。
メープルフローリング材の価格は㎡単価15,000円程~です。
無垢フローリング:ヒノキ価格と特徴
ヒノキの無垢フローリングは、日本で非常に人気のある木材の一つであり、その香りや耐久性、美しい見た目から多くの人に愛用されています。ヒノキは腐食に強く、耐水性も優れているため、洗面やキッチンなどの湿気の多い環境でも使用できます。
ヒノキは特有の芳香があり、この香りにはリラックス効果や防虫効果があるとされています。
ヒノキ材は、淡い黄色からピンクがかった白色をしており、非常に明るく清潔感があります。経年変化により、徐々に黄金色や飴色に変化し、美しい風合いが増していきます。
ヒノキフローリング材の価格は㎡単価13,000円程~です。
無垢フローリング:ヴォルドーパイン価格と特徴
ヴォルドーパインは、淡いクリーム色から淡い黄色、薄い茶色までの明るい色合いが特徴です。経年変化により、やや濃い色に変わり、落ち着いた風合いが増します。ヴォルドーパインの木目ははっきりしていて、美しい模様を形成します。
パイン材の中では中程度の硬さを持ち、耐久性も高いです。ただし、ヒノキやナラほどの硬さや耐久性はありません。反面、無垢材特有の暖かみや肌触りがあり、弾力性があるので足に優しい踏み心地です。
ヴォルドーパインフローリング材の価格は㎡単価14,000円程~です。
無垢フローリング:アカシア価格と特徴
アカシア材は、濃い茶色から淡い黄色、赤みを帯びた色合いまで多様な色を持ち、独特の美しい色彩を楽しむことができます。経年変化により、色合いが深まり、より豊かな風合いが出てきます。アカシアは、無垢フローリングや家具材として人気のある木材の一種で、その独特の美しい木目や耐久性から多くの人に愛されています。
アカシアフローリング材の価格は㎡単価9,000円程~です。
複合フローリングと無垢フローリング、施工費は違うの?
同じフローリングでも複合フローリングと無垢フローリングでは施工費は変わってきます。
生きている無垢フローリングは呼吸をするため伸縮を繰り返します。そのため、冬場にきっちりくっつけて貼ってしまうと夏場に膨らんだ時に逃げ場が無くなり盛り上がってしまうことがあります。
そのため、無垢フローリングを貼る時には無垢の動きを先読みして名刺ほどの厚みのスペースを取って施工していくのです。
丁寧な施工が必要になるため、無垢材フローリングで床をリフォームする場合、複合フローリングに比べると価格が高くなる傾向があります。
ごろ寝フローリングは品質が良いのでロスが少なく、施工性が良いと評判をいただいている無垢フローリングです。
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無垢フローリングを貼るのにDIYはできる?
リフォームでフローリングを無垢に張り替えたいと思っても工事を依頼すると結構な金額になってしまう。そこで自分で床材を無垢フローリングにリフォームすることで価格を抑えたいという方もいらっしゃいます。
確かに無垢フローリングはホームセンターや通販で購入すれば金額も抑えられますが、フローリングは重量があり、持ち運びは簡単ではありません。さらに長さを合わせてカットしたり、無垢の施工に必要な隙間を作りながらの施工はハードルが高いです。
自分で無垢フローリングを施工する場合には品質の良い無垢フローリングを使うことをおすすめします。
まとめ
無垢フローリングは高いと言われます。確かに丁寧な施工が必要だし、材料費も安くはない、フローリングに無垢を選ぶと初期費用は高いかもしれません。でも、長い目で見て、無垢フローリングは丈夫だし、長持ちです。特別なお手入れも必要ないし、傷がついてもそのうち馴染んで目立たなくなります。
何より、時間が経つごとに変化していく無垢フローリングは住むほどに愛着がわいてくること間違いなしです。
アトピッコハウスの無垢フローリング「ごろ寝フローリング」は、品質が良いので、工事もしやすく、施工後のメンテナンスも簡単です。
よくあるご質問
無垢フローリングと複合フローリングの違いは?
無垢フローリングは木そのものをフローリング材としているもので、複合フローリングは集成材の上に0.3㎜~5㎜程のスライスした無垢を貼っているものです。1枚板である無垢フローリングは丈夫で経年変化が美しい床材です。アトピッコハウスのごろ寝フローリングは特別なメンテナンス不要で長持ちします。
フローリングを無垢材にした場合のお手入れ方法は?
無垢材を貼った場合、ワックスがけなどのメンテナンスをこまめにする必要があると聞きますが、実際はそんなことはありません。フローリングワイパーで拭き取る、掃除機をかけるなどのお掃除方法でOKです。汚れが気になる場合はクリーナー兼ワックスこめっとさんで拭き取れば汚れも落ちてツヤが出ます。
無垢フローリングの幅って一般的にどのくらい?
複合フローリングは幅が広い物が多いですが、無垢フローリングは木を伐り出しているため幅は75㎜~90㎜幅が一般的で、幅広の無垢材は高い傾向があります。無垢がそこまで育つまで時間を要しているので幅広のフローリングは希少になるためです。
床材のヘリンボーンって何?
ヘリンボーン(Herringbone)は、魚の骨のような形状から名前が付けられており、短冊状のフローリング材を交互に直角に組み合わせて敷き詰めるデザインです。無垢フローリングのへリンボーンは高級感がありますが、通常のストレート敷きに比べて手間がかかるため、材料価格と施工コストが高くなります。
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