漆喰テープの使い方・貼り方
漆喰は、消石灰を原料とした塗り壁です。pH(ペーハー)が11で、強アルカリのため抗菌効果、抗ウイルス効果があるとされています。また、その抗菌効果、抗ウイルス効果を狙って、漆喰を不織布などに塗布した漆喰テープを抗菌グッズとして販売している会社もあります。
では、漆喰シートは、どんな使い方が出来て、どんな効果を期待できるのか解説したいと思います。
まずは、ウイルス感染から行きましょう。
アトピッコハウスには、「漆喰美人」という漆喰調に仕上がる塗り壁製品がありますが、主原料に消石灰を使用していないので、抗菌効果、抗ウイルス効果はありません。ただ、調湿性能、消臭性能が高いので、部屋が快適になります。
目次
ウイルス感染
感染症が原因となる菌やウイルスは、サイズにより感染の仕方が変わります。直径5㎛以下の場合は、空気に長時間漂うことから、「空気感染」します。また、直径5㎛より大きいウイルスは、空気中を長時間浮遊することなく、飛沫と一緒に1mほどの短い距離で床に落下します。
また、接触感染は手や皮膚の接触による「直接接触感染」と、汚染されたドアノブ、壁等、汚染された媒介物に接触して感染する「間接接触感染」に大別されます。
間接接触感染のメカニズム
最近では、マスクが普及し、咳エチケットを心得ている方も増えてきましたが、「咳をするときは、手で口をふさぐ」習慣が身についている方は多いと思います。しかし、感染している人が咳やクシャミを手で防ぐと、菌やウイルスが手につきます。その汚染された手で、ドアノブやエレベーターのボタン、壁等に触ると、触った箇所が汚染されます。
次に、そのドアノブやエレベーターのボタン、壁などを別の人が触り汚染されます。そして、その汚染された手で、目や鼻や口などを触ることで、感染する可能性が高くなるわけです。
接触感染対策シート・テープ
接触感染対策シートや感染対策テープとして販売されている漆喰シートや漆喰テープは、漆喰の抗菌力、抗ウイルス性能を活用しています。両面テープの片側に漆喰が塗布されており、抗菌効果、抗ウイルス効果は、半年続くとうたっている製品もあります。
理屈としては、漆喰はpH(ペーハー)11の強アルカリであるかゆえに抗菌力や、抗ウイルス効果がある訳です。しかし、漆喰は徐々に中性化し、抗菌力、抗ウイルス効果も衰えていくというのが正しい理解ということになります。
貼付可能な素材は、ステンレス・木・アクリル・硬質塩ビ・ガラスなどの下地とされています。ドアノブ等、不特定多数の人が触るもので、日常生活において、触らずにいられない素材の表面に漆喰シートや、漆喰テープを貼って、半年に1回張り替えるといった抗菌対策、抗ウイルス対策も可能です。
貼り方は、裏側の剥離紙を剥がして、目的の箇所に貼り付けるだけです。
漆喰の抗菌・抗ウイルス機能
漆喰は、消石灰を原料としており、pH(ペーハー)11の強アルカリです。pH(ペーハー)は、0~14となっていて、pH7が中性、pH14が一番強いアルカリとなります。
鳥インフルエンザ対策で、白い粉が使われている場面をご覧になった方も多いと思いますが、あの白い粉が消石灰です。
塗り壁の素材として漆喰DIYする場合は、素手だと手が荒れたり、目に入ると失明の危険性さえあります。ただし、漆喰テープや漆喰シートの場合は、両面テープにミクロン単位で薄く漆喰を塗布され、乾燥しているので、素手で触って危険になるということはありません。
アトピッコハウスの「漆喰美人」は、消石灰ではなく、化粧品などにも使われるモンモリロナイトという粘土を主原料にしているてので、安全性が高く、手肌にも優しい素材です。
5分で、ウイルス99.9%減少
接触感染対策テープとして販売されている製品の中には、5分で、試験体のウイルスや細菌が99.9%減少したという実験効果を表示しています。
直接触れないとならないドアノブに抗菌効果、抗ウイルス効果が期待できる漆喰シートや漆喰テープを貼っておいて、効果がなくなる半年ほどで張替えるというのは、良い手かも知れません。
ドアノブなどは、いちいち消毒し難いですし、ドアノブに直接触れないための道具も販売されていますが、面倒な感じがします。
貼るだけで漆喰効果を得られる粘着シート
抗菌効果、抗ウイルス効果のある漆喰シートや漆喰テープとして販売されている商品は、裏面が粘着テープになっているので、目的の場所に簡単に貼れます。また、抗菌効果、抗ウイルス効果に加え、消臭効果、VOC除去といった効果をうたっています。
薄い粘着テープの上に、ミクロン単位で漆喰を塗布した程度では、それほど大きな消臭効果、VOC除去効果はないとは思いますが、「気分」としては、ビニールクロスより快適な室内空間になる気がします。
また、漆喰だからCO2の吸収機能があるというメーカーもありますが、それは言い過ぎの気がします。さすがにゼロとは言いませんが、わざわざうたうほどではないと思います。
漆喰シートや漆喰テープに求める性能は、抗菌効果・抗ウイルス効果になって、間接接触感染の予防になるといった程度に留めておいた方が、逆に信用できます。
自然素材「漆喰」の抗菌・抗ウイルス機能
漆喰は、消石灰を原料としており、消石灰は、石灰石を原料としています。石灰石は天然の鉱物であり、漆喰として使われたものは、空気中のCO2と反応し、100年ほどかけて、徐々に石灰石に戻ります。
漆喰の原料そのものは、自然素材です。しかし、漆喰テープや漆喰シートとして加工されたミクロン単位の薄い製品を、あえて「自然素材」であるとうたう必要もない気がします。
漆喰の抗菌効果、抗ウイルス効果を利用するためにシート状に加工しました。テープ状に加工しましたというだけで良いと思うのです。
交換目安は約半年、貼るだけ
壁に塗る漆喰は、1mmほどの厚みでコテを使って塗ります。最初は強アルカリですが、5年ほどで、中性になると言われています。
漆喰シート、漆喰テープとして販売されている製品が、半年で張り替えてくださいといっているのは、ある程度、妥当な線なのかも知れません。
漆喰シートや漆喰テープのアルカリ度が下がってきたころに、張り替えるということですね。
漆喰抗菌シート・漆喰テープ
漆喰テープや漆喰シートを販売している会社を何社かチェックしましたが、大抵、貼付可能な素材として上げているのが、ステンレス・木・アクリル・硬質塩ビ・ガラスなどですね。
粘着テープが張り付く場所であれば、取り付けできるということのようです。
ネット検索すれば、簡単に漆喰シート、漆喰テープを見付けることが出来るので、気になる製品を購入されると良いと思います。
ただし、テープやシート状のものですから、大きく期待せず、間接接触感染対策に目的を絞られると良いと思います。
まとめ
漆喰は消石灰を原料としており、pH(ペーハー)11の強アルカリです。抗菌効果、抗ウイルス効果があるとされています。そこで、漆喰を両面テープや、両面シートに塗布した製品が、間接接触感染の予防になるとして販売されています。
ドアノブなどは、触る都度消毒するというのも難しいし、触らないようにするのも面倒です。そこで、漆喰シートや漆喰テープを間接接触感染対策したい箇所に貼っておくという意味では、漆喰シートや漆喰シートは、役に立つと思います。
ただし、漆喰は徐々に中性化しますので、メーカーが説明するように半年に1回程度は、張り替えた方が良いと思います。
アトピッコハウスの「漆喰美人」は、調湿性能、消臭性能が高く、漆喰調に仕上がる塗り壁です。抗菌性や、抗ウイルス性はありませんが、室内を快適にします。
よくあるご質問
漆喰美人に抗菌性能、抗ウイルス効果はありますか?
漆喰美人は、原料に消石灰を使っていないので、強アルカリではありません。したがって、抗菌性能とか抗ウイルス効果はありません。ただし、調湿性能は漆喰の2倍以上、消臭性能も漆喰や珪藻土以上です。
漆喰美人が調湿性能を教えてください
一般的な漆喰の調湿性能は、40g程度と言われていますが、漆喰美人の調湿性能は、94gと、漆喰の2倍以上の調湿性能があります。JIS規格における調湿建材とは、70g以上なので、漆喰美人は調湿建材と言える漆喰調塗り壁なのです。
漆喰シート、漆喰テープを定期的に張り替える意味を教えてください
漆喰に抗菌効果、抗ウイルス効果が期待できるのは、強アルカリであるからですが、徐々に中性化が進み、効果が落ちてきます。それで、製品メーカーは半年に1回程度の張替えが必要であるとしているのです。
漆喰シートに調湿効果を期待できますか?
漆喰シートに塗布されている漆喰は、ミクロン単位のごく薄いものです。通常の1mm厚で塗る漆喰そのものの調湿性能も40g程度なので、漆喰シートに調湿効果を期待するのは、難しいと思います。
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