畳を長持ちさせるためのメンテナンス方法
先日アトピッコハウスの畳をご採用頂いたお客様から、
畳のメンテナンスについてお問合せがありました。
昔は日本全国どの家にもあった畳。
でも今は和室で暮らしたことのない人の割合も増え、
畳に関する知識も、調べないと分からないことのほうが多いかもしれません。
畳の日々のメンテナンス方法や、カビやダニの対処方法。
古くなった時にプロに頼むメンテナンス方法について
この記事で、詳しくご紹介します。
アトピッコハウスの「ほんものたたみ」は、昔ながらの「ワラ床」と、熊本産の畳表(イグサ)を使った国産品です。メンテナンスしながら、40年は使って頂ける「本物の畳」です。
目次
畳はメンテンスが必要です
自然素材の内装材メーカー、アトピッコハウス山田です。
畳は、敷き込んだら、それでおしまいではありません。
必要なタイミングで、必要なメンテンスをしてあげる事で、
畳が長持ちするのです。また、適切にメンテナンスすることでカビやダニを防止することができます。
昔ながらのワラ床畳もあれば、新素材の畳もあります。
畳の種類にあわせたメンテナンス方法をご紹介します。
畳のメンテナンス 畳の構造を知ろう
畳は両面使用可能です。
畳は、表面を包むゴザのような畳表、
芯となる畳床、
そして畳表を畳床に固定するための、
フチとなる畳縁で成り立っています。
畳の劣化に伴うメンテナンス、張替え方法は、
畳の裏返し、畳の表替え、新畳への交換(新調)、の3つです。
アトピッコハウスの「ほんものたたみ」は、国産ワラ100%、畳表は熊本産です。メンテナンスすることで、40年は使って頂ける「本物の畳」です。
畳のメンテナンス方法 1.裏返し
畳の表面が、日焼けや擦り減りなどで傷んできたなと思ったら
それが裏返しのタイミングの目安です。
裏返しはだいたい、新畳を使用して3-5年と思っていてよいと思います。
畳床から畳表をはがして、畳表だけをひっくり返すと、
新品のようになるのです。
畳はリバーシブルなので、一面で3-5年、両面で6-10年使用できます。
畳のメンテナンス方法 2.表替え
畳表が日焼けや乾燥で両面痛んだら、次のメンテナンスは畳表の張替えです。
床からはがし、畳表だけを新しいものに交換します。
表替えタイミングの目安は、新畳を使用して6-10年です。
生活スタイルによっても畳床のへたり方なども異なるので、
分からない方は、先ずは畳屋さんに一度ご相談されることをおすすめします。
表を新しいものに張替えるだけで、イグサの香りが広がり
部屋まで新しくなった気分になります。
ただ、芯の部分となる畳床はそのままなので、
踏み心地は変わりません。
畳の上を歩くときに、へたった感じがある場合は
新調を考えたほうがよいかもしれません。
畳のメンテナンス方法 3.畳の新調
畳のへたりが気になったり、畳の隙間が目立ち始めたら
思い切って新しい畳を新調するタイミングです。
畳の種類を変えたり、縁(ヘリ)の色を変えるリフォームで、
お部屋の雰囲気もガラッと変わります。
ベッドやソファなどの家具が当たり前の生活スタイルに変化したことで、
フローリングのほうが使い勝手が良いということから、
畳の部屋をフローリングへリフォームするという方も多いです。
でもその反面、小さくてもリビングに畳コーナーを採用するという、
畳を取り入れた設計にする方も増えています。
畳のメンテナンス費用目安
裏返し、表替え、新畳と3つの方法で畳交換や張替えは可能です。
畳工事費用の目安をご紹介します。
● 裏返し:1畳 4,000~6,000円
●表替え:1畳 5,000~20,000円
●畳を新調:1畳 約10,000〜35,000円
くらいとなります。
畳は素材や品質により、金額が左右されます。
痛みが少なく年数が大幅に経過していないなら、畳表の交換だけで済ませれば、
値段を抑えることができます。
賃貸の場合は、畳交換をしてよいか大家さんに確認をしましょう。
畳の交換費用を大家さんと契約者のどちらが負担するかも確認しておくことが大切です。
畳、普段のメンテナンス・お手入れ方法
日々のメンテナンスやお手入れはどうしたらよいでしょうか。
畳は、ジメジメした湿気が大敵です。
1日1回は窓を開けて、風を通すことが出来たらよいですね。
反対に、直射日光にあてすぎると日焼けや乾燥でササクレができてしまいます。
日光が入りやすい部屋の場合、カーテンなどを利用し、直射日光を遮るようにしましょう。
また、畳を守るためにカーペットを敷き、
さらに上に布団を敷いて寝床にしている方もいると思います。
でもそれは畳にとって悪環境です。
カーペットで畳にフタをすることで、
湿気がこもり、カビやダニや虫が発生する可能性が大いにあります。
畳はなるべく空気に触れさせておくことが大切なので、
カーペットなどは敷かず、布団はしっかり上げ下げをし、
敷布団自体も定期的に日にあてて湿気を逃がし乾燥させましょう。
その他の普段のメンテナンスは、
掃除機を畳の目に沿ってかけるくらいです。
▶メンテナンス次第で、40年使える「ほんものたたみ」の詳細は、こちら
い草以外の畳、メンテナンス方法
近年は、汚れに強い、耐久性が高い、メンテナンスしやすいなど機能性のある
和紙畳、樹脂畳が開発されています。
和紙畳は、ダイケン工業が出している商品です。
和紙をこよりに加工して樹脂でコーティングしたものを、織り上げて畳表に加工したものです。樹脂でコーティングしているので、撥水性が高く、カビダニを抑制するという畳です。
樹脂畳は、セキスイ畳が代表的です。
撥水性にすぐれ、洗剤を使っての掃除も可能です。
樹脂畳は、い草とは違い、匂いが発生しないことも特徴と言えます。
また、樹脂表は、時間が経つと黒く変色してしまうことがあるようです。
和紙畳、化学畳のメンテナンス方法
い草以外の和紙畳と化学畳の掃除方法は、い草畳と同様です。
畳の目に沿って、掃除機をかける。ほうきがけをする。
コーヒーや紅茶など、色の濃い液体をこぼしても、しみ込みにくいので、ささっとふき取れば大丈夫です。
シミになったとしても、キッチン用漂白剤で薄めることができる畳もあります。
畳の正しい扱い方とは?
自然素材の畳は、クッション性と耐久性に優れていますが、注意しないと痛みを進行させる場合があります。
大事に使って、長持ちさせたいですね。
1、重い家具をのせない。
ピアノや机など重量のあるものを畳の上に直接のせると畳が傷みます。
家具を畳の上に敷き詰めると、畳が呼吸できなくなります。湿度過多の状態にたまったほこりがエサとなり、カビやダニを繁殖させる原因になります。
2、重い家具を引きずらない
重たいタンスなどの家具を引きずって移動させてしまうと、傷や跡がついてしまうことがあります。家具をひきずって移動しなければならない時は下に布などを敷いて、少しずつ移動させましょう。
3、熱に弱い畳の上では火の扱いに注意
畳は熱に弱いため注意が必要です。仏壇の線香やろうそくを落としたり、たばこの火が畳につくと大変危険です。樹脂製の畳もアイロンをうっかり倒してしまうと溶けてしまう、かけ終わったドライヤーを畳に置くと熱で痛むといったことがありますので注意してください。
畳を長持ちさせるメンテナンス方法
これからご紹介することは、毎日取り組む必要はありません。
少し気合を入れて丁寧に畳をお手入れする日を年間カレンダーに入れてみましょう。
米ぬか拭き(週1回)
掃除機をかけたあとに、綿の布にくるんだ米ぬか袋を撫でてみてください。
自然のツヤが出て、ささくれ防止になります。
水分補給(月1回)
納品して1年は水分が多い状態です。2~3年経過すると、次第に水分が失われ、ささくれだってきます。
月に一度は、硬く絞った布で畳の目に沿って拭いてください。水分でぼろぼろになった畳が生き返ります。
畳干し(年1回)
お天気の良い日に、畳を日光浴させましょう。ダニやカビ対策になります。
畳を持ち上げるのが大変な場合や、マンション住まいの場合など畳干しが困難でしたら、
畳を少し持ち上げて空間を作り、風通しを良くするだけでも良いです。
畳のカビダニ対策、メンテナンス方法
カビやダニが発生し、繁殖する率が高いのは、
気温が上がり、湿度が高い時期です。
カビやダニが好む条件
・温度が20~30℃以上
・湿度が60~80%以上
・エサとなる汚れがあること(ホコリ、食べかす、髪の毛など)
畳にカビダニが発生しないよう気をつけたいこと
・毎日こまめな掃除をする。
カビやダニのエサとなるホコリや食べカスの除去は、毎日することが望ましいです。
・毎日窓を開けて換気をする。
室内の滞った空気を逃がし、新しい空気を循環させることが、大切です。
・室内干しをしない。
水分の多い洗濯物を和室に干すと湿度過多の状態になるため、畳に悪影響です。
・水分のある観葉植物をたくさん置かない。
過度な観葉植物は、湿度を上げる要因となります。
・絨毯やラグで畳に蓋をしない。
畳内に湿気が滞ってしまい、カビやダニが発生し増殖することがありますので、
畳表面は隠さないようにしましょう。
・家具を置きすぎない。
家具の重量で畳にへこみができ、引きずることで損傷します。また、ホコリや湿気がたまりやすくなります。
・天日干しをする。
畳を持ち上げるだけでもいいので、床と畳の間に隙間をつくって風通しをよくすることも効果的です。
年に一回だけでもいいので、定期的な天日干しが理想です。
畳にカビが生えた場合のメンテナンス方法
新しい畳なのに、梅雨時期に部屋干しをしていたら、カビが発生してしまった。
そんな場合、焦らず対処しましょう。
早めに対処することで、張替えや交換をすることなく解決できます。
もともと植物のい草は、水分をふくんでいます。
許容量を超えた高温と高湿度で、カビが一気に発生し増殖することがあります。
<カビが発生した場合の対処方法>
消毒用エタノールを乾いた布にしみ込ませ、畳の目に沿って拭き取りましょう。
窓を開けて、換気をして完全に乾かします。
古い畳を使い続けると、どのような支障があるのか?
古い畳を長期間使うと、乾燥し表面に傷ができたり、
ささくれができます。
さらに、汚れが染みついてしまっている場合は、ダニやカビの温床となり、
衛生的によくありません。
ダニやカビが要因となり、アレルギーを引き起こしてしまうこともあります。
また、踏み心地も悪くなります。
独特のクッション性がなくなるので踏み心地に違和感がでてきたら、
畳床がへたってきているのかもしれません。
早めの交換をおすすめします。
まとめ
畳は定期的にメンテナンスすることで、
20~30年以上使用することができます。
アトピッコハウスの畳は国産100%の畳です。
耐久性も高く、10年は持ちます。
ほんものは香りも違います。
身近で毎日、本物に触れられるというのは贅沢ですね。
アトピッコハウスでは本物のワラ床だけで作った、「ほんものたたみ」をご用意しています。
採寸から敷込みまでを、当社指定の畳職人が一通り行います。
▶施工エリアが限られてしまいますが、ご興味のある方は、ぜひ当社までお問合せください。
よくあるご質問
畳の張替えは何年ごとに必要?
畳の芯の種類によります。ワラ床の場合20年位はもちますが、上手に使用することで、裏返しや表替えをして、40年位使うこともできます。クッション性がなくなった。凹みがあるなど、違和感が出てきたら、交換や新調することをおすすめします。ほんものたたみは、国産ワラ100%、40年は使って頂けます。
畳の表替えは何回できるか?
日焼けや乾燥で変色してきたり、年数が10年位経過してきた場合、表替えが必要です。表替えは何度もできますが、畳床が傷んでいる場合は表替えができません。畳床の状態にあわせて表替えにするか、畳を新規でつくるか判断すると良いでしょう。アトピッコハウスの「ほんものたたみ」は、国産い草の畳表で表替えができます。
畳のメンテナンス時期は?
普段は畳の目に沿って掃除機をかけ、ホコリがたまらないようにしましょう。月一回は米ぬか袋などでツヤ出し、年一回は畳を陰干しすることで、湿気を逃がして通気を良くすると、畳のもちがよくなります。
敷き畳の寿命はどのくらい?
畳は適切なメンテナンスをすることで、20~30年以上使用することができます。裏返し、表替えなど畳表だけの交換も可能です。置き畳は5年程度を目安に取り換えるのがおすすめです。判断がつかない場合は、畳屋さんに相談をしてみるといいでしょう。
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