珪藻土の塗り方、初めてのDIY計画から施工まで
珪藻土塗り壁は、調湿性の高さで知られ、内装材としても人気の高い材料です。DIYで手軽に塗り壁にしたいと考えられる方も増えてきました。
最近はDIY向きに開発された商品も多いですが、施工がむずかしくても長い目で見て、珪藻土の性能を重視したいのか、いやいやとにかく手軽に施工したいという施工性重視なのかによって、製品の選択肢も変わります。
また、かける予算によっても、選択肢が変わると思いますが、ここでは、標準的な塗り方の手順に関して、解説してみたいと思います。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、調湿性能、消臭性能に優れたプロ用の商品ですが、DIY可能な塗り壁です。
▶DIY可能なプロ用珪藻土塗り壁「はいから小町」の詳細は、こちら
目次
まずはDIYに向けて計画を立てよう
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの内藤です。
DIYを始めるにあたって、まずは何からしたらいいのでしょう。塗り壁といっても壁に塗りつけるだけ、ということではありません。塗りつける作業は以外と簡単ですし、楽しいです。どんな色にしようか、パターンはどうしようか。考え出すとワクワクしてきますね。
DIYと言えども、せっかくの塗り壁。キレイに仕上げるには、事前の計画と準備をきちんと行うことが成功のカギとなります。
DIYの準備にはどんなことを知っておくべき?
珪藻土塗りの準備1:施工面積、必要材料数を出す
6畳の部屋といっても、6畳であるのは床面積です。必要なのは壁の面積。それが分かれば必要数量を簡単に出すことができます。
壁の幅×壁の高さ = 壁一面の面積
そこから同じ要領で窓の面積を計算し、引くと必要㎡数が出てきます。
材料は主に一袋〇㎡分という形で売っているので、必要数量が分かるというわけですね。
珪藻土塗りの準備2:既存の壁の状態を知る
リフォームでキレイな状態のビニールクロスであればはがさずにそのまま下地処理ができますが、水を吸ってしまう布クロスや紙クロス、塗り壁である場合は一度すべてはがす必要があるので注意が必要です。
珪藻土塗りの準備3:材料を準備する
珪藻土によっては練ってあるタイプ、粉末をかくはんして材料を作るタイプと様々。攪拌するタイプの材料の場合、撹拌機が必要になります。
その他、コテ、コテ板、バケツ、ひしゃく、汚れないように養生するためのビニールシートやマスキングテープなども必要になってきます。
珪藻土塗りの準備4:DIYのスケジュールを立てる
DIYだし、いつ終わってもいいか。と無計画に始めると結局いつまでも片付かず、家具も入れられないということになりかねません。DIYを初めて結局下地を作っただけでそのままにしているというお話も聞きます。
DIY初心者の場合、1日8時間の作業で20㎡(6畳壁+天井)ほど塗れると考えましょう。日数としては養生+下地施工で1日、下地の乾燥で1日、そして仕上げと最低3日はかかることも覚えておきましょう。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、DIYも出来るプロ用の商品です。DIY専用の製品と違って、粉で届くので、水を加えて攪拌が必要です。とはいえ、それ以外の施工手順等は、DIY専用の商品と同じです。
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珪藻土塗りの施工手順(施工準備~片付け)
塗り壁工事というと、仕上げパターンを付ける部分を想像しがちですが、実は、下準備と、後片付けといった地味な作業が結構大切です。また、もし工事業者に頼む場合、別の職種の工事業者の方、例えば水道屋さんとかクロス屋さんとか電気屋さんなどが入っていると、その時は塗り壁の工事ができないので、工程管理も重要です。
珪藻土塗りの施工手順1:養生、マスキング、下塗り
まずは、床とか、柱とか、扉とか、珪藻土を塗る場所以外を汚さないよう、カバーします。このことを「養生」といいます。そして、次に、壁の周辺部とか、建具廻りといった見切り箇所やコンセントに養生をして行きます。
この時、仕上げ材の「塗り厚」分だけ、下地から離して、マスキングテープを貼っていきます。このマスキングテープは、仕上げ材を塗ったら、直ぐに剥がしますが、周辺部を綺麗に仕上げようと思うと、欠かせない作業です。
マスキングテープをしないと、柱や床、サッシが汚れるほか、せっかくの壁と建具や柱との境界がぼやけてしまうためです。
珪藻土の下塗はシーラーなどローラーでの塗り方と、仕上げ材と同様コテで塗るタイプのものと、様々です。
シーラーとは、シールするという英語からきている用語で、壁と、塗り壁の密着性を高めるという役割があります。ただ、珪藻土を壁に塗っても密着せず、はがれて来てしまうことがあるので、シーラーの役目はとても重要です。
一般的なシーラーはニオイがきついものが多いですが、アトピッコハウスのハッピーシーラーはほぼ無臭です。特に、大量の水を使って作る珪藻土塗り壁はいから小町には、ハッピーシーラーは必要不可欠な商品なのです。下地作りは壁の状態によっても変わってきますので、施工要領書をきちんと読み込みましょう。
アトピッコハウスのハッピーシーラーは、「はいから小町」を施工する際の「吸水調整剤」です。
珪藻土塗りの施工手順2:珪藻土塗りは追っかけ2度塗りがお勧め
いよいよ、珪藻土の塗り方の話ですが、珪藻土の塗り方のコツとして、珪藻土を一発で塗って仕上げようと考えるのではなく、1壁ごとに、まずは、全体に薄く塗っておいて、その後、既定の厚みに塗り重ねながら、パターンを付けて行くというのが、良いです。
これを「追っかけ2度塗り」といいますが、プロの塗り壁職人さんなら、普通にやっている作業で確実に、綺麗に仕上がります。塗りの厚みはだいたい1㎜~2㎜。この厚みで仕上げるのはDIYではなかなか難しいですが、一度薄く壁に塗りつけた後に、仕上げの2度塗りをした方がうまくいくと思います。
中でもハードルが高いのが天井です。珪藻土を天井に施工する場合、塗り方は壁と同様ですが、体もきついですし、重力があるので落ちてこないよう、より薄く塗りつける必要があります。
壁の角は入隅と出隅と呼ばれ、引っ込んでいる方が入隅、出っ張っている方が出隅と呼ばれます。珪藻土を塗る際も角の部分には慎重な塗り方が必要です。特に出隅には専用のコテがありますので、DIY初心者の方は使ってみるとキレイに仕上がります。
珪藻土塗りの施工手順3:仕上げパターンは?
珪藻土の塗り壁材は、比較的、自由に仕上げパターンを付けることが出来ます。
珪藻土は漆喰などの塗り壁と比べ、骨材が大きいツブツブしたゆず肌が特徴です。
フラットとか平滑といったペタッとした仕上げは得意としていませんが、珪藻土の特徴であるゆず肌を生かしたコテ波などの自然な仕上げがおススメです。また、コテやハケ、ゴムベラ、スポンジといった塗り壁工事に使われる普通の道具で、色々な「模様」が付けられます。
塗り壁工事において、仕上げ塗りは、一番のハイライトですが、ここは技術とセンスが要求されますし、好みに大きく左右されますので、DIYをやる場合で、ある程度技術力もあるのなら、好みの仕上げパターンを付けられると思います。
また、プロに依頼する場合は、施工日に現場に立ち会い、テスト塗りしてもらい、パターンを確認することが間違いないと思います。一般的に珪藻土は漆喰のようにフラットな仕上げはできません。
平らに均そうとしていじることで、骨材を引っ張り、穴が開いてしまいますので注意が必要です。
コテ跡は塗る人が作る唯一無二の模様となります。それを楽しむことも塗り壁の醍醐味と言えます。
一般的な塗り壁は速乾を苦手とするものもありますが、アトピッコハウスのはいから小町はすぐに乾かす必要があります。一般的な塗り壁が速乾を苦手とする理由は急激に乾燥させるとヒビが入るものがあるからです。
はいから小町は逆に、窓を開けたまま、扇風機などを使って水分を吐き出させできるだけ早く水分を乾燥させます。部屋を閉め切ってしまうと、一度吐き出した「はいから小町」の水分を、再度「はいから小町」が吸い取ってしまい、色ムラが発生してしまうからです。
ただ、これも材料によって施工の要領が変わってきますので施工要領書を読み込むことが大切です。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、DIYも出来るプロ用の商品です。調湿性能は、一般的な漆喰の6倍以上あります。キレイで、大胆な仕上げパターンに出来ます。
珪藻土塗りの施工手順4:マスキングの除去、清掃
珪藻土の塗り方の最終段階が、養生したマスキングテープを除去し、周辺部を整えることです。コテで押さえて行く場合もありますし、ハケに水を含ませて、整えていく場合もあります。そこまでが、珪藻土を塗る手順です。
養生していたマスキングテープは、珪藻土が乾く前に外します。乾いてから外すと、壁の部分の珪藻土も一緒にはがれ、仕上がりが汚くなってしまうためです。
そう、忘れてはいけないのが後片付け処理です。塗りに使った道具は固まる前に洗い流しましょう。固まってしまってからはがすのは至難の業です。道具をキレイにしておけば、今回の経験を生かして別の部屋を塗る、なんて時にすぐに使えますよね。
余った材料はメーカーごとに扱いが変わってきますが、練ってしまったものは長くはおいておけません。特にアトピッコハウスの材料のように自然素材でできているものは使い切りが基本となります。
使えなくなった不要な材料や、ゴミの処理も自分でする必要があります。地域により廃棄方法は変わってきますのでチェックが必要ですね。
珪藻土の場合、およそ翌日には硬くなりますが、乾く途中でものが当たってしまうとせっかく塗った珪藻土にキズがついたり削れてしまいます。完全に乾くまでは注意が必要ですね。家具の移動ができるまでには1週間ほど見ていただいたほうが安全です。
まとめ
珪藻土を塗る方法がご理解頂けたでしょうか?これは、珪藻土の塗り方に限らず、塗り壁材全般に共通することです。ただし、珪藻土に限らず、塗り壁材の種類によっては、仕上げパターンが付けられない製品というのもあるので、どんな仕上げが出来るか確認した上で、製品選びをされることをお勧め致します。
調湿性能や見た目の上品さ、豪華さ等の性能を重視して、珪藻土を選択されるとしたら、プロ用の製品を選んで、プロに工事を依頼した方が、間違いがないと思いますが、ぜひ自分の手でやってみたいという方はぜひこのブログを参考に、準備してみてください。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、DIYも出来るプロ用製品です。調湿性能、消臭性能が高く、美しい仕上げパターンが付けられます。
▶DIYも出来るプロ用珪藻土塗り壁「はいから小町」の詳細は、こちら
よくあるご質問
珪藻土はDIYできますか
珪藻土にも種類がたくさんあるので、DIYできるもの、できないものがあります。アトピッコハウスの珪藻土塗り壁はいから小町はDIYで挑戦される方が多い商品です。ホームセンターなどに売っているものよりは施工は難しいですが、自然素材で高い調湿性、消臭性などが期待できます。
調湿性能が高い珪藻土塗り壁はありますか
珪藻土塗り壁の調湿性能は、JIS A 6909という評価試験に基づき評価されています。最低基準が70g以上なので、70g以下の製品は、調湿建材と名乗ることが出来ません。珪藻土塗り壁「はいから小町」の調湿性能は、241g、漆喰の6倍調湿します。
珪藻土の補修方法は?
小さなひび割れ、小さな穴なども、硬く固まっている珪藻土の壁であれば、DIYで補修することも難しくありません。ただし、広範囲なひび割れや大きな穴で、下地の補修も必要になる場合は、プロに依頼した方が良いかも知れません。
珪藻土のDIYで大変なことは何ですか
仕上げの珪藻土を塗ることは大変ではないですし、楽しい作業となりますが、必要数量を出したり、道具を準備したりといった下準備、また施工が終わった後の後片付けが大変です。きちんとスケジュールを立てて挑めば問題ありません。
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