アトピッコハウス ブログ
  • 8:30 ~ 17:30 土日祝日/ 定休
自分の生活に合った壁紙選びを

ビニールクロスの劣化、布クロスとの違い

2021/07/02
2022/06/21

「ビニールクロスと、布クロス何が違うの?」
「布クロスって、メンテナンス大変じゃないの?」

日本でいま最も普及している壁紙である
ビニールクロス。

お手軽で色や柄も豊富で、施工のしやすさと
材料の量産ができることから
安価な値段で手に入れることができるために

いまやその普及率は90%以上とも言われます。

いいところだらけのように思いますが
もちろんデメリットもあります。
特に、劣化が激しくみすぼらしくなってしまうことが
最大のデメリット
といえます。

そこで、経年変化が緩やかでみすぼらしくならない壁紙
「布クロス」と比較し、その変化の違いをご紹介します。

アトピッコハウスの「すっぴんクロス」は、麻・綿・レーヨンといった天然素材で作った本物の布クロスです。
ビニールクロスのように沢山のバリエーションはありませんが、ナチュラルで気持ちのいい室内空間になります。

アトピッコハウスの布クロス「すっぴんクロス」の詳細は、こちら

すっぴんクロス

ビニールクロスは時が経つとどうなるのか?

ビニールクロスは種類豊富で安い。だけど…

自然素材の内装材メーカー、アトピッコハウス山田です。

最近、健康診断のために行った施設の一室が
かなり年季の入った会議室だったのですが

そこに貼られていたビニールクロスの劣化ぶりが
あまりに酷く、思わず唖然
としてしまうほどでした。

角だけでなく平面も破れや剥がれが多くあり、
テーブルなどを擦った跡なのか、黒ずみが目立ち
ちょっと触るとポロポロと剥がれてくる箇所も
たくさんありました。

照明はわりと上品で格調高い雰囲気だったので
その落差で余計に劣化が際立ってしまい
目も当てられない状況でした。

その状況は、ビニールクロスの
“劣化のデパート”と表現したくなるくらいに
ビニールクロスのあらゆる特有の劣化を
全て露呈していました。

ビニールクロスの劣化その1・破れ・めくれ

今や壁紙の代表格と言えるビニールクロス。

ビニールクロスは、ポリ塩化ビニールという樹脂を
薄く伸ばし、裏打ち紙をつけたもの

エンボス加工やプリント加工した壁紙のことです。

このポリ塩化ビニールというのは、
硬くて脆いのが弱点であった「塩化ビニール」に
「可塑剤」という柔らかくする成分を加えたもの。

そのため、大量生産ができ、取り扱いやすい。
けれど、その柔らかさゆえに、
衝撃に弱いという欠点が出てきてしまいました。

つまり、ほんのちょっとの衝撃で
簡単に破れたりめくれたりしやすい
ということ。

ビニールクロスの内装のお宅なら
ちょっと見渡せばあっちにもこっちにも
大小さまざまな破れは簡単に見つかるはずです。

みにくい破れやめくれは、ビニールクロスの宿命

現に、ビニールクロスが貼ってある我が家では
ちょっと固めの物の角をぶつけたり
爪をひっかけただけでも、
すぐに破れたりめくれたりしてしまいます。

ビニールクロスの劣化その2・黒ずみ

ビニールクロスが貼ってある部屋で
家電やコンセント、換気口の周りが
黒ずんで薄汚れているのを
見たことがありませんか?

実はこれ、静電気が原因です。

ビニールクロスの表面は帯電していて
それが原因で、空気中のホコリを引き寄せます。

その溜まったホコリがさらに
汚れや油を吸い寄せて蓄積させ、
時間が経つにつれてみすぼらしい雰囲気を
作り出してしまうんです。

ビニールクロスは、確かに水分には強い素材ですが
毎日水拭き掃除をされる方はどのくらい
いらっしゃるでしょうか。

実際にはそれほどいらっしゃらないと思います。

実際にビニールクロスを拭き掃除する人は少ない

ホコリの蓄積は静かに少しずつ、
すぐにそれとはわからないスピードで
じわじわと進みます。

だから、気づいたときにはもう
ゴシゴシ水拭きしても、取れない汚れに
成長してしまっているケースがほとんどです。

ビニールクロスの劣化その3・硬化

築年数が長い家のビニールクロスを見ると、

汚れているわけでも、破れているわけでもないのに
ポロポロと崩れているのをよく目にします。

これは、実は先ほど登場した「可塑剤」の経年変化が原因。
可塑剤は時間がたつと表面に移行し、揮発してしまいます。
これが固くなったり縮んだりする原因です。

子供のころ遊んでいたソフビ人形や
お庭に出しっ放しにしてあるビニールホース、
久しぶりに出してきた合成皮革のカバンなどが
硬くなってボロボロになってしまったことは
誰でも経験があると思います。

ビニールクロスの崩れは、これと同じ原理なんです。

そして、一度硬くなってしまったビニールは
もう何をやっても元に戻すことはできず
あとは劣化していくばかりです。

布クロスは劣化ではなく美しく変化する

安くて色んな種類が選べる、お手軽なビニールクロス。
けれど、年を経るととてもみすぼらしくなってしまうのも事実です。

クロスはクロスでも、醜く劣化しないものなんて
…あるんです。

それが、「布クロス」

糸を織って作った布に裏打ち紙を貼った壁紙は
その重厚感と上品さから、
結婚式場やホテル、美術館など
格式高い施設では、今でも愛用されています。

たとえ物をぶつけても爪をひっかけても
ちょっとやそっとでは破れたりしない

時を経て性質が変わってしまう
なんてこともありません。

確かに布クロスは、ビニールクロスと違い
水拭きができません。

けれど、静電気を発生させないし、
ホコリを寄せ付けないから、掃除の必要はないし
仮に手垢汚れなんかがついてしまったとしても

柔らかく馴染んでいって
どことなく味わい深い雰囲気になっていきます。

特にアトピッコハウスの布クロス「すっぴんクロス」は、
汚れが目立ちにくい色を中心に、10色のラインナップを揃えています。

本物の布クロス「すっぴんクロス」の詳細は、こちらをご覧ください

すっぴんクロス

織物でできた布クロスは、安心でエコな自然素材ですが、
布クロス以外に自然素材由来のクロスは
どんなものがあるでしょうか。

自然素材クロスの種類

紙クロス

いわゆるペラペラした壁紙をイメージされるかもしれません。
海外製の壁紙はアクセントに使えば、オシャレな部屋を演出できますし、
種類が豊富です。
日本でいえば、和紙でできた和紙クロスが馴染み深いと思います。

和紙クロス

紙クロスの原料は木と紙なので、安全性が高くエコな印象があります。
通気性に優れているので、寝室などに向いています。
デメリットは、水や油汚れに弱く、ビニールクロスのように拭き掃除ができないところです。
一度水や油が染み込むとシミになるため、台所や水回りでは、撥水加工されている素材を選びたいです。

木質系壁紙(木質系クロス)

薄くスライスした天然木に紙を裏打ちした壁紙です。
また、コルクを薄くスライスして紙に裏打ちするコルクシート壁紙も、
木質系壁紙の一種です。
杉やヒノキなどの無垢材を壁面に使うので、ナチュラルでカントリー調のお部屋に合います。
部屋全体に張ってもいいと思いますが、腰板風にしたり、アクセント壁に使うこともできます。

木質系クロス

天然木由来の木目や素材の違いを楽しめ、
香りもするのでリラックス効果もあります。
デメリットとしては、天然の木でできているので、単価が高いです。
また、水拭きできない商品が多いです。

オレフィン壁紙

ポリエチレンやポリプロピレンといった合成樹脂を素材とするオレフィン壁紙は、聞き馴染みがない方が多いと思います。
塩化ビニール素材のビニールクロスと違い燃焼時に有害ガスをほぼ発生させない利点があるため環境にやさしいクロスとして注目されています。
静電気が発生しにくいため、ホコリがつきにくく、かつ水拭き可能なため、子供部屋におすすめです。

デメリットしては、ビニールクロスより軽く施工が難しいので、熟練した職人の技術が必要です。バリエーションの少なさからあまり普及していないようです。

珪藻土壁紙/漆喰壁紙

自然素材の珪藻土や漆喰を表面に塗装しているので、塗り壁を塗ったような味わいのある風合い・質感を本物の塗り壁よりリーズナブルな価格で実現できます。
表面に珪藻土や漆喰を採用しているだけで、量としては少ないため、珪藻土塗り壁材のような調湿性能は期待できません。

漆喰壁紙

デメリットとしては、お手入れは塗り壁材同様に水拭きができません。
また、ジョイント目地部分や不陸が目立つため丁寧な施工が必要です。

織物クロス(布クロス)

木綿・麻などの天然糸、パルプ・ポリエステル・レーヨンなどの化学繊維を組み合わせて作られる織物に、紙を裏打ちしたものが織物クロスです。
凹凸があり高級な雰囲気で、ホテルや結婚式場、美術館の展示品を飾る壁材としても使われています。

厚みがある素材が特徴なので、丈夫で耐久性が高い。また、通気性が良いので湿度コントロールにも優れています。
デメリットとしては、水拭き掃除ができないこと。付着した汚れを完全に除去するのは難しいことなどです。

すっぴんクロスは、麻・綿・レーヨンなど天然の原料で、織物(布)を作って、それに裏紙を貼り付けた製品です。有害な薬剤処理などはしていないので、有害ガスは発生しません

本物の布クロス「すっぴんクロス」の詳細は、こちらです

すっぴんクロス

自然素材のクロスはDIYできるのか

ビニールクロスは劣化を免れません。
特に、出入り口周辺や柱回りなど接触頻度が高い部分が、
部分的に破損しやすい
です。

損傷の範囲が広い場合は、
壁紙を大きく張り替える必要があるので、プロに依頼したいところです。

ビニールクロスの耐用年数は10年前後なので、例えば8年経過しているなら、
部分補修だけにし、全面張替まで耐えてもいいと思います。

部分補修であれば、
簡単な補修キットも販売されているのでDIYで補修が可能です。
模様のない白い壁であれば、ほぼ違和感なく直せます。

一方、自然素材のクロスは素材によって厚みが違いますが、
扱いづらく丁寧な作業が必要
です。

具体的には、ノリのつけ置きができない。
ジョイント部分を突きつけ張りで丁寧に合わせる作業が必要。
ローラーの圧力をかけすぎるとテカってしまったり、
風合いが損なわれることがあるので力加減が難しいなどです。

また、自然素材のクロスは水拭きができない素材が多いです。
汚れをつけてしまったら、ゴシゴシこすって落とすことができません。
最悪全面張替となってしまうので、注意が必要です。

丁寧な作業が必要な自然素材クロスはDIYするのには、
易度が高いためプロに依頼をしましょう。

自然素材クロスとビニールクロスの違いまとめ

  1. 金額
    ビニールクロスに比べると金額が高い。
    丁寧な作業が必要なため、ビニールクロスより作業日数が必要な場合があるため工事金額も高くなる。
  2. 素材
    布クロスは自然素材の綿や麻の糸を織った織物に紙を裏打ちしている。
    燃えても有害物質を発生しない。
    布クロスの他、天然木、珪藻土、紙などが素材のクロスがある。
  3. メンテナンス方法
    自然素材クロスは水拭きができない商品が多い。
    汚れを落とすことが難しいが、そもそも汚れがつきにくい。
    静電気が発生しにくいのでホコリや黒ずみ汚れができにくい。
  4. 施工性
    ビニールクロスより、自然素材クロスは丁寧な施工が必要。
    不陸をひろうので、下地処理も丁寧にすることが求められる。
  5. バリエーション
    ビニールクロスに比べると、自然素材クロスはバリエーションは少なく、取り扱いメーカーも限られている。
  6. 見た目
    自然素材クロスはビニールクロスより厚手のものが多い。
    立体感や豪華さを表現できる。
  7. ジョイント
    ジョイント部分はビニールクロスより目立ちやすい。
  8. 耐久性
    自然素材クロスの耐久性は高く、丈夫。
    10年位の耐年数のビニールクロスに比べ、布クロスは20年位は貼り替えずに使うことができる。

まとめ

手軽で色柄豊富なビニールクロスも確かに魅力的です。

でも、10年後・20年後のことを視野に入れると
どんどん醜く劣化していくビニールクロスよりも

緩やかに味わい深く変化していく
丈夫な自然素材クロスのほうが、ずっと経済的
ですね。

家づくりは、せっかくの大きなお買い物ですから
ぜひ、長持ちする、「いいもの」を選んで下さいね。

アトピッコハウスは、布クロス「すっぴんクロス」を販売しています。
カラフルなものからナチュラルな優しい風合いが人気です。

っぴんクロスの資料は、こちらからご請求頂けます

すっぴんクロス

よくあるご質問

建築制限のある防火地域に住んでいます。クロス張り替えを含めたリフォームを検討しています。不燃性のクロスはありますか?

不燃性のクロスは、各メーカーで販売をしています。防火地域であってもリフォームに関しては、不燃性クロス以外の採用ができるケースが多いので、お住まいのある地域の条例を確認しましょう。アトピッコハウスの布クロス「すっぴんクロス」の、キッチンシリーズは防火認定がとれています。撥水性のあるポリエステル糸を使っているので、火や水を使うキッチンでのご使用をおすすめします。

布クロスは、普通の糊で施工できますか?

布クロスは、下地の匂いを通しますので、接着剤や糊の匂いが強ければ気になります。匂いに敏感な方は、糊の種類にも気を付けたいですね。アトピッコハウスの布クロス「すっぴんクロス」には、専用糊「こむぎちゃん」をご用意しています。小麦やタピオカなど食品に使われる原料からできているので、安心してご利用いただけますし、ほぼ無臭です。

自然素材のクロスはジョイントが目立ちますか?

ビニールクロスに比べ、厚みがあったり逆に薄いものがあります。そのため下地の凸凹をひろったり、目地の部分が目立ちます。下地処理を丁寧に、ジョイント部分の付け合わせやローラーの扱い、汚れを付着させないように丁寧な作業が必要です。

「すっぴんクロス」を使いたいとリフォーム会社に言ったが断わられました。普通の職人さんであれば施工可能ですか?

ビニールクロスしか施工経験がない職人さんが増えているとクロス屋さんの話を聞くことがあります。施工経験がないため、使ったことのない材料の場合は断るケースもあるようです。施工要領通り丁寧に作業頂ければ、普通のクロス職人さんであれば問題なく施工できるはずです。
自然素材のクロスはDIYができませんので、経験がある会社さんを探して施工していただくのが採用できる近道です。

無料で、資料・サンプル差し上げます

アトピッコハウスは、無垢・珪藻土・漆喰・クロス・畳など
オリジナルの自然素材内装材を、製造販売する会社です。

布クロス「すっぴんクロス」の資料は、こちらからご請求ください

すっぴんクロス