自分でできる!無垢フローリングの補修方法
天然素材ならではの美しさ、足に触れる木の温もりや心地よさを感じる事が出来ることで人気の建材・無垢フローリング。
しかし、柔らかさが原因で傷がつきやすかったり、ひび割れや隙間ができやすいというデメリットもあります。
そもそも椅子の足で引きずってしまったり、物を落としたり、汚してしまったり…どんなに気をつけていても、生活していればフローリングに傷や汚れがついてしまうこともありますよね。
そのような時に「補修をしたいけれど、やり方がわからないし、専門業者に頼むと高いのでは・・?」と、そのままにしてしまう事も少ないと思いますが、実は無垢フローリングの傷や隙間、汚れは素人でも意外と簡単にDIYで補修できる場合があります。
今回は比較的簡単に自分で出来る、無垢フローリングの補修方法をお伝えしていきます!
目次
本当に自分でも簡単に無垢フローリングの補修ができる?
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの成川です。
先に無垢フローリングの補修が自分で出来るとお伝えしましたが、専用の工具、機械なども必要なく、家にあるものや、簡単に用意できるものを使って費用をかけずに、気軽に挑戦することができますよ!
用意するものとしては「アイロン」「汚れても良いタオル」「サンドペーパー(紙やすり)」「仕上げに使っている塗料(オイル)やワックス」などです。
無垢フローリングの擦り傷や小さなへこみ傷も簡単に目立たなくさせることが出来ますので、ぜひ最後まで読んで挑戦してみてくださいね!
アトピッコハウスの無垢床「ごろ寝フローリング」は無垢材のフローリングです。
調湿性能もあり、経年変化が美しいです。
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フローリングの塗装は何?補修できるかどうか確認しよう!
まず補修に入る前に、ご自宅の無垢フローリングの塗装がどのような状態か調べましょう。
無垢フローリングと言っても、塗装の仕上げによってメンテナンス方法や補修できることにも違いがあるからです。
次は無垢フローリングのそれぞれの塗装についての特徴と補修方法について触れていきます。
無塗装(何も塗装を施していない)
①木の色・無垢材の質感をそのまま生かせる。
②傷が目立ちにくく、凹み等の補修がしやすい。
③部屋の湿気を吸い取り、乾燥したら湿気を吐き出す調湿効果が一番期待できる。
④汚れが染み込みやすく、落とすのが困難。
⑤季節によって、乾燥しすぎて反り返ったり毛羽立ちやささくれが出る事がある。
深い傷などでなければ、アイロンを使って凹みや傷を補修することが出来ます。
汚れなどはサンドペーパーで削り取る事で元の綺麗な状態に戻すことが出来ます。
オイル塗装・自然塗装(無垢材にオイルを浸透させた塗装)
①オイル塗装は木の内部に浸透しており、木の表面に塗膜をつくらないので、木の呼吸を妨げず、調湿効果が期待できる。
②木にオイルを浸透させることで木を保護し、木の質感をそのまま生かすことが出来、無垢材の肌触りがそのまま楽しめる。
③傷が目立ちにくく、凹み等の補修がしやすい。
④油膜を作らないので、傷や汚れが付きやすい
オイルで保護されるために無塗装の無垢フローリングと比べて汚れはつきにくくなります。
傷が付いた場合は無塗装と同様にアイロンで傷を補修することが可能です。
取れない油汚れなども、同様に紙やすりで削り取ることができますが、削ったあとに同じ色の塗料(オイル)で塗りなおす工程が必要です。
ウレタン塗装
ウレタン塗料とは、ウレタン系の樹脂を主成分とした塗料のことです。
①木の表面に塗膜を形成し、木を保護することで耐水性に優れ、汚れが付きにくく、落としやすい。
②硬く耐摩耗性がある。
③中でも「UV塗装」や「UVウレタン塗装」は、紫外線(UV)で照らすことで強い塗膜を形成し、木の保護に効果的。
④塗装する事で光沢がでる。
⑤表面に傷が付くと目立ちやすい。
⑤ウレタン系の樹脂でコーティグされるので、無垢材ならではの表面の質感が変わる。
ウレタン塗装は表面が固くコーティングされているため、傷・汚れともに付きにくく、汚れた場合は中性洗剤での掃除も可能で、メンテナンスが頻繁にいりません。
そのため、「定期的なメンテナンスや床の拭き掃除が面倒」という方や「少しの汚れでも気になる」といった方に選ばれますが、一度大きな傷がつくと水やアイロンを使ってのDIYでの補修は難しくなります。
自分で出来ることとしては、市販の補修用のペンなどで隠すことくらいです。
それ以上の補修は専門の業者に依頼をしましょう。
アトピッコハウスの無垢床「ごろ寝フローリング」には無塗装・自然塗装・ペット対応UV塗装の3種類があります。
無垢フリーリングの引っ掻き傷の補修方法
では、無塗装、オイル塗装の無垢フローリングの具体的な補修方法をお伝えしていきますよ!
家具をフローリングに直に置いていたり、ペットを室内で飼っているとどうしてもついてしまう細かな引っ掻き傷。
最もつきやすい傷とも言えますが、綺麗に消えやすい傷でもありますので、是非とも補修方法を覚えておきたいですね。
ただし、傷が深い場合やウレタン塗装が施されている場合は、ここでお伝えしたDIYでの補修が難しいので専門業者に依頼しましょう。
用意する物
・サンドペーパー(180番、240番)
・手で持ちやすいサイズの角材(硬めのスポンジでも可)
・ワックスや塗料(オイル)
補修方法
①用意した角材に180番(少し粗い目)のサンドペーパーを巻きつける。
②傷に対して平行にサンドペーパーをかける。
(傷を収めるように範囲を決め、木目に沿って削ると自然な仕上がりになります。)
③傷が見えなくなるまで削ったら240番(細かい目)のサンドペーパーに替えて、②と同じように削る。
(削り後が気になるようであれば、更に目の細かい320番のサンドペーパーを使うと美しく綺麗に仕上がります。)
④最後に、周りのフローリング箇所に使用しているワックスや塗料(オイル)と同じ物を塗布して仕上げる。
(無塗装の場合はこの工程は必要ありません)
無垢フローリングのへこみ傷の補修方法
固い物を落とした時などについてしまうへこみ傷。
木は水を吸うと膨れるのでその作用を利用します!
熱をかけることで、水を含んだ木の繊維が膨張し、傷が元に戻ります。
補修方法としては一番お手軽なのでお困りの方はすぐに試してみてくださいね!
用意する物
・水
・タオル
・アイロン
補修方法
①傷が収まるように少量の水をたらして、30分程水分を染み込ませる。
(新しい傷なら、これだけで直る場合もあります。)
②湿らせたタオルをキズの上に置き、少しずつ様子を見ながらアイロンで温める。
上記の方法でも治らない場合は、再度水を1滴落としアイロンで温めます。
それでも治らない場合はサンドペーパーで塗装を削り水分を染み込ませてから温めるとより効果的です。
その場合は、忘れずにワックスや塗料を塗布して仕上げましょう。(無塗装の場合はこの工程は必要ありません)
へこみ傷の場合、ごく浅ければ元通りになります。
それ以上の場合も完璧にとまではいきませんが、傷が浅くなり目立たなくなります。
木は水と熱で膨張する性質を持っているので、アイロンの熱と蒸気でへこんだ傷が膨らみ、目立たなくなるのです。
大きい傷の場合は水をかけて一晩置くなどすれば、より目立たなくなるでしょう。
ただし大きく陥没した傷やえぐれた傷は、直らない場合もありますので専門の業者に依頼しましょう。
無垢フローリングのざらざらが気になる場合の補修方法
無垢フリーリングの場合、へこみ傷は戻ったけれど、触ってみると木が水を吸ったせいか少しざらざらしている・なんだか色が白くなった気がすると言う場合があります。
その場合も補修する方法があります!
用意する物
・サンドペーパー(紙やすり)
・元から塗装されているワックスや塗料(オイル)
補修方法
① 表面を目の細かいサンドペーパー(#320程度)でゆっくり優しく削ります。
触ると先程のザラザラがつるつるになっています。
② 周りのフローリングに元から塗装されているワックスや塗料(オイル)と同じものを塗り、乾燥させましょう。
無垢フローリングのひび割れ傷の補修方法
無垢フローリングは天然の木材を使用しているため、乾燥などによるひび割れ傷が発生してしまう事があります。
ひび割れ傷の補修方法には、瞬間接着剤や専用キットを使用する補修方法などもありますが、今回は木工用パテを使った方法をお伝えします。
用意する物
・木工用パテ
・サンドペーパー(150番)
・手で持ちやすいサイズの角材
・ワックスや塗料
補修方法
①補修部分の汚れを除去します。(ささくれが酷い場合はヤスリなどで取り除きましょう。)
②補修部分に木工用パテを押し込むよう注入します。
(パテは乾燥すると目減りするので盛り上がるくらい多めに盛りましょう。)
③1日程置き、完全に硬化させます。
(目減りして周りよりも凹んでしまった場合は再度パテを盛り硬化させて下さい。)
④角材にサンドペーパーを巻き、周りと平行になるように削りましょう。この時、周りのフローリングも一緒に削ると馴染みやすいです。
⑤補修箇所が平滑になったら、周りと同じワックスや塗料(オイル)を塗布して仕上げる。
無垢フローリングの汚れの補修方法
醤油のシミ
うっかり醤油をこぼしてしまったり、こぼしてすぐに拭いたけれど染み込んでしまった!
なんてことありますよね。
この場合も傷補修と同じ方法で汚れが落とせます。
シミの部分に水を含ませ、タオルを当ててアイロンをかけると、蒸気と熱で浮き出た汚れがタオルに吸い取られ、シミが消えます。
同様の方法で、コーヒーやジュース、ワインなどの水溶性の汚れなら簡単に落とすことができますよ!
クレヨン・油性マジック
子供が床に落書きしてしまったり、うっかりキャップを開いたまま油性マジックを落としてしまい汚れてしまった・・というような油性の汚れは?と気になる方は多いですよね。
当然ながら油性の汚れなので水やアイロンではどうにもなりませんし、拭き取っても、当然ほとんど落ちません。
そんな時、無垢フローリングなら「サンドペーパー(紙やすり)」が使えます!
汚れた部分を削り取ってしまうという方法です。
汚れた部分にサンドペーパーをかけ汚れが見えなくなるまで削り、最初に使用したサンドペーパーより細かい目のサンドペーパーで表面を仕上げます。
最後に、周りのフローリング箇所に使用しているワックスや塗料(オイル)と同じ物を塗布して仕上げてくださいね。(無塗装の場合はこの工程は必要ありません)
無垢フローリングという建材だからこそのメリットですよね!
まとめ
無垢フローリングはDIYで補修できることがお分かりいただけたと思います!
ですが塗装や傷の種類によって適した対処方法があるので、補修の際にはしっかり確認をして合う補修方法で対応しましょう。
目立つ場所や大きな範囲を補修する際にはムラが発生してしまうといったリスクもあるため、先ずはあまり目立たない場所で試してみてくださいね!
また、傷が深い、傷が大きすぎる、ウレタン塗料が使われている、何の塗料が使われているかわからないといった場合にはまずは専門業者に相談してみることをお勧めします。
無塗装やオイル塗装の無垢フローリングは、最終的には削ってしまえば元の綺麗な木に戻せるというメリットがありますし、使えば使う程味のでる建材です。
自然な風合いを生かして定期的にメンテナンスをすることで経年美を得られるし、傷やシミも住まいの思い出や味わいになるという考えもあります。
無垢フローリングを自分自身でメンテナンス、手入れ、補修をして、その味を長く楽しめると良いですね!
アトピッコハウスの「ごろ寝フローリング」は、加工精度が高く、工事もしやすい無垢フローリングです。
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よくある質問
無垢の床の傷の治し方は?
まずは傷が収まるくらいの範囲に少量の水をたらして、30分程度水分を染み込ませます。
それで治らない場合は、湿らせたタオルを傷の上に置き、様子を見ながら少しずつアイロンで温めてみましょう。
上記の方法でも治らない場合は、サンドペーパーで表面の塗装を削り、水分を染み込ませてから温めるとより効果的です。
フローリングの傷を補修するのに一箇所いくらかかりますか?
全長2cm以内の線キズ・凹み・欠けは1箇所に付き4,000円〜6,000円、〜25c㎡、全長20cm以下の線キズ・凹み・欠けは1箇所に付き約1.3万円〜1.7万円が相場です。
少し広範囲になり、傷が全長26〜100c㎡なら約2.3万円〜2.7万円が相場です。
フローリングの剥がれを自分で補修するにはどうしたらいいですか?
剥がれた部分が大きく深い場合は、剥がれた部分を接着剤で貼り付け、周囲の床の汚れを防ぐためにマスキングテープで囲った後、 欠けた部分は補修パテで埋めていきましょう。
埋めた部分が平らになるよう、サンドペーパーでしっかり削ったあと、塗料でフローリングの色に塗ります。
木目を書き、仕上げ用スプレーをかけるか、ワックスを塗れば完了です。
無垢フローリングの欠点は何ですか?
水に弱く変形しやすい、傷が付きやすい建材であり、それによってお手入れが必要となる点、複合フローリングよりも費用が高い点などが欠点といえます。
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