日本の既存住宅「省エネ対策」が遅れる残念な事情があるならビニールクロスをやめればいい。
省エネ住宅への期待が高まっています。
省エネ住宅と聞くと、
思い出すことがあります。
高度成長期の頃、
エコ住宅、省エネ住宅の加速により、
住宅の気密性が高まり、
そこからシックハウス症候群という社会問題に発展していきました。
背景には、
塗り壁や、無垢フローリングといった昔ながらの素材から、
工期を短くするために開発された
新建材
と呼ばれる合板フローリングや、
ビニールクロスが台頭し、
新建材の性質も理解していない、
エコ住宅&省エネ住宅も手探り、
集合住宅も経験値が少ない
という中だったこともあるとみています。
光熱費の高騰で、
いま改めて、省エネ住宅が叫ばれています。
同じ過ちを繰り返さないためにも、
真摯に失敗を反省し、
令和の省エネ住宅を考えてみたいと思います。
目次
日本の既存住宅「省エネ対策」が遅れる理由
無垢フローリングや塗り壁専門の建材メーカー
アトピッコハウス(株) 後藤裕美です。
省エネ基準の適合義務化が2025年から実施されます。
東京都でも
新築住宅に太陽光発電システムの設置を
義務付けるなどの対策が発表されています。
新築住宅は、
法規制により、省エネ化が進みます。
その分、建築費用が上がることも想定されますが、
太陽光設置に補助金をつけることで、
差額を補ってもらおうと東京都は考えているんですね。
太陽光パネル設置を免れる方法もありますが、
その話は、また別の機会に…。
問題となっているのは、
既に人が暮らしている住宅です。
既存住宅は建て方も色々。
窓や断熱性能もバラバラで、
冷暖房、給湯設備の種類も使い方も均一ではありません。
省エネ住宅に向けて、
改修工事をするにしても、
何が、どう効果的なのかの判断が難しい。
既存住宅は約5000万戸あると言われています。
築年数の古い建物は、
断熱材も入っていないですし、
機能性サッシもついていない。築40年だったアトピッコハウスの建物も、
サッシを入れ替え、
断熱材を追加し、
気密性を高める工夫をしました。
それでも高気密高断熱住宅と比較すれば、
スカスカです。
アトピッコハウスは自分たちで判断し、
納得の上で動いていますが、
一般の方が、
大きなお金を動かしたのに節電に繋がらないとなれば、
クレームにもなりますし、
リフォームをしようと思う人が出てこないですよね。
だから問題視、されているのです。
高度成長期のエコ住宅・省エネ住宅がシックハウスを促した理由。
元々日本には、
住宅の気密性という発想がありませんでした。
建具は障子や襖です。
和紙1枚隔てた向こう側は外。
野鳥のさえずりが聞こえ、
季節の移り変わりを肌で感じられた。
表現豊かな「日本語」が完成したと言われています。
今では古民家と呼ばれる日本の住宅は、
湿式工法と呼ばれ、
現代の家づくりと比較すると、
工期が長かったんです。
湿っているという字を使う湿式工法は、
今人気の塗り壁が中心で、
フローリングも、
今よりも水分を多く含み、
木材の乾燥度合いを見ながら、
工事をしていました。
復興を目指して東京オリンピック開催が決まり、
東京の都市開発が急ピッチで進みます。
そのために出稼ぎ動労者が東京に集まり、
彼らの住居が必要だった。
湿式工法で、ゆっくりつくる時間はない。
そんな時に登場した新しい建材は、
工期を短くする夢のような建材でした。
乾燥した木材をつくるためには、
大量の接着剤が必要でした。
天然素材だった塗り壁は、
接着剤で壁に貼り付けるビニールクロスに変わり、
室内全部が接着剤だらけ。
気密性を高めた集合住宅は、
接着剤の成分で包まれたのです。
それが所謂、新築のニオイ。
だから今でも、
新築のニオイ=接着剤=危険物質。
というイメージが定着していて、
接着剤だけ切り替えれば、
安心と考えているプロがいることに、
悲しさを覚えます。
知識が、高度成長期で止まっているのかと驚きます。
既存住宅「省エネ対策」が遅れる残念な事情があるならビニールクロスをやめればいい
珪藻土塗り壁はいから小町には
細孔という小さな穴が、開いています。
細孔があることで、
湿気を吸い取り、
乾燥してきたら吐き出して、
湿度をコントロールしてくれます。
ランニングコストはかかりません。
自動でやってくれます。
湿度が低いと汗が蒸発しやすくなり、
涼しく(寒く)感じます。
体感的に涼しくなれば、
エアコンの設定温度を抑えることができるのです。
さらに室内干しが増えている今、
乾燥を促すために、
エアコンもしくは
乾燥設備を24時間稼働させているケースがあります。
珪藻土塗り壁はいから小町にすれば、
機械に頼らず、
素早く乾燥させることができます。
ビニールクロスの寿命は10年と言われています。
張替のタイミングで、
珪藻土塗り壁はいから小町に変更する程度なら、
負担を小さくしつつ、
省エネが一歩進みます。
既存住宅「省エネ対策」が遅れる残念な事情があるなら合板フローリングをやめればいい
ごろ寝フローリングにも、
細孔という小さな穴が、開いています。
珪藻土塗り壁はいから小町同様に、
湿度をコントロールしてくれて、
ランニングコストはかかりません。
高度成長期の頃と違い、
無垢フローリングの水分調整も
機械できるようになり、
工事の期間はぐっと短くなっています。
加工技術も進み、
施工も楽になりました。
壁も床も、
室内では広い表面積です。
広い面積に、
呼吸する珪藻土塗り壁はいから小町や、
ごろ寝フローリングを使うだけで、
電気代を小さくすることができます。
接着剤=シックハウスと同じ構造です。
いま現在の塗り壁も、
無垢フローリングを使ったことがない人が、
高度成長期の頃のデメリットを、
伝えるのは、
そろそろやめていただきたいです。
常々私は、
ビニールクロスを使った高気密高断熱住宅を、
SDGsだと言っていることに疑問を感じています。
高気密高断熱にすることで、
光熱費の利用料は下がります。
省エネ住宅にはなるのです。
でもビニールクロスは、
コンビニ袋の非ではないほどの
プラスチック量です。
スクラップ&ビルドの日本の住宅事情は、
毎年、どれほどのビニールクロスという名の、
プラスチックを廃棄しているのか考えると、
ゾッとします。
解体処分費も高騰している今、
不法投棄も目立ってきました。
不法投棄されたビニールクロスは、
マイクロプラスチックとなって、
海を漂い、
魚と一緒に私たちの井の中に戻ってきます。
日本のビニールクロス事情を、
早く環境活動家が気付いてくれないかなぁ。
アトピッコハウスには織物壁紙もあります
ごろ寝フローリングは、
合板フローリングと同じ大工さんが工事します。
珪藻土塗り壁はいから小町は、
左官材なので左官職人が工事をしてくれます。
となるとクロス屋さんの仕事がなくなってしまいます。
大丈夫です!
アトピッコハウスには織物壁紙があります。
ビニールクロスしか、
経験のない職人さんは嫌がりますが、
そんなこと言ってたら仕事、無くなっちゃいますよ。
SDGs的にビニールクロスはNG。
今からできる仕事の幅を、
広げては如何でしょうか。
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