タワーマンション神話が崩壊!?マンション派が知っておいた方がいいこと
2020年から、私たちの生活様式は大きく変わりました。
そろそろ2年、
当初は窮屈だった変化にも慣れてきて、
2019年と同じ暮らしには戻らない、
戻れないことも出てきています。
2019年には当たり前だったこと。
例えば、働き方。
毎日会社に行く必要のない業種も増え、
大手企業が本社ビルを売却し、
事務所スペースが小さくなったり、
本社ごと地方に移転するケースも出てきています。
そうすると東京人口が減りそうですが、
入れ替わりがあるものの、
テナントも、住民も、
一定数を保っているのが、
日本の首都、東京なのです。
東京神話は、もう少し続きそうです。
目次
そもそもタワーマンション神話とは
家族の歴史と思い出を刻む
無垢フローリングと漆喰の専門店
アトピッコハウス(株) ごとうひろ美です。
築年数と共に価値が下がっていく日本の住宅。
悲しいですが、
これが現実です。
カナダでは、1千万でリフォームした住宅を、
販売する時に+1千万高く販売することができると友人に聞きました。
日本も中古住宅市場が、
もっと改善されるといいなと思っていますが、
タワーマンションは高く売れるので、
タワーマンション神話と言われているんです。
昨年12月22日にワンノブアカインドが発表した関東圏の
築5年以内の値上がりマンションランキングがあります。
トップ20のうち7件がタワーマンション。
37.2%も値上がりしたタワーマンションもあり、
投資対象としても注目したくなる気持ち、わかります。
値上がりするということは、
求める人数より、
販売されている数が少ないということですが、
タワーマンションは1億円以上。
23区内の新築戸建てと、
変わらない金額ですから、
金額で選ぶのではなく、
暮らし方で、
マンションか戸建てかを
選ぶ時代に入っているということですね。
それでも崩壊するといえる根拠。タワーマンション神話。
タワーマンション神話が崩壊するのでは?
とする根拠は、大規模修繕にあります。
大規模修繕は、12 年から 15 年に一度必要になりますが、
実例として埼玉県川口市の
タワーマンションの例をみてみましょう。
1998 年に竣工した総戸数 650、
地上 55 階建て、高さ 185m 。
以上が、このマンションのプロフィール。
なかなか大きなタワーマンションです。
はじめての大規模修繕は2015 年に開始。
2 年がかりで完了し、
総費用は約 12 億円。
単純計算で 1 戸あたり約 185 万円の負担となります。
積み立て不足分は住民が話し合い追加で拠出。
修繕工事の始まる 8 年ほど前から準備委員会を作り、
話し合いを続けたことで、
大規模修繕することができました。
それには色々なポイントがあるのですが、
日本のマンション修繕は、
実は暗礁に乗り上げていて、
社会問題となりつつあるのです。
埼玉県川口市の 大規模修繕費用
1 戸あたり約 185 万円の負担は、
戸建て修繕で考えれば、
けっして高くありませんが、
住民の意見をまとめることが、
どれほど大変か…。
購入した当初、
住民の収入や価値観は似ていたかもしれませんが、
10年、15年の間に状況は変わります。
積立金で十分だと算段していた方にとっては、
特別の出費。
そして8年かけた準備委員会は、
住民によるボランティア組織。
このようなことを考えていくと、
大規模修繕ができないマンションが
増加傾向にあることは致し方ないといえます。
タワーマンションの修繕費が高い理由
一般的なマンションは足場を組みますが、
タワーマンションは足場が組めないため、
屋上から吊り下げ昇降させる「ゴンドラ」か
「移動昇降式足場(リフトクライマー)」を使うことが主流です。
ゴンドラはロープで足場を移動させ、
移動昇降式足場は建物にレールを取り付けて足場を移動させますが、
前述した埼玉県川口市のタワーマンションは、
特殊な形状だったため、
簡単には回答が出せませんでした。
そのため管理組合は、
修繕工事の設計や施工監理などのコンサル会社に相談し、
具体的な工事方法や予算を詰めていきました。
修繕費用の約 12 億円に、
コンサル料金が含まれているのかは、
定かではありませんが、
一筋縄ではいかないことがわかります。
戸建て住宅でもそうですが、
ちょっと特殊な形状の建物は、
雨漏りがしやすかったり
さらに修繕が難しく、
費用が割り増しになることがあります。
シンプルな外見は、
物足りないかもしれませんが、
長い目みれば、
とても重要なポイントなんです。
タワーマンションの大規模修繕が難しい理由
大規模修繕工事には、もう一つの大きな課題があります。
住民総意の合意形成が難しいこと。
使う金額も大きいし、
工事中はさまざま不便があります。
住民への説明会などを要所要所で行う必要がありますが、
管理組合はボランティアです。
どこまでできるのか、負担するのか。
時間はもちろん、手弁当での活動は持ち出しも大きい。
マンション管理組合は、
やりたがらない人も多く、
管理組合のないマンションも出てきています。
こういう状態の中で、
大規模修繕の話し合いをすることは、
非常に困難だと想像します。
そうならたないためにも、
日頃から、住民同士の活発な交流が大事になりますから、
上手にコミュニケーションをとりながら、
気持ち良く暮らせる工夫をしていきたいです。
プライベートを重視したくて、
マンションを選ぶ方もいらっしゃいますが、
共有部分の多いマンションだからこそ、
ご近所同士のお付き合いを大事にした方が良さそうです。
前述したカナダの友人は、
いわゆるマンションスタイルの住居に暮らしているのですが、
管理組合への関わり方、
他人との距離感が日本とはまったく違っています。
に書かせていただいていますが、
自らの生活を良くするために、
何が最善かを自分で考え行動する。
誰かがやってくれるだろうではなく、
自分ができることをやり、
問題が生じたときは、
とことん話し合う。
合議制と言われる日本ですが、
そもそも話し合いに
加わらない方もいらっしゃいます。
それはマンション管理組合だけでなく、
自治会でも同様。
控えめは、
日本人の長所ですが、
その長所を活かしながら、
積極的なコミュニケーションを、
とれるようにしていくことが、
大規模修繕の成功のポイントかもしれません。
個人主義を重視して、
マンションを検討していた方は、
頭の切り替えが必要ですよ。
タワーマンションの大規模修繕ラッシュが始まります
2008 年から 2017 年の 10 年間に、
首都圏に建てられたタワーマンションは 341 棟。
戸数にして、 11 万 1722 戸の大規模修繕が始まります。
タワーマンション神話が続くかどうか。
一生の住まいと考えて購入を検討されてたのなら、
動きを早めに見極め、
値崩れしない前に、
売ってしまってもいいかもしれません。
投資目的の方は、かなり注目していると思われます。
日本の住宅の価値は上げられるか?
日本人は新しい物が大好き。
それは常若(とこわか)という考え方が
影響しています。
神様は常に新しい神殿でお迎えするという風習が、
常若(とこわか)で、
私たちの日常でも、
お正月飾りや、
お祝い事には新札など、
節目節目で、
私たちは新しいモノが良い、と教えられてきました。
だから賃貸住宅は全面リフォームが喜ばれるし、
中古住宅よりも、
新築を好む方が、全体としては多いのが実情です。
でも、おさがり、という考え方もあります。
撤饌(てっせん)とも表現されますが、
神前に御供えし神様の力が宿った食べ物を、
いただくことで、
神様の力を身体に取り入れると考えられてきました。
そこから転じて、
目上の方からいたさく洋服などを、
おさがりといい、
大切に、大切に使い続けてきた文化があります。
私は新しい洋服も好きですが、
古着にしかないデザインや、
色柄が好きで、
好んで着用しています。
洋服を褒められることがありますが、
だいたい古着のことが多いんです。
古着は生地もいいし、縫製もしっかりしている。
住宅も同じです。
朽ち果てたように見える古い住居も、
今では使われないような太い柱が残っていたりします。
100年使い続けたモノは、
付喪神(つくもがみ)になるという
考え方も日本にはあります。
いいモノを、
100年使って付喪神(つくもがみ)になってもらおう!
そんな発想が、
もっと広がったらいい。
SDGsが始まるずっと前から、
日本はモノを大切にしていました。
使い捨て文化は、
戦後始まっただけ。
使い捨てが進んだお蔭で、
ファストファッションが増え、
みんな同じような洋服着てます。
スクラップ&ビルドが定着し、
住宅ローンが終わる前に、壊すことになる。
80年前と同じにはできないけど、
そろそろ1つ1つを大切にする暮らしに、
シフトしませんか?
毎月21日は
お茶の時間おしゃべりTea Time。
鎌倉までいらっしゃれない方は、
13:30~14:30のオンラインにご参加ください。
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お下がりの話まで、
色々と楽しく盛り上がりましょう!