防音シートでマンションリフォームは効果があるのか?
マンションで床をリフォームする場合、
必ず問題になるのが、床の「遮音性能」です。
そして、マンションの管理組合では、
床用の防音シートや、防音マット、遮音材などと呼ばれる
防音対策グッズを使用した工事を「義務付け」ます。
マンションなどは、「共同住宅」ですから、
階下の方の許可をとらないと、いくら、
床をフローリングにしたいといっても、勝手なことはできません。
また、住んでから気づくのが、隣や上下住戸の音。
住んでから防音対策をとるのは、大変ですが、
できることはあります。
壁と床の遮音シートを使った効果のある、防音対策について解説したいと思います。
アトピッコハウスには、「わんぱく応援マット」という床の遮音材がありますが、これは、床の仕上げ材と組み合わせて使うものです。
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目次
マンションの構造
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの山田です。
共同住宅やマンションでは、隣家や上下階に音の気遣いが必要で、
リフォームに関しての規約が定められています。
マンションの構造によっては、大がかりな工事が必要なことがあります。
マンション壁の構造
マンション住戸壁の表面には、ビニールクロスやタイルがはりつけされています。
では、壁の中身はどのような構造になっているのでしょうか?
●外周壁(マンション外壁部分)
外周壁は、外気に接する壁です。石膏ボードや断熱材、150~180mmのコンクリート壁でつくられています。マンションで窓があるのは、外周壁部分です。
●戸境壁(住居同士を区切る壁)
石膏ボードを使わず、コンクリート壁に直接クロスをはってある場合が多いです。RC造の壁に石膏ボードを張ると、間の空洞部分で太鼓現象と呼ばれる太鼓のような音が響いて隣の住戸に伝わってしまうからです。
●間仕切り壁
一つの住戸の中で部屋を間仕切る壁は、LGSと呼ばれる軽量鉄骨で間柱を作り、遮音シートやグラスウールが入っていることが多いです。LGSの上に音を遮断するために石膏ボードを二枚重ねにすることもあります。間仕切り壁は、撤去可能な壁です。
マンション床の構造
床表面には、フローリングやタイルが敷かれていますが、
その内部はどのようになっているのでしょうか?
全ての床材を剥がすと、コンクリートスラブ面が出てきます。
スラブの厚さはマンションによって異なりますが、
建築基準法では、主要な部分のスラブの厚みは8㎝以上と定められています。
最近のマンションでは200mmは必要と言われています。
230mm以上あれば遮音性の高いマンションと考えてもいいでしょう。
180mmまたはそれ以下の物件も多くありますので、中古マンションを見る場合は要注意です。
床の遮音材「わんぱく応援マット」は、防音シートではなく、遮音材です。床スラブに直接貼って施工することが出来ます。遮音性能は、最大L40。床の仕上げ材との組合せて使って頂くものです。
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マンションによって構造は違う。遮音シートは効果があるのか?
マンションの構造を説明してきましたが、壁や天井床は隣や上下階で共有しています。
初めから、防音対策に考慮した厚みのある壁や天井床の物件もあれば、
壁や天井床が薄い物件もあります。
生活する時間帯が逆転していたり、お子様やペットがいたり、
住戸によって生活音は違います。
住み始めてからクレームを言われてしまい、
急遽防音対策が必要になる方もいらっしゃいます。
大がかりな工事をするのはお金がかかるし、子供が大きくなるまでの間だけ、
防音対策ができたらいい。
とりあえず防音ができて、見た目を気にしないのであれば、
防音・吸音グッズは
ホームセンターで購入することができます。
遮音シートとは、壁や床に使うシート状のものですが、最近はいろんなタイプがあり、
壁に取り付けるタイプ、床に敷いて防音もできるマットタイプなどあります。
簡単に取り付けるシートタイプはお手軽でおすすめですが、
その効果はどうなのでしょうか?
壁・天井用の遮音シートの効果はあるのか?
壁・天井用の遮音シートのサイズ、材質はいろいろありますが、
材質は樹脂やフェルトが多いです。
ホームセンターでも手軽に買える商品もありますが、遮音シートだけでは防音効果は、期待できないようです。
遮音シートを下張りし、吸音ボードを上張りする
吸音材+遮音シートで「吸音」+「遮音」効果を期待できます。
壁天井用の遮音シートの厚みは、施工のしやすさに比例します。
薄いもの、軽量の遮音シートは施工がしやすくDIY向きですが、遮音効果は低いです。
金属が含まれているシートは重量が重く取り扱いが難しいです。
特に、鉛シートは、遮音効果が高いですが、施工は注意が必要です。
簡単に施工できる粘着遮音シートは、接着剤不要なのでシックハウス症候群など気になる方にもおすすめですが、
遮音シートを貼るだけでは見た目が良くありません。
吸音材はデザイン性のあるパネル状の商品もあります。
遮音シートと組み合わせることで、見た目も遮音効果も解決できます。
床用の遮音シートの効果
床用防音シートとは、単に遮音材と呼ばれることもありますが、
こちらも同じものです。
ただ、遮音材にも、床用以外のものが存在するので、
壁用とか、住宅以外の「他の目的」のものを除外するために、
「床遮音材」と呼ぶことが一般的です。
床用防音シートも、床用遮音シートや、
床用遮音材も、同じものだということですね。
ただ、重要なのは、防音材、遮音材の
遮音等級ということになります。
つまり、遮音性能や、遮音等級が
どの程度確保(担保)できるのかといったことが
重要になる訳です。
ただ、工事現場ごとに試験をする訳ではないので、
ある一定の試験条件に基づき、試験した結果、
どの程度の遮音性能がある、遮音等級があるということで、
管理組合に認めてもらわないとならない訳です。
同じ書類を提出しても、すべての管理組合で
許可が出るとは限りません。
アトピッコハウスの床遮音材「わんぱく応援マット」は、JIS規格に基づき測定しています。遮音性能は、最大L40ですが、それでも、100%管理組合の許可が下りるとは言えないのです。
▶管理組合提出用の資料がある「わんぱく応援マット」の詳細は、こちら
床用防音シートを使って、床リフォームする
床用の防音シートを使って、マンションの床を
リフォームする場合は、
まずは、管理組合に許可を求める必要がありますが、
普通は工事を依頼する工事会社に手続きを依頼する場合が多いです。
どんな「仕様」で、工事するのか、
どんな材料を使うのかといったことを
書類にまとめて、管理組合に許可を求める訳ですね。
管理組合は、マンション全体の住人を代表しますから、
管理組合がOKと言えば工事できる訳です。
しかし、その場合でも、隣家、階下、階下の両隣等の
許可を「個別」にとってくださいなどと言われる
場合もあるので、それは、それぞれ管理組合の
指示に従う以外にありません。
管理組合が「NO」と言えば、どんなに自分が、
床をリフォームし、フローリングにしたいと言っても
工事できないのですからね!
重要なのは、遮音性能(遮音等級)
マンションの床をリフォームする場合、
もっとも重要なのが、マンションの管理組合が
規定している「遮音性能」「遮音等級」を担保するということです。
ちかごろでは、デルタで表現する場合もありますが、
まだまだ一般には定着せず、
L値とか、L等級で、遮音性能や遮音等級を表現し、
理解している場合が多いです。
というのも、リフォーム期に入ったマンションなどは、
「L値」が、いくつという等級表示がついて
販売もされましたし、購入した訳ですから、
管理組合の規約にも、Lいくつと書いている訳です。
なかには、L等級を最近の呼び方に変えている場合も
あるでしょうから、その場合は、
最近の呼び方で、性能がいくつなのかを
確認すると良いと思います。
管理組合の許可が重要
繰り返しになりますが、床用遮音シートを使って、
マンションの床リフォームを実施する場合は、
マンション管理組合の許可を取らないとなりません。
そして、マンションの管理組合も色々です。
おおらかなところもあれば、厳しいところもあります。
しかし、マンション管理組合が、住民の代表であることを考えたら、
たとえ役員が「持ち回り」で変わるとしても、
自分が、床をリフォームしたいと考えたタイミングに
在籍されている理事長なり、
管理組合に、了解を取らないことには、
前に進みません。
ただ、「床用防音シート」を使った床リフォーム工事の内容で、
「前例」があれば、許可をもらいやすくなります。
マンションで、床をリフォームしたい場合は、
そうした前例を確認してもらった上で、
管理組合の許可を取りましょう。
ただし、ちゃんとした工事会社に依頼すれば、
必要な書類は揃えてくれますし、
提出まで手伝ってくれますので、
どこの工事会社に依頼するかといったことも大切になりますね!
まとめ
床用防音シートを使って、マンションの床をリフォームする際の
効果や注意点が確認できたでしょうか?
床用防音シートは、遮音マットとも、
遮音シートとも呼ばれますが、
重要なのは遮音性能や、遮音等級ですし、
マンション管理組合に許可頂くために必要な
書類の準備です。
アトピッコハウスには、最大L40の遮音性能を発揮する床遮音材「わんぱく応援マット」があります。
▶マンションで床リフォームをお考えの方は、資料をご請求ください。
よくあるご質問
遮音材「わんぱく応援マット」の上に、フロアタイルを施工できますか?
遮音材「わんぱく応援マット」は、仕上げ材と組み合わせて遮音性能を確保できます。フロアタイルと組み合わせての遮音試験を実施していませんので、遮音効果があると明確なお答えはできません。クッションフロアとの組み合わせでLL45の遮音等級を確保できるので、塩ビなど軟質タイルであれば施工可能と考えています。
遮音材「わんぱく応援マット」は素人でもDIY可能ですか?
遮音材「わんぱく応援マット」は、カッターで部屋のサイズにあわせてカット可能、接着剤で固定するだけなので施工は難しくないです。施工要領書を読んで難しいと感じたら、プロに依頼することをおすすめします。
厚さは11mm、フェルトとゴムの2層構造です。
おおがかりなリフォームをする予算がありません。簡易的でいいので、遮音性を高める方法はありますか?
アトピッコハウスの遮音材「わんぱく応援マット」は、床工事をすることが前提の商品ではありますが、お子様が遊ぶゾーンや遮音効果を高めたい場所に、簡易的にマットを敷き、ラグで見た目をカバーをしているお客様がいらっしゃいます。
簡易的な方法になるので、段差は出てしまいますが、見た目が気にならない方はぜひ、お試しください。
リフォームのため、管理組合に説明資料が必要です。送ってくれますか?
遮音試験データ、カットサンプル、パンフレットのご用意があります。資料請求はこちらからお願いします。
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