築年数が古い家でも、湿気対策に優れていれば100年暮らせる
日本は高温多湿な気候になり、
湿度を気にすることが多くなりました。
夏はジメジメで、湿度を下げたい。
冬はカラカラで、加湿をしたい。
加湿器や除湿器、エアコンなど
昔は必要なかった電気器具が売れる時代。
いつから日本人は、湿度にこだわるように
なったのでしょうか。
現代の家と古い家の湿気対策、カビ対策の違い。
現代の家でできる湿気対策、カビ対策についてまとめてみました。
目次
古い家は湿気対策に優れていたから、100年使えた
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの内藤です。
古民家に代表される古い家では、壁には湿気を吸う土を使い、
襖や障子で通気性を良くする、
トイレやお風呂は屋外に設置するなど、
湿気が溜まらない家づくりをしていました。
古い家は、隙間風が入って部屋が寒いけど、
窓が多く風通しが良いから、新しい空気が循環し、
湿気が溜まりにくい。
そんな古い家の家づくりにはきちんと理由があって、
通気性が良く湿気がたまりにくいという観点から見て
日本の風土にあっていたと言えます。
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古民家と古い家の違いは?
新築ではなく、あえて古い家を自分好みにリフォームして暮らす方も増えています。
鎌倉にも古民家を改装したレストランやカフェが増え、
古いけど新しい、いい雰囲気のお店が観光客に人気です。
一方で空き家になるような「古い」家もありますよね。
どちらも古い家ですが何が違うのでしょうか。
古民家の特徴とは?
古民家(こみんか)とは、一般的に昭和初期以前に建てられた日本の伝統的な民家を指します。茅葺き(かやぶき)や瓦屋根、木造の柱や梁(はり)を特徴とし、自然素材を活かした建築が多いです。
古民家の特徴には以下の様なものがあります。
・木造建築:太い梁や柱を使った頑丈な構造
・自然素材:土壁、漆喰(しっくい)、無垢材などを使用
・広い土間:玄関から続く土間があり、農作業や炊事に利用
・障子・襖(ふすま):襖や障子を開けることで、開放的な空間を作れる
・茅葺き・瓦屋根:地方によって異なる屋根材を使用
・縁側:外と室内をつなぐ開放的なスペースがある
古い家(戦後復興期に建てられた家)の特徴とは?
戦後の復興期で質よりも量産を重視した建築物件が増える(ビニールクロスの壁紙や合板、カーペットの床)
・モルタル仕上げの外壁が増加
・木造+軽量鉄骨が導入される
・洋風の部屋作りが主流になる
・キッチンが台所から独立し始める
・水洗トイレが普及し始める
・アルミサッシが登場
古民家が長持ちする理由とは
戦後に建てられた家と違い、古民家は100年近くたってもなお、現代で活躍しています。
これには主に自然素材の特性や伝統的な建築技術が関係しています。
自然素材の調湿効果
古民家では、無垢の木材、土壁、漆喰(しっくい)、茅(かや)などの自然素材が使われています。
これらの素材は、湿気を吸ったり吐いたりすることで、家の中の湿度を適切に保ち、カビや腐朽を防ぎます。
特に、日本の高温多湿な気候では、湿気対策が家を長持ちさせる鍵になります。
頑丈な「木組み構造」
古民家は釘を使わずに木材を組み合わせる「木組み」や「継ぎ手・仕口」の技術を活かした構造になっています。
これにより、木材が収縮・膨張しても強度を維持し、地震の揺れにも柔軟に対応できます。
また、太くて丈夫な梁(はり)や柱を使うことで、何百年も耐えられる強度を持ちます。
風通しの良い設計
古民家は高温多湿の日本の気候に合わせて設計されています。
・広い縁側 → 室内に直射日光が入りすぎるのを防ぐ
・高い天井 → 暖かい空気が上に逃げ、夏でも涼しい
・開口部(窓・障子・襖)が多い → 風通しが良く、湿気やカビを防ぐ
このような工夫により、家が傷みにくくなっています。
修理しやすい構造
古民家は部品ごとに修繕できるのが大きな特徴です。
たとえば、畳や障子、土壁などは一部が傷んでも交換・補修が簡単です。
さらに、木組みの構造なので、傷んだ柱や梁だけを取り替えることが可能です。
現代の住宅は、構造が複雑なため、部分的な修理が難しいことが多いですが、
古民家は長く住み続けるための工夫がされています。
シロアリや腐朽に強い木材
古民家では、ケヤキ・ヒノキ・マツなどの耐久性の高い国産の木材が使用されています。
また、「100年以上乾燥させた木材」はシロアリに食われにくく、強度も増します。
現代の住宅では人工乾燥の木材が多く、含水率が高い状態で使用されることが多いため、
古民家の木材の方が耐久性に優れていると言われます。
地震や災害に強い
木組みの建物構造は、地震の揺れを吸収しながら逃がす柔軟な構造になっています。
また、茅葺き屋根や瓦屋根も、重量バランスを計算して作られているため、
強風や地震に対する耐性があります。
適切にメンテナンスをすれば、現代の耐震補強とも相性が良いです。
古い家に比べると、現代の家は寿命が短い
古民家が長持ちする理由には調湿性の良い建材や通気性の良い設計が挙げられますが、
マンションをはじめ、現代の住宅は非常に気密性が高いです。
気密性が高いと、空気が逃げず、外と内の温度差が激しくなります。
この現象のために、結露ができます。
さらに建売の新築物件や分譲マンションの内装で使われる建材は
ほぼ新建材。ビニールクロスの壁紙や、合板、塩ビの床がメインです。
お風呂で浴室を使用したり、お料理だけでなく寒い日の暖房や、
人が呼吸するだけでも湿気は生まれます。
調湿をしない建材に囲まれていれば逃げ場がない湿気は
結露となります。
結露が原因でカビが発生し、
カビが原因でアレルギーになることも。
家は、湿気が溜まることで老朽化が進んでいくと言えます。
現代の日本の住宅の寿命は30~40年と言われており、
築年数の古い家より、寿命が短いのです。
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古い家における床下の湿気対策
家の内部だけでなく、床下にも工夫があった古民家。
歴史の教科書に登場してきた、正倉院に代表されるのが
高床式建築です。
基礎である床下を高くし、床下に風を送り込んで
湿気を滞らせないようにしていました。
そこまで遡らなくても
古いアニメやドラマで床下を見たことのある方は多いと思います。
トトロのアニメでもメイちゃんが小トトロを追う際に
床下を通っていましたよね。
現在の住宅は、床が低く基礎となる土台はコンクリートとなり、
湿気の害を受けやすくなりました。
壁だけでなく床も結露が発生します。
家の床下に風が通らないため湿気がこもることで
床下にはびこる湿気が家の中に侵入し、
壁だけでなく床も結露が発生します。
積もり積もった湿気が床下をぶよぶよにし、
その上の床材を腐らせることもあります。
目に見えなくても、気づかないうちに耐久性が弱くなっているということもあります。
大きな地震が発生した際に、簡単につぶれてしまうなど
二次災害に繋がるケースもあるので、
床下のメンテナンスも気を付けたいところです。
現代の家における床下の湿気対策
床下の湿気対策をすることで、室内の湿気対策やカビ防止にもつながります。
床下の湿気対策工事は、費用の幅があるので、予算に合わせた方法を選択しましょう。
床下向けの調湿材を敷く
木炭、竹炭、ゼオライトなどを床下に敷く方法もあります。DIYでお手軽に湿気対策ができます。炭には、半永久的に持続する調湿機能があります。湿気を防止してくれるので結露も出にくくなる他、床下の白アリやカビ発生抑制にもつながります。ホームセンターなどで手軽に買え、費用は面積と置く量によりますが、1万円くらいとなるでしょう。
防湿シート
地面の上に防湿シートを敷き、その上に砂利やコンクリートを敷く方法です。床下に防水シートを施工し、土壌からの水分をシャットアウトする必要があります。工事のためには床下を全て剥がすことになり、点検口から設置可能な換気扇に比べると、リフォーム費用は割高です。床下の湿気の原因である、土壌からの水分を最も確実に遮断することができるため、湿気対策としては非常に効果的なリフォーム方法です。表面処理に、上から砂利を撒くのみの簡易なものは約10万円程度ですが、コンクリートで処理すると、20~40万円の費用が必要です。
床下換気扇を設置
家に初めから付いている換気孔が防湿効果を発揮しない場合、床下換気扇を取り付けて人工的に通風を促すことが可能です。風の吹く方角を入念に調査し、適切な位置に設置しなければ、換気扇取り付けリフォームを行っても確実な効果を得ることはできません。床下換気扇は、通常3個1セットが最小単位となります。約13~22万円の費用が必要でしょう。
古い家の室内における湿気対策
鎌倉のように、山間部や山が背後にある場所の古民家に住む場合、
夏場や梅雨時期は想像以上に湿度の影響を受けることがあります。
現代の家のように、24時間換気システムが古民家には設置されていません。
日常的に窓を開けて換気をする習慣がなければ、換気扇を設置する、
サーキュレーターや除湿器を使用し、床下の除湿対策をするなどの環境づくりをしましょう。
古民家での有効な湿度対策は、窓を全部開け放つこと。
とても簡単な事ですが、有効な手段です。
古い家は、窓が多く風通しが良いつくりになっているので、
利点を活かして換気をする習慣づけをするといいでしょう。
現代の家における室内の湿気対策
室内の湿気対策には調湿性能があるタイプの内装材に変更することがおすすめです。
調湿性能が高いことで注目されているのが、「珪藻土」です。
表面は多孔質な穴が開いており、空気を出し入れする作用があります。
洗濯ものを部屋干しすることが多い、梅雨時期も湿度が上がりすぎず、
嫌な部屋干し臭も起こりにくいです。
珪藻土を使用することで、夏はカラッと、冬場が過乾燥にならない環境づくりができます。
また、珪藻土はカビ発生の防止にも期待ができます。
壁や天井は珪藻土をはじめとする塗り壁材、床は無垢材に変更して、
室内の湿度コントロールすることがおすすめです。
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古い家のカビ対策
湿度や温度が高い梅雨時期から夏にかけての季節は、カビに対しての悩みも多いでしょう。
高湿度、高温度、ホコリなどカビ菌のエサになる要素が集まると、一気にカビが発生するリスクが高くなります。
梅雨時期だけでなく、外気との気温差が激しい冬時期も結露が発生するため、
窓付近の壁表面、カーテンにもカビが生えやすいです。
古い家の壁は土壁で、床は、畳や板張りでした。
調湿性能に優れている自然素材だから、湿気がこもりにくい。
隙間や窓が多いから、外気との温度差が少なく結露も発生しにくい。結露に伴うカビが発生しにくい。
古い家は、自然と湿気対策とカビ対策ができていたと言えます。
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現代の家におけるカビ対策
カビは、高温度・高湿度・ホコリなどの栄養分がたまることで一気に繁殖します。
つまり、温度と湿度管理、ホコリや汚れがたまらないようにすることで、カビ対策ができるのです。
湿度コントロールに優れた内装材を使い、窓を開けて1日2回以上空気を循環させることで、
温度と湿度を快適にする。
結露のでやすい場所は、外気温との温度差に気を付ける。暖房機器の見直しをするなどの対策ができます。
物を床に放置し隙間がないと、そこにホコリがたまり、カビの発生につながりやすくなります。
物を置かず、掃除をしやすい環境にすることで、ホコリや汚れがたまりにくくなります。
昔の人のようにシンプルに、必要なものだけ保管し、
クローゼットやタンスの中を整理することもカビ対策につながります。
カビが発生しても、すぐにエタノールなどで殺菌し除去をすれば、大きな被害になりません。
あわてず対処をしましょう。
まとめ
昔の家づくりに戻した方が良いかというと、
寒さや地震に対しての支障はあります。
現代の家づくりに、昔の家づくりの要素を取り入れるのが
ちょうどいいのかもしれません。
古い家は湿気対策に優れていたことから、建材がカビや水分で傷みやすくなく、
100年位住むことができたと言えます。
古い家の室内は、土壁。
床は無垢材や畳など自然素材で構成されています。
自然素材の建材は、
湿度コントロールという観点から見ても
非常に優れています。
古い家の作りをそのまま現代の住宅に取り入れるのは難しいですが、
内装など手をかけやすい部分に自然素材を上手に取り入れて、
湿気やカビに悩まない暮らしを送りたいですね。
アトピッコハウスの珪藻土「はいから小町」は、調湿性能に優れています。
湿度のたまりやすい部屋はもちろん、家じゅう広い面積に塗ることで、効果を実感できます。
よくあるご質問
家のカビ対策は?
湿気がこもりやすい靴箱やクローゼットなどの場所は、普段から換気をし、カビ臭いとを感じたら発生場所を特定し、エタノールなどで拭き取りましょう。普段から換気を習慣化させる、ホコリや湿気がたまりやすい場所をこまめに掃除をしておくこと、調湿性能の高い壁材床材を採用することなどが、カビ防止につながります。アトピッコハウスの珪藻土「はいから小町」は、湿度コントロールに優れていますので、カビ対策にも効果的です。
住宅の湿気対策は?
窓を開けて、空気を循環させる。扇風機やサーキュレーターを使用し、風の流れを作るほか、調湿性能の高い珪藻土などの壁材を塗る方法もあります。アトピッコハウスの珪藻土「はいから小町」は、業界トップクラスの調湿性能があり、広い面積に塗ることで湿気対策に効果を発揮できます。
古い家の湿気対策リフォームにはどんなものが有効?
古い家の湿気対策リフォームには、通気性の確保と湿気の調整が重要です。床下には換気口の増設や防湿シートの敷設、調湿材の設置が効果的です。壁や天井には珪藻土や漆喰などの調湿性のある素材を使い、断熱材を適切に施工することで結露を防ぎます。屋根や外壁には通気工法を採用し、防水塗料を塗布すると湿気対策になります。室内では24時間換気システムや除湿機を活用し、床材には無垢材フローリングや新しい畳を選ぶと湿気がこもりにくくなります。家全体の湿気を調整しながら、快適な住環境を整えることが大切です。
床下の湿気を取る方法は?
地面の上に防湿シートを敷き、その上に砂利やコンクリートを敷く方法。床下向けの調湿材。木炭、竹炭、ゼオライトなどを床下に敷く方法もあります。床下換気扇を設置し、強制的に通気を促す方法もあります。予算にあわせて対策してみましょう。
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