自然素材の調湿性とは?
ただでさえ乾燥しやすい冬場ですが、
今年の冬は特に乾燥しているように思います。
そのわけあってか、調湿についてのお問い合わせを
いただくことが多くなりました。
珪藻土を施工すれば常に40%ほどに保ってもらえるのか。
北側の部屋に施工すれば結露やカビが防げるのか。
壁の一面だけ塗れば調湿が期待できるのか。
確かに『調湿性能』があると言われれば
それを期待して採用を決めるということは
あると思います。
自然素材は施工すればそれだけで湿度を保ったり、
結露やカビを防げるものなのでしょうか。
目次
湿度をコントロールすることで快適な空間づくりができる
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの内藤です。
人が心地よく過ごせる湿度は40%~60%といわれています。
60%を超えるとカビやダニが発生しやすくなり、
40%を下回ると目や肌、のどの乾燥を感じるだけではなく、
インフルエンザウイルスが活動しやすくなります。
夏は暑く、冬が寒い日本では季節によって湿度が変わります。
そのため季節によって湿度への対応が変わってきます。
温度と湿度の両方を適切にすることでより快適な空間となるのです。
自然素材は調湿する?
本物の自然素材は調湿をします。
調湿をする建材で有名なのは珪藻土ですね。
夏場の湿度が多い時期には湿気を吸い、
乾燥した時期に吐き出すということをして調湿します。
珪藻土はプランクトンが化石になったもので細かい穴が
たくさん空いています。
その細かい穴に湿気を吸い込んで貯めたり、吐き出したり
して調湿するわけです。
珪藻土の調湿にも許容がある
それでは珪藻土を施工すれば湿度に悩まされることはないかと
言えば、そういうわけでもありません。
珪藻土の調湿にもキャパ(許容範囲)があるためです。
広い範囲で施工すれば許容量が増えますが、
壁一面の施工で部屋全体の湿気を吸うことはできませんし、
一部屋だけの施工で家全体の調湿をすることはできないのです。
珪藻土が少量でそこまでカバーできるのであれば、
お風呂マットとして使われる珪藻土を一枚置くことで
事足りるということになってしまいます。
調湿には新鮮な空気が必要
また、珪藻土が吸ったり吐いたりするには新鮮な空気の
流れが必要になります。
適切に換気し、空気を入れ替えてあげることにより、
空気の流れとともに湿気を吐き出したり吸い込んだりが
できるのです。
空気の動きがない部屋では珪藻土の調湿性能は
発揮されないので、人の手によって窓を開ける、
24時間換気をするなどのお手伝いが必要になります。
珪藻土を施工すれば常に湿度を保つことができるのか
答えはノーです。
調湿という言葉から加湿器、除湿器のような
働きを期待されることが多いようですが、
珪藻土は天然のものなので電子機器とは違います。
冬の時期、乾燥が続けば湿度も下がりますし、梅雨の時期、
雨が続けば湿度は上がります。
調湿効果を過度に期待するのではなく、
理想とされる湿度に近づくように、快適な空間づくりを
お手伝いをしてくれる自然素材という認識が必要です。
いかがでしたか
自然素材の珪藻土は調湿をしますが、
電子機器ではないので一定の湿度に保つことは
できません。
また、施工範囲が狭いと調湿しきれず、
キャパオーバーとなってしまうのですね。
過度な期待をするのではなく、
なんとなく気持ちがいいという空間づくりの
お手伝いをしてくれる自然素材という認識が必要ですね。
アトピッコハウスでは快適な空間づくりをお手伝いする珪藻土、
はいから小町を扱っております。
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