塗り壁は冬場の施工が苦手です
今年もあとわずか
12月にしては暖かい日が多くありましたが、
鎌倉も朝晩冷える日が増えてきました。
そんな中、塗り壁材の施工について
問い合わせがちらほらあります。
温度と湿度に左右される左官材は
施工する時期によって仕上がりが変化します。
そのため、冬はトラブルが多い季節ではあります。
特に温度と湿度、乾燥に注意していただき、
冬場の施工トラブルを防いでほしいと思います。
目次
どんなトラブルが起こるのか?
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの山田です。
気温が低下した時期に左官材を施工する場合は、
「白華(はっか)」現象が起こる危険性が伴います。
白華(はっか)現象とは?
表面に白い粉が浮き上がって硬化する現象のことです。
施工不良、商品不良とは違い左官材特有の現象です。
強度に問題はないが、表面がボロボロするため
気になる場合は塗り直しが必要です。
色ムラも発生しやすい
乾燥が進まないと、
塗り壁材の中に含まれる「色粉」が片寄ることによって、
色ムラが発生しやすくなります。
色ムラを発生させない施工のポイントは、
室温を5℃以上に保つこと、乾燥を促せるよう室内空気を動かす
流れを作ることです。
はっきりとしたカラーは色ムラが発生しやすいので、
特に注意が必要です。
冬場は「白系」のカラーを選ぶことも色ムラリスクを防げますので、
ご検討いただきたいポイントです。
夜の作業はなるべく避けたい
乾燥が進まず、帰るギリギリまで作業することが
あるかもしれません。
作業中は暖房を使用して室温を暖かく保っていても、
人がいなくなって暖房を消すと、
室温が5℃以下になることが考えられます。
こうしたことを想定し、
人がいるうちに、速やかに乾燥させるように気を配りましょう。
エアコンを稼働させ室温を暖かくするのと同時に
扇風機などを使い空気を回すこと、
寒いですが、窓を開けて換気することも必要です。
乾燥時間を考慮して、計画的な作業が必要です。
ぬるま湯で攪拌、塗り厚は均一に
塗り壁材は大量の水分を必要とします。
練り水量は適量を守りましょう。
うまく混ざらないと色ムラの原因となりますし、
凍害は硬化不良につながりますので、
冬場はぬるま湯で攪拌するようにしましょう。
施工する温度、湿度、風量、施工エリアによって
コテを動かした時の感覚が変化します。
いつもの感覚ではうまくいかないこともありますので、
メーカー推奨の塗り厚を守り、均一に塗ることも
色ムラ防止につながります。
施工する人へ施工要領書を渡してください
先日も当社の「はいから小町」を施工した業者さんから
問い合わせが来ました。
原因は、指定している下塗材とは違うものを使い、
上塗り材自体も1日使い切りのところ2日に分けて
使ってしまったからです。
いつも使っている左官材ではないものを採用する際は、
施工要領書をよく読んで頂き、
推奨している材料での下地処理をして頂きたいと思います。
同じメーカーで作っているほうが、下地材と上塗り材の
相性には実績があります。
施工要領書が左官職人さんの手に渡るよう、
工務店側も管理して頂ければと思います。
いかがでしょうか?
冬場の塗り壁材の施工はなるべく避けたいところです。
そうはいっても、引き渡しスケジュールもありますので、
冬場の現場もあります。
温度と湿度に影響されやすい塗り壁材は
メーカーの施工要領を守り、万全の対策で臨みましょう。
施主さんは、冬の塗り壁材の施工は
リスクが伴うことをご理解いただき、
家づくりを計画して頂きたいと思います。
アトピッコハウスには「パーフェクトウォール」という商品があります。
こちらの商品は粘土(カオリン)が主原料ですが、
アクリル樹脂が入っているので限りなく色ムラと「白華」発生リスクが少ない商品です。
冬場の施工にもおすすめです。
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