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無垢のフローリング

無垢フローリングは、特徴で選ぶ

2016/08/24
2021/04/20

「何かいいフローリングはないか?」と探していて
無垢フローリングを見つけた場合、
色柄で選ぶのだろうと思われることが多いようです。

普通のフローリングと無垢フローリングの一番大きな違いは、
同じものが一つとしてない、というところです。
工業製品である普通のフローリングは、
ピシッと均一に出来ているのに対して、
無垢フローリングは、特徴がとっても豊かです。

ですから、普通のフローリングと同じように
「こんな色がいいな」と選んでみようにも、
特徴豊かな自然の木は均一ではありませんので、
思ったようにはいきません。

色で決められないなら、何で選ぶのでしょうか?

無垢は、樹種の特徴で選びます

自然は常に変化する。無垢フローリングも一緒です。

自然素材の内装材メーカー、アトピッコハウスのスタッフ手島です。

何となく無垢がいいな~と、選択肢を絞り始めると、
次に考えなければならないのは、樹種選びです。

無垢フローリング = 木から切り出した一部です。

工業製品のように色が均一ではありません。
同じ一本の木から切り出しても、表情は様々です。

無垢フローリングは、樹種で選ぶものです。

樹種とは何でしょうか?

読んで字のごとく、木の種類です。
サクラ、ヒノキ、松などのことです。

見た目や性質などの特徴は、樹種それぞれで異なります。

私の自宅は、ウォルナット(くるみ)の床なのですが、
先日、パイン(松)の床の家で、ゴロゴロする機会がありました。

ひんやりと硬いウォルナットに慣れていたので、
パインの柔らかく温かな感触に「おお!」と驚いてしまいました。

どっちも気持ちがいいので、住まう人のお好みですが、
樹種によって、特徴はかなり違ってきますので、
どんな特徴が自分の好みや生活にマッチするかを、
良く考えるのが一番の良い選び方ですね!

ちなみに、そのパインの家にお邪魔したのは久しぶりだったのですが、
以前のイメージより、色が落ち着いたように感じました。

これは、経年変化と言います。

無垢フローリングの経年変化

普通のフローリングは、色が変化していくというより、
表面の塗装が劣化していきますね。

無垢フローリングは環境によって様々に変化していくのが特徴です。

厳密に言えば、納品する地域の気候によっても違いますし、
同じ家の中でも、窓に近いのか、家具が置いてあるのか、
よく使っている部屋なのかによっても、変わっていきます。

色が変化しないものはありません。

パインの床の家は、
初めてお邪魔したときは、わりと白っぽい印象だったのですが、
先日は、黄色っぽさが増したように感じました。

切りたての木と、切ってから暫く経った木が違うの、
なんとなく想像できませんか?
フローリングという形に加工しても、それと同じ現象が起きているのです。

改修したてのお寺や神社を想像すると分かりやすいかもしれません。

人間が成長・老化していくように、
同じ生き物である木も、常に変化しています。
写真やサンプルの色で選ぶと、
どうしても誤差が出てきますので、思っていたのと違うことになりかねないのです。

とは言っても、明るい床が暗~い床になった、とまでは変わりませんので、
大体の傾向なんだな、というくらいのスタンスで
写真やサンプルを参考にされるのがいいですね。

樹種の特徴って、どんな特徴?

では、実際に樹種の特徴で選ぶって、どういうことなのでしょう。

特徴は様々あります。

硬い樹種は、キズが付きにくいです。
我が家の床は、硬い樹種ですが、
硬いオモチャでガンガン叩かれても、キズが付きませんでした。
だけど、一度キズを付けてしまうと、なかなか直りません。

それに対して、柔らかい樹種は、
ちょっとした衝撃でヘコんでしまうことがあります。
だけど、硬く絞ったタオルを当てると、キズが元に戻ることがあります。

柔らかい樹種は、空気を多く含んでいるから、暖かみがあります。
冬に裸足で歩いても、温もりを感じます。

硬い樹種は、どちらかというとヒンヤリして硬質な感触です。
合板フローリングのようにキンキンにはなりませんが、
柔らかい樹種のような温もりとは違います。

ご自身のライフスタイルによって、
樹種を選んでみてはいかがでしょうか?

ちなみに、水まわりでお考えの方には、水に強い樹種もあります。
ヤニを多く含んでいる木です。
アトピッコハウスが販売しているものでは、尾鷲ヒノキです。
比較的やわらかい樹種ですので、温もりがあります。

樹種が決まったら、塗装も選ぶ

水に強いと言えば、塗装についても種類があります。

塗装とは、フローリングの表面の加工の事です。

普通のフローリングがツヤツヤしているのは、
表面にウレタン加工(UV加工)がされているから。

ウレタンですから、水をこぼしたって染み込んで行くことはありません。

アトピッコハウスのフローリングでは、
樹種によってはペット用UV加工の商品をご用意していますが、

普通のフローリングのウレタン加工よりも比較的やさしい加工で、
撥水性が「とても高い」とは言えませんが、
無垢フローリングにしては使いやすいと言うお声を頂きます。

普通のフローリングに慣れていると、そう感じるのだと思います。

もし、気に入った樹種ならではの風合いを楽しみたいなら、
自然塗装を選ぶのが一番です。

自然素材のオイル仕上ですので、
コーティングの厚い膜はありません。

やわらかさや木目の感触など、自然な質感を楽しめます。

どんな樹種も美しい無垢フローリング

100%自然のものですので、表情がとっても豊かです。
画一的な工業製品からは感じる事の出来ない、美しさが味わえます。

ひとくちに無垢フローリングと言っても、
樹種が違えば特徴も異なり、
おなじ樹種でも表情が無限にあるので、

どんな選択をしても、世界に一つだけの床になりますね。

サクラの木にしよう、
ヒノキにしよう、といった具合でフローリングを選ぶのって、
なんか素敵です。

色や柄でしか選べない普通のフローリングよりも、
個性と付き合っていく無垢フローリングの生活、とっても楽しいです。

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