珪藻土にカビが!その原因と対処法
「珪藻土にもカビが生えるの?」
「どう対策すれば良いの?」
ただでさえ湿度が高い環境の日本、
梅雨に入ると1ヵ月以上、空気が常にじっとりして、湿った匂いが漂い、
クローゼットの洋服やマット、高い湿度で布団、床までも常にしっとり重くなって・・・。
カビの心配がむくむくと湧いてきます。
できるだけ家の中ではカビと無縁の生活がしたい
…というのは誰もが願うことですが、
カビが発生しない内装材なんてあるんでしょうか?
本当のことを言うと、答えは「NO」です。
けれど、吸放湿性に優れた珪藻土の塗り壁なら
その性質をよく知って、上手に付き合えば
新建材よりずっとカビとは縁遠い生活が送れるのです。
アトピッコハウスには、「はいから小町」というオリジナルの珪藻土塗り壁があって、湿度調整機能が高く、メッシュ状に固まるという理由も相まって、カビが発生しにくいと特徴があります。
この記事では、珪藻土にカビが発生する仕組みと対処法をご紹介いたします。
目次
そもそも「珪藻土」ってなに?
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの内藤です。
珪藻土とは湖や海の底に堆積した植物性プランクトン(珪藻)の殻が化石になったもので、
無数の小さな穴(細孔)を持っているのが特徴です。
この穴に、余分な湿気や水分を吸収し、乾燥時期には放出するということを
半永久的に行います。
珪藻土の吸放出の作用を利用し、壁材、コースター、バスマットなどに使用されています。
珪藻土コースターやバスマットは水分を吸収してくれ、
速乾性が感じられる珪藻土商品は、サラッとした状態をキープしてくれます。
他にも耐熱性や消臭効果が期待でき、室内環境を整えてくれるので、
家の内装材として寝室やリビングの壁に珪藻土を
施工したいという方が増えています。
珪藻土にカビが発生する条件とは?
環境、条件によるもの
もちろん、梅雨の時期など湿度が高くじめじめした状態ではカビが
繁殖しやすいということは誰もが感覚的に理解されていると思います。
カビが発生しやすい環境は、80%以上の湿度のほか、
20~30度前後の温度、カビにとってのエサ(栄養になる汚れ)、
カビの活性化を促す酸素などが揃った場所。
湿度が溜まりやすく、結露しやすい環境である北側の壁や押し入れの中など
カビの発生でお悩みの方も多いのではないでしょうか。
珪藻土バスマットやコースターも然り。
バスマットには皮脂や垢などが付着しますし、
湿気のこもりやすいバスルームはカビの発生に要注意です。
食器の水切りマットやコースターも飲み物で汚れたりすることもあるでしょう。
そういったものもカビにとってはいい栄養分。
カビは環境、条件がそろえばどこでも発生します。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、一般的な漆喰の6倍以上の調湿性能があり、カビ難いという特徴があります。それでも、調湿性能のキャパがありますので、適度な換気が必要です。
凝固剤の成分によって
珪藻土自体には固まる成分は含まれていないため、
壁材、バスマット、コースターを問わず珪藻土製品には必ず、
凝固成分が入ります。
その使用される凝固成分によってもカビが生えやすくなります。
ボンドや粘土を使用している場合はカビが発生しやすくなるようです。
珪藻土のカビは条件が揃えばどこにでも発生する
アトピッコハウスの事務所がある鎌倉は
三方を山、一方を海に囲まれた、非常に湿度の高い土地です。
だから鎌倉の住人は湿度が高い環境であることは致し方ないと考え、常にカビと戦っています。
洋服がカビたなんてよくある話で、靴がカビたり、
酷いケースではエナメルのバッグに
カビが発生してしまったなんていうケースも。
しかも、手のひらの形にカビが生えていたというから驚きです。
原因はどういうことかというと、カバンを触った時についた
手の皮脂がカビの栄養となり、
そこにカビにとって適した温度や湿度と条件が揃ったから
カビが発生した、というわけです。
現代のエナメルは、ほとんどが合成樹脂を表面に加工したもの。
これはビニールクロスやクッションフロアと同じものです。
つまりビニール製品も、表面に栄養さえあれば、
カビが発生してしまうということなんです。
また、手で直接触れていなくても、室内の空気にさえ
いつも数個から数千個カビの胞子が浮遊しているので
それが知らず知らずに壁や床の表面に付着してしまえば
そしてそこにカビの好ましい湿度や温度が加われば
どんな素材でもカビが発生する可能性があるということです。
カビの原因は身近なところに潜んでいるということですね。
珪藻土のカビが人体に与える影響
カビの胞子は常に空気中に漂っていますが、
壁などに付着し、増殖し胞子の量が増えると
特に湿度が高い夏や、外気との温度差が高くなる冬の結露は
カビの原因となりやすいです。
カビが原因で皮膚や目がかゆくなったり、
状況によってはひどくなると呼吸困難が起こりやすく
なることもあります。
また、カビが原因でシックハウス症候群にかかるリスクも高くなります。
アレルギーやシックハウスの体質でなくても、
カビは私たちにとって有害なな影響となります。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」が、カビ難い理由は、調湿性能が高いことに加え、メッシュ状に固まることで、カビが菌糸を伸ばせないという特徴にあります。
珪藻土の壁にもカビが発生するのか?
調湿・吸水効果が高い珪藻土を使用してもカビは発生するのでしょうか。
「塩化ビニール樹脂製の新建材がカビるなら、自然素材はどうなのだろう?」
と考える方は多く、実際カビ対策のために
自然素材の塗り壁、特に珪藻土を壁に塗ることを検討される方は多いです。
自然素材の塗り壁はビニール製の新建材と違い、
「調湿性」といわれる湿気を吸ったり吐いたりする調湿効果があるため
湿度の上昇を抑えることができ、
それゆえカビが発生しにくいと考えられています。
特に珪藻土の塗り壁は、その抜群の調湿性能から、
「カビが生えない」と認識されている方も多いです。
逆に、インターネットで検索すると
「珪藻土もカビます!」とか「珪藻土はカビやすい」など
真逆の説が写真とともに多数報告されています。
一体どちらが正しいんでしょう…
自然素材である珪藻土もカビ予防対策は必要
正解は、「どちらも一理あり」です。
珪藻土は吸放湿性がずば抜けて高い壁材なので
適切な環境と使用方法なら、カビは発生しにくいのは確かです。
ですが、冒頭でお話ししたように、どんな素材であれ
一定の環境条件が揃えばカビはどんな場所にでも発生するのです。
自然素材だからといって、カビを完璧に撃退する事は出来ないのです。
表面はキレイだけど珪藻土の裏にカビが、なんてことになったら
恐ろしいですね。
珪藻土にカビが!メンテナンス、お手入れ、掃除方法とは?
もし珪藻土にカビが発生してしまったら?
カビの状態にもよりますが簡単な対処法をご紹介します。参考にしてくださいね。
珪藻土の一般的な汚れ落としに有効なのが消しゴムを使用すること。
ちょっとした表面部分の汚れの場合は消しゴムで解決できることがほとんどです。
しかし、カビは別です。
カビが発生してしまった場合は表面だけでなく、カビそのものを除去しなければなりません。
珪藻土のカビを除去する方法はどんなものがあるのでしょうか。
珪藻土のカビ取り、漂白剤を使用する
珪藻土のカビ取りに使用できるのは酸素系漂白剤?塩素系漂白剤?
珪藻土の壁のカビ取りにはキッチンハイターなどの塩素系漂白剤を
薄めたものを使用する方法もあります。
カビ汚れは酸素系漂白剤ではほぼ落ちないので、使用するとしたら塩素系漂白剤が有効です。
珪藻土のバスマットやコースターなどのカビ汚れには直接塩素系の漂白剤を
かけるというカビ取り方法もあるようですが、材質によっては変色や、色落ちなどが
起こる可能性があるため、注意が必要です。
粉を水で攪拌して作る、自然素材の珪藻土の塗り壁は水分を加えることで
崩れてきてしまうので、薄めた漂白剤をスポンジや布などに含ませて
カビが発生してしまった場所をポンポン叩くくらいで良いです。
珪藻土のカビ、カビキラーや泡ハイターは使用できるの?
珪藻土のバスマットやコースターにカビが発生した場合、
カビキラーを使用してカビを除去することはできるようです。
汚れがそこまでひどくなければ泡ハイターをスプレーして、数分放置して
洗い流す。その後、しっかりと陰干しすれば、カビはキレイ除去できるとのこと。
カビキラーは珪藻土塗り壁のような自然素材には強すぎるのでおすすめできません。
泡タイプのものも直接かけることはやめましょう。
いずれにしても商品によりますのでメーカーの説明書を参考にしてくださいね。
珪藻土のカビ、アルコールで対処できる?
自然素材の塗り壁のカビ取りにはアルコールスプレーはおすすめできませんが、
バスマットや歯ブラシスタンドなどには日ごろから定期的にアルコールスプレーをかけることで除菌し、
カビの発生を抑えられるとしているものもあります。
さらに、歯ブラシスタンドなどやコースターなどの小物に関しては
電子レンジで熱を入れることで水分を蒸発させるという方法もあるそうです。
いずれも製品の材質によりますので、メーカーへの確認が必要です。
ただ、アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、硬く固まってボロボロしないので、消毒用のアルコールを吹き付けても、壁が溶けたり、崩れたりすることはありません。
珪藻土に付着したカビの落とし方
もし珪藻土にカビが発生してしまったら?
カビの状態にもよりますが珪藻土のカビ取りの方法、簡単な対策を下記でご紹介します。
サンドペーパー(紙やすり)で削る方法
珪藻土マットのカビの場合、ちょっとした部分的なカビの場合
目の細かいサンドペーパー(300番~400番くらい)を使用して
こすることでカビ汚れを削り落とし、除去する方法があります。
珪藻土壁の場合は塗り厚が1㎜~2㎜なので
ヤスリで削りすぎるとカビの除去だけでなく、下地まで削れて
しまう場合があるので注意が必要です。
漂白剤を使用する方法
珪藻土の壁のカビ取りにはキッチンハイターなどの塩素系漂白剤を
薄めたものを使用する方法もあります。
珪藻土マットのお手入れでは、薄めた漂白剤をカビに直接かけて除去する方法があるようですが、
壁材の場合は直接かけるのではなく、
薄めた漂白剤をスポンジや布などに含ませてポンポン叩くくらいが良いです。
カビキラーは珪藻土のような自然素材には強すぎるのでお勧めできません。
珪藻土がカビる部屋だったら何でもカビる?
自然素材が秀でているのが「吸放湿性」。
余分な湿気を吸うだけでなく、乾燥時には吐き出すことができるのが最大の特長。
ですが、吸ってしまった湿気を限界いっぱいまで溜め込み、
吐き出すことなくいつまでも抱え続けていれば
湿気が空気中に溢れて湿度を上げ続け、
そこに汚れが付着すればカビが発生してしまうのは道理です。
だから要は、きちんと吸った湿気を吐き出して乾燥させてあげられれば
カビの発生を限りなく抑えることができるのです。
それを実践できる最も簡単な方法(対策)は
定期的にしっかり換気をすること。
吸水したバスマットやコースターは天日干しにして
湿気を飛ばして乾燥させてあげること。
あれ?意外と単純ですね。
換気を定期的におこない、風通しを良くして
吸った湿気を放出することが重要なのです。
調湿性能の高い珪藻土だから、何ひとつケアをしなくていいのではなく
ほんの少しの手間で、その能力を最大限に発揮させることができるのです。
珪藻土の塗り壁にした部屋にカビが発生しているなら
調湿効果のないビニールクロスの場合は更にカビの発生リスクが高くなるはずです。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」の調湿性能は、241g/㎡/24hです。およそ、一般的な漆喰の6倍の調湿性能があります。それでも、適度な換気が重要であることは、代わりがありません。
▶漆喰の6倍調湿する珪藻土塗り壁「はいから小町」の詳細は、こちら
珪藻土にカビを付着させないための対策方法
珪藻土にカビを発生させない対策は
とにかく換気をして吸った水分を排出させて除去してあげることが大切です。
湿気を吐き出すことで、新たな湿気を吸ってくれます。
それを繰り返すことで湿度の調整機能が続いていきます。
コップに水を注ぎ続けたらこぼれてしまうように、
珪藻土の湿度の吸放出にもキャパがあります。
トイレや北側の窓のカビや浴室近くの廊下や脱衣所の湿気が気になるから
そこだけ珪藻土の壁にして対策するといっても、珪藻土の範囲より発生する湿気が多ければ
湿度を吸いきれずに結果、珪藻土でもカビが発生してしまうということはあり得ます。
珪藻土壁はバスマットのように天日干しでの乾燥はできませんが、
換気をして新鮮な空気にあてるだけで充分に対策できます。
珪藻土は製品選びも大切
けれど、一律に「珪藻土」とは言っても、
製品選びは注意して慎重に行う必要があります。
珪藻土を含む現代の塗り壁は、1mm~2mmという薄塗り仕上げです。
そのため、目的にかなう製品、質の高い製品を選ばないと
調湿性が思うように発揮されずカビの原因となりかねないため注意が必要です。
塗り壁の「雰囲気」と「手軽さ」に重きを置いた珪藻土壁紙や
ローラーで塗れるタイプの製品は、含まれる珪藻土の割合が低く
調湿という観点では弱いといえます。
また、コテで仕上げる珪藻土でも質の悪い製品は
珪藻土そのものの割合よりも固めるための「接着剤」や
「樹脂」を含み、その割合の方が高い製品も売られているため注意が必要です。
それらも同様に、調湿性能は低くなるので性能に期待されている方は、
そのあたりをきちんと確認しておく必要があります。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は
珪藻土の含有量が体積比で40%と高く、固めるための成分は
「にがり」を使っているから安心、樹脂も接着剤も含んでいないから、
珪藻土の穴を塞ぐことなく、高い調湿性を発揮します。
▶漆喰の6倍調湿する珪藻土塗り壁「はいから小町」の詳細は、こちら
その調湿効果は、1m²当たり241gで、これはJIS規格の3倍以上。
分かりやすく言うと、一般的なサイズの6畳間に施工して、
24時間で1Lペットボトル10本分の水分を吸ったり吐いたりすることができる
ということなんです。
これだけ質の高い珪藻土でも、こまめな換気で
たっぷりと吸った水分を吐き出させてあげる必要はあります。
特に、はいから小町は吸う能力も高いだけになおさらです。
でもたったそれだけの作業で、アトピッコハウスに施工された珪藻土も劣化せず、
鎌倉の湿気も何のその、カビが発生することなく7年間、綺麗で気持ちのいい環境を保っています。
自然素材もカビも、その性質をよく理解し、
気持ちよく上手に付き合っていきたいですね。
まとめ
珪藻土は水分や湿気、臭いを吸着してくれる優れた自然素材ですが、
湿度が高すぎる環境の中ではカビが発生することもあります。
サンドペーパーで削る、アルコールで消毒する、キッチンハイターなどの
塩素系漂白剤を使用するなど、自分で用意できるものでカビ取り対処できる方法はありますが、
カビが発生してしまうのは気持ちの悪いもの。
珪藻土のバスマットは干すことで乾燥させることができますが、
珪藻土の壁の場合は簡単には干すことができません。
こまめに換気をし、溜め込んだ湿気、水分を吐き出させることで対策できます。
しっかり水分を吐き出させること、それは新鮮な空気にあてること。
簡単な対策ですので、こまめに換気をしながら気持ち良く、珪藻土と
付き合っていきたいですね。
アトピッコハウスの珪藻土塗り壁「はいから小町」は、調湿性能が高く、カビ難い結晶構造です。
よくあるご質問
珪藻土の耐久年数は?
素材によってはボロボロと崩れやすい珪藻土商品もありますが、アトピッコハウスの珪藻土「はいから小町」は、調湿性能が高く、カビ難い結晶構造です。「はいから小町」に配合されている「にがり」と「マグネシア」が反応することで、メッシュ状の硬い結晶ができ、硬く仕上がる壁となります。耐久性の高い商品ですので、20年以上使用して頂くことも可能です。調湿効果は半永久的です。
珪藻土にカビが生えるのはなぜ?
高温度、高湿度、ホコリや汚れなどの栄養分の条件が揃うと、珪藻土にもカビが発生します。調湿性能が高い珪藻土ですが、吸収した水分を吐き出せない場合、水分が溜まった湿度の高い状態となり、カビ発生の原因となる場合があります。また、珪藻土に含まれる凝固成分によってもカビの原因となる場合があります。アトピッコハウスのはいから小町の凝固剤には「にがり」を使っていて、珪藻土の穴を塞ぐことなく、高い調湿性を発揮します。
珪藻土のカビの取り方は?
塩素系漂白剤を使用する方法もありますが、色落ちをしてしまう場合があるため注意が必要です。珪藻土壁のカビ取りの方法は、サンドペーパーで削る、エタノールで消毒するという方法があります。カビが壁の内部まで浸透している場合は、業者に相談をすると良いでしょう。
珪藻土壁がカビを繰り返す、対策は?
珪藻土の壁がカビの発生を繰り返す場合は、部屋の湿度に問題があると思います。締め切った部屋、外気との温度差が激しい部屋の場合、結露によるカビ発生へとつながる場合があります。換気をこまめにし、空気を循環させる環境を心がけましょう。カビが内部まで浸透している場合もあるので、状況によっては壁の交換が必要になるかもしれません。
無料で、資料・サンプル差し上げます
アトピッコハウスは、無垢・珪藻土・漆喰・クロス・畳など
オリジナルの自然素材内装材を、製造販売する会社です。