負のエネルギーに負けないように
はなまる工務店に教えられることは、多い。
今回も、協栄ハウジングの(もうすぐ社長)の北村専務に気付かせていただいた。
アトピッコハウスの「ほんものたたみ」のスタートは、
安全な畳
というキーワードからスタートした。
14年前、
この畳の支持者は、
お子さんのアトピーに負担のない畳を、
というご家族からの直接の注文が中心だった。
その後、施主から依頼された工務店からの注文が増え、
畳の安全性よりも、
期日までに納品することを強く要求されるようになった。
採寸から納品まで10日前後かけていた畳を、
5日、3日、2日納品を要求されることが増え、
「ほんものたたみ」の性格が変化していったように思う。
それは、少しづつなのだけれど…
短期納品を要求される現場は、採寸に2度3度、行くことがある。
それは和室が畳を受け入れる状態が整っていないのに、
採寸に来るように現場監督から指示があるからだ。
当日、現場に行ってみると、
クロス施工がされていたり、
和室が道具置き場になっていてサイズを測れないなど、
処々の理由があり、
畳職人が、職人としての仕事を果たすことができずに、
戻ってくるしかない。
そういう状態が続くと、
昔気質の職人はヘソを曲げてしまい、
二度と『ほんものたたみ』を扱ってくれなくなる。
何度も採寸に行くことになる会社は決まっているので、
前日に現場の状況を確認するのだが、
やっぱり、和室ができあがっていないのだ。
不思議である。
ここ6,7年、
そういう現場に振り回されていて、
スタートの頃を忘れかけていたと思う。
昔ながらの伝統は守りながら、
現代に通用するように変化していく。
時代の流れが速い今、
職人気質だけでは通用しないこともわかっている。
でも、不景気の今だからこそ、
足元を見直し、原点に帰ることにした。
この原点回帰は、
大きな一歩になると思う。