マンションに無垢フローリングを敷くには?遮音性能の確保をしよう!
マンションだから無垢のフローリングは使えない?
いえいえ、そんなことはありません。
集合住宅は、階下への騒音でご近所トラブルにならないように、
リフォームの際は注意をし、遮音・防音などの対策をしなければいけないという問題があります。
しかし適切な遮音材、適切なフローリング、施工方法を選べば
マンションでも無垢のフローリングは実現可能です。
遮音の問題に加え、床の高さがどれくらい上がるのか、
歩いた時の沈み込み等も気になるところ。
では、どのような商品を選んだり、対策をすればマンションに無垢フローリングが敷けるのでしょうか?
アトピッコハウスには、無垢フローリングとの組み合わせで、遮音性能LL45になる床の遮音材「わんぱく応援マット」という製品があります。
▶マンションでも無垢フローリングに出来る床の遮音材「わんぱく応援マット」は、こちら
目次
マンションで無垢フローリングを使わず合板フローリング(複合フローリング)が多い理由

自然素材の内装材メーカー、アトピッコハウス成川です。
無垢のフローリングが木の温もりや質感などからいいものだとは分かっていても、
マンションだからという理由で無垢フローリングを諦め、
業者が奨める無難な合板フローリングにしている方は多いです。
集合住宅では階下へ音が響かないかが心配ですよね。
その心配からプロが太鼓判を押すフローリングなら遮音性は安心だと
言われるままに商品を選ぶ方が多いからです。そのお気持ちもわかります。
でも、後になって
足を踏み込んだ時のフカフカした感じが気になって後悔している、
このような声があるのも事実です。
無垢フローリングとそれ以外の木質合板(複合)フローリングの違い
そもそも無垢のフローリングとそうでないフローリングは何が違うのでしょうか?
無垢フローリングと、それ以外の木質フローリングの違いを見ていきましょう。
フローリングには、大きく分けて
「無垢フローリング」と「合板(複合)フローリング」の2つがあります。
無垢フローリングは天然木100%。1本の丸太から切り出した1枚板でできています。
一方合板(複合)フローリングは、合板の表面に天然木(もしくはシート)を貼り合わせてできたものです。
貼り合わせる木の厚さによってさらに種類があり、厚いものから順に
「挽き板(ひきいた)」「突き板(つきいた)」「シート」と商品が分かれています。
一枚板の無垢材に比べ、合板に天然木の薄い板(シート)を貼り付けるため価格は低いのです。
一般的にマンションの床には「遮音合板フローリング」(遮音複合フローリング)が採用されています。
無垢フローリングより価格が抑えられる複合フローリングの裏に遮音性を確保するクッション材がついている商品で、
コンクリートスラブに直接貼ることが出来ます。
これはマンションの下の階に騒音が響くのを低減させるためで、
マンションの床が少しふわふわする感覚があるのはそういった理由からなのです。
一方、無垢材には遮音性はありません。
よって無垢材のフローリング単体の商品では遮音性がなく、
マンションではそのまま使うことが出来ないのです。
マンションで無垢フローリングを使う場合、L45の遮音性能の確保が必要?
マンションで床のリフォーム工事をする場合に、遮音・防音の対策が出来ていないといけないということは分かったと思いますが、さらに注意すべきことがあります。
それは、マンションの管理組合が定める遮音等級です。
ほとんどの場合、各マンション管理組合の管理規程、管理規約に沿ったリフォームを行う必要があり、遮音等級が定められているはずです。
L-40、Ⅼ-45(L値)といった遮音等級を求めることがあり、
リフォーム工事に入る前に管理組合への手続きが必要となります。
特に無垢フローリングを採用する際には、防音規定に沿って施工しなければなりません。
一般的なマンションの防音規定はLL-45以上ですが、中にはLL-40以上とか、
床材が指定されている場合もあるため、特に注意が必要です。
マンションの管理規約の確認を忘れないようにしましょう。
ちなみにL値は2種類あり、コインやスプーンなどを落としたときに発生する、軽くて硬い音を【軽量床衝撃音】。
子どもが飛び跳ねるときに発生する、ドンドンする重くて鈍い音を【重量床衝撃音】といいます。
【軽量床衝撃音】はLLで表示、 【重量床衝撃音】 はLHで表示します。
上階の床音が下階でどの程度に聞こえるのかの基準として決められている、音の伝わりにくさの数値は、
【遮音等級】を表しています。数字は、小さいほど 遮音性能がよいことを示しています。
また、床材の床衝撃音に対する低減性能を等級表記する方法として、現在「ΔL等級」が使用されるようになりましたが、一般的に認知されているのはL等級です。
カーペットや畳など柔らかい床材は
軽量床衝撃音、重量床衝撃音を吸収しやすいですが、
固いフローリングは音が響きやすくなってしまいます。

マンションのフローリングのリフォームで遮音性能をクリアするには
大まかに分けて三つの施工方法があります。
床を二重にする方法、そして遮音機能付きのフローリングを単体で使用する方法と、フローリングとは別に遮音材の商品を用意する方法です。
いずれにもメリット、デメリットがありますので、
何を重視するかを踏まえた上で、リフォームの方法や商品を選ぶことが大切です。
そして自分のマンションの床リフォームでその施行方法が採用できるかどうか、
商品が使えるかどうか管理組合の規定をよく確認する必要があります。
アトピッコハウスの床遮音材「わんぱく応援マット」は、仕上げ材との組合せで遮音性能を発揮します。
無垢フローリングとの組合せだと、LL45の遮音性能があります。
▶無垢フローリングとの組合せで、LL45の遮音性能「わんぱく応援マット」は、こちら
マンションで床を無垢フローリングにする場合の遮音対策を比較
無垢フローリングで遮音性能を確保、管理規約をクリアするための具体的な施工方法を比較してみましょう。
①床を二重にする方法(二重床)
二重床(乾式二重床)とは、コンクリートスラブ地とフローリングなどの床材の間に、
空間をとって二重構造になっている床のことです。
コンクリートスラブに防振ゴムがついた支持脚を立て、パネルを支える構造になっています。
文字通り床を上げ二重にすることで、衝撃音を低減させることができます。
二重床のメリットは防音性だけでなく、床のフワフワ感が解消されたり、
床下の空気層によって保温性にも優れ、床下に電気配線や給水管・ガス管などを通すこともできます。
そして仕上げのフローリングは選べることができ、無垢フローリングを施工することができます。
それらのことから、マンションリフォームでは一般的に採用されている施工法になります。
注意点としては、床が二重になる分、天井高が低くなり部屋が狭く見えます。
また、費用や工期が他の方法よりかかり高額です。
②遮音性能つきフローリングを使う方法
マンションでは複合フローリングに遮音性能がついた物を採用するのが一般的である、
とお伝えしましたが、最近では、無垢フローリングでも遮音性能つきの商品があります。
無垢フローリングの下に直接防音材を貼り付けたものです。
無垢材の遮音フローリングで床暖房に対応しているものもあり、
種類が増えています。
しかし注意点があります。
見た目は無垢材ですが、
クッション材が下に付属している構造のため、沈み込みが感じられます。
無垢材にしっかりとした踏み心地を期待したいという方には、
あまりおすすめできません。
また、無垢材の遮音フローリングはサネ(継ぎ目部分)で床鳴りする恐れがあります。
遮音フローリングのワックスや表面保護剤の有無、下地の条件などによっても異なりますので、床鳴りについては、配慮が必要です。
コンクリートスラブの上に遮音性能つき無垢フローリングを接着剤で貼り付けるだけなので、
施工は簡単ですが、価格は高めです。
そうはいっても二重床に比べると施工が簡単なので工期や人件費の削減に繋がります。
無垢で防音フローリングを実現できるので、
デザイン性を重視した床リフォームの場合は良い選択かもしれません。
③無垢フローリングの下に防音マットを敷く方法
コンクリートスラブ地に直貼りできる防音機能のあるマットは、
マット状、シート状のものなど、種類は色々あります。
施工方法は、コンクリートスラブに防音マットを置くだけ、もしくは接着剤で固定するだけ。
そしてその上から無垢フローリングを施工するだけなので、簡単に使用できます。
スラブ地に敷きこむだけのマットは、二重床に比べ天井高を気にする必要がありませんし、仕上げのフローリングを選べます。
無垢フローリングの中から自由に選べるというわけです。
また、既存床材の上から積み重ねていく場合、
床下を剥がして不陸調整する必要がなくなるため、
工事費用を安く抑えることができます。
アトピッコハウスの床遮音材「わんぱく応援マット」は、
フェルトとゴムの2層構造の仕様で、厚さは11mmです。
ビスを打ちこむ必要がなく、コンクリートスラブに敷きこむだけなので、作業は簡単。
マンション用の遮音材として数多く、ご採用頂いています。
▶厚さ11mmの床遮音材「わんぱく応援マット」の詳細は、こちら
遮音無垢フローリングを使ったリフォーム、歩行感はどうか?
遮音性能がある無垢フローリングの場合は、前述した通り
コンクリートスラブの上にフローリングを敷くだけでいいので
工事の工程が少なくすみます。
しかし、歩くときにフカフカとした沈み込みを感じやすくなるので注意が必要です。
これは無垢フローリング自体の裏にクッション性を持たせているためです。
また、遮音性能付となると遮音性能つきではないフローリングと比べると、
フローリングの種類やデザインも限定されてしまいます。
フローリングとは別に遮音材を用意する場合は、
仕上げのフローリング選びの幅が広がるメリットがあり、
硬質の遮音材を用意すれば歩いた感じも比較的フカフカとしにくいです。
しかし工事の工程が増える、床の厚みが増して、天井が低くなってしまうというデメリットがあります。
普通のマンションのフローリングは
ほぼ100%が合板のフローリングです。
マンション用無垢フローリングの種類、選び方のポイント

木の種類は日本だけでなく、世界中に数多くあるため、豊富な種類から選べます。
ナラ、オーク、ヒノキが人気の樹種ですが、チェリーやウォールナットなど
高級感があるシックな色の無垢フローリングも人気です。
無塗装のフローリングだけではなく、
滑り難い・撥水性のある塗装をしているもの、オイルを塗っている自然塗装仕上げの商品など、塗装品を選ぶこともできます。
隙間ができる、暴れる、床鳴りなど、デメリット面ばかりあげる工事業者さんもいますが、
無垢フローリングの特性を理解している業者さんであれば、問題なく長い年月使用することができます。
普段の家庭でのメンテナンスは、掃除機やフローリングワイパーのみでOKです。
天然の木の匂いを感じられる憧れの無垢材も、わんぱく応援マットと組み合わせるだけで、
マンションでもリフォームが可能です。
わんぱく応援マットは、厚み11mmなので、
高さ調整でお悩みの施工業者さんにとっても、
マンションの床リフォームにおいて、無垢フローリング選択肢が増え、提案の幅も広がっているようです。
アトピッコハウスには、わんぱく応援マットと組み合わせてⅬⅬ45をクリアできる
15mmの無垢フローリング「ごろ寝フローリング」が揃っています。
まとめ
マンションだから天然木の無垢フローリングを施工できないということはありません。
管理規約で遮音等級が求められているか
求められている条件がある場合は、注意が必要です。
いくつの等級が求められているか確認が必要となりますが、
マンションの管理規約に従い防音できる施工が出来れば、
マンションでも、無垢フローリングを施工できます!
合わせて家族で確認しておきたいのは、
天井の高さを気にするか、
デザインを重視したいか、
歩き心地はフカフカでもいいのか、
フローリングの硬い感じがいいのか、
使いたいフローリングが決まっているのかということ。
アトピッコハウスでは遮音性、厚み、歩き心地を追求した商品を
販売しています。
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よくあるご質問
無垢フローリングの欠点は何ですか?
無垢材は湿気を吸収・放出を繰り返します。
この呼吸をしている限り乾燥期の冬は隙間ができたり、木材特有の反りと割れが生じてしまします。
また、日焼けなど、 年月が経つと木材の色が変わります。
無垢フローリングの施工費用はいくらですか?
無垢材の床材の各費用は素材によって大きく変動します。
平均すると1平米あたり1万円~3万円ほどになります。
合板フローリングは無垢材よりも少々安く、平米単価で7000~2万円程度となります。
フカフカしない床に仕上げたい場合はどのような工事が必要?
スラブに直貼りできるマンション用のフローリングは、下地にクッション材がついているので強い沈み込みが特徴的です。アトピッコハウスの遮音材「わんぱく応援マット」は、フェルトとゴムの二層構造で、弾力性はありますが、遮音フローリングのように沈むことはありません。さらに、フローリングで仕上げると硬い踏み心地になります。
無垢材のメリット・デメリットは?
メリットは、樹種によって違う色合いや木目などの高い意匠性、
無垢材ならでは温かみのある木の質感、経年変化を楽しめること、調湿機能があること。
デメリットは、調湿機能がある故に、変形する(隙間ができる、床鳴り)、
価格が高い、水や汚れの弱く傷がつきやすいなどです。
無料で、資料・サンプル差し上げます
アトピッコハウスは、無垢・珪藻土・漆喰・クロス・畳など
オリジナルの自然素材内装材を、製造販売する会社です。